な行

ナ・アシプ

Na Atibu

ミクロネシアのギルバート諸島における神。至高神「ナレアウ(Nareau)」が「水」と「砂」に交合を命じて生まれたのがナ・アシプと「ネイ・テウケズ(Nei Teukez)」であり、この二神は「テ・イカワイ(Te Ikawai)」(=最年長者)、「ネイ・マレナ(Nei Marena)」(=闇の女)、「テ・ナオ(Te Nao)」(=波)、「ナ・キカ(Na Kika)」(=タコの主)、「リキ(Riki)」(=ウナギ)などの子神を設けた。さらに最後に太陽や月、生物を創造する「若きナレアウ」を生んだ。

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ナ・アシュ・ジェイ・アスダァア

Na ash jèii' Asdzáá

北アメリカ大陸の南西地方に住むネイティブアメリカン、ナヴァホ族に伝わる超自然的存在。ネイティブアメリカン諸族の口頭伝承に共通して登場する蜘蛛女の一人。ナヴァホ族の始祖たちが出現したとき、大地には怪物たちが歩き回っていた。蜘蛛女であるナ・アシュ・ジェイ・アスダァアは、孫息子で双子の「ナイェネズガニ(Nayenezgani)」と「トバディシュティニ(Tobadjishtchini)」に力を授け、父親である太陽を探し出し助けを求めるようにと頼んだ。父親を見つけた二人は、父親に怪物を退治する方法を教わったという。またナ・アシュ・ジェイ・アスダァアはナヴァホ族に機織の含む数多くの基本的な文化特徴をもたらし、それを終えるとアリゾナ州のキャニオン・デ・シュリーにあるという「蜘蛛石」の先端に住むようになったという。

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ナアマ

Naamah, Naamah', Na’amah

別称
マアマ(Maamah)
ナヘマ(Nahemah)

カバラや悪魔学における天使ないし堕天使、または淫魔。名前は「喜ばせるもの」ないし「隠所」を意味する。旧約聖書「創世記」においてナアマは人間でトバル=カインの姉として登場するが、カバラにおいては娼婦ないし売春の四天使の一人であり、「サマエル(Samael, Sammael)」の妻の一人ともされる。神の息子である「アザ(Azza)」(→シェミハザ)および「アザエル(Azael)」(→アザゼル)を堕落させたという。「悪魔たちの母」と称され、「シャムダン(Shamdan)」との間に「アスモデウス(Asmodeus)」を生んだ。絶世の美しさを誇り、また夜の世界の者であり、月の力が弱い日の夜には最大の力を発揮するという。ナアマの美は人間だけでなく悪魔や霊をも魅惑するものであるという。グリモアにおいてナアマは8人の「アーク・シーデーモン(Arch She-Demon(s))」(大女悪魔)の一人とされる。

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ナアリリエル

Naaririel, Na'aririel

別称
ナアリリエル ・ヘー(Na'aririel H')
ナアリリエル・ヤハウェ(Naaririel YHVH)
ナアル(Naar)

第3エノク書(ヘブライ語エノク書)」に言及される天使。7つの天のうちの第7天を護衛する天使とされるほか、「メタトロン(Metatron)」の数多くある別名の一つともされる。「第3エノク書」においては「アトルギエル(Atrugiel)」より上位で「サスニギエル(Sasnigiel)」より下位の天使として描かれる。

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ナイェネズガニ

Nayenezgani

北アメリカ大陸の南西地方に住むネイティブアメリカン、ナヴァホ族に伝わる双子の戦神ないし英雄。もう一人は「トバディシュティニ(Tobadjishtchini)」。「エスツァナットレーヒ(Estsanatlehi)」が裸身を水と太陽に晒すことで生まれた。ナヴァホ族の始祖たちが出現したとき、大地には怪物だらけだったため、彼らの祖母「ナ・アシュ・ジェイ・アスダァア(Na ash jèii' Asdzáá)」は二人に力を授け、父親である太陽を探し出し助けを求めるようにと頼んだ。父親を見つけた二人は、父親に怪物を退治する方法を教わり、怪物たちを退治することができたという。

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内四供養菩薩

ないしくようぼさつ

仏教において金剛界曼荼羅で「大日如来(だいにちにょらい)」より流出し、四方の如来それぞれを供養するとされる「金剛嬉菩薩(こんごうきぼさつ)」(東南)、「金剛鬘菩薩(こんごうまんぼさつ)」(西南)、「金剛歌菩薩(こんごうかぼさつ)」(西北)、「金剛舞菩薩(こんごうぶぼさつ)」(東北)の四尊のこと。四方の如来より流出し、大日如来を供養するとされる「外四供養菩薩(げしくようぼさつ)」と対応しており、合わせて「八供養菩薩(はちくようぼさつ)」と呼ばれる。

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内侍所の三十番神

ないしどころのさんじゅうばんじん

三十番神(さんじゅうばんじん)」の一種で神祇家による所伝とされるものの一つ。宮中の内侍所(三種の神器の一つの八咫鏡を祀る)において勧請されたという三十番神。三十番神というが実際は三十二神を擁する。離火、坤地、兊(=兌)澤、乾天、坎水、艮山、震雷、巽風など八卦に関連した名称と記紀などに登場する神が混成して配置されている。

《内侍所の三十番神》

第一

離火神

又の名を「午比留尊」と言う。
(→離火神
(「午比留」は「ムマヒルノ」とカナが振られている)

第二

大日霊貴

(→天照大御神

第三

日前尊

(日前神宮に祀られる日前大神(ひのくまのおおかみ)のこと)

第四

國懸尊

(國懸神宮に祀られる國懸大神(くにかかすのおおかみ)のこと)

第五

坤地神

又の名を国津母命と言う。
(「坤地」は「クニツチノ」とカナが振られている)

第六

伊弉冊命

(→伊邪那美命

第七

天香久山尊

(→天香山命

第八

三輪高見尊

第九

兊澤尊

又の名を少女神と言う。
(「兊澤」は「サハミツノ」とカナが振られている)
(「少女」は「ヲトメノ」とカナが振られている)

第十

宇多魂尊

(「宇多魂」は「ウタマノ」とカナが振られている)

第十一

押山雄取子尊

(「ヲシヤマヲトリコノ」とカナが振られている)
(「押」を「坤」としている文献もある(神名帳考証土代附考))

第十二

鳥籠尊

(「鳥籠」は「トリコノ」とカナが振られている)

第十三

乾天尊

又の名を天津祖尊と言う。
(「乾天」は「タマツラノ」とカナが振られている)

第十四

伊弉諾尊

(→伊邪那岐命

第十五

佐種原尊

(「佐種原」は「サクサハラノ」とカナが振られている)

第十六

心太尊

(「心太」は「ココロフトノ」とカナが振られている)

第十七

坎水尊

又の名を河主神と言う。
(「坎水」は「シタミツノ」とカナが振られている)

第十八

国常立尊

(→国之常立神

第十九

国狹槌尊?

(→国之狭土神

第廿

豊斟渟尊

(→豊雲野神

第廿一

艮山尊

又の名を山主尊と言う。
(「艮山」は「ネダチ」とカナが振られている)

第廿二

泥土煑尊

(→宇比地邇神

第廿三

大戸道尊

(→意富斗能地神

第廿四

素戔鳴尊

(→須佐之男命

第廿五

震雷尊

又の名を雷主尊と言う。
(「震雷」は「フルイカツチ」とカナが振られている)

第廿六

天津彦々火瓊々杵尊

(→邇邇藝命

第廿七

彦火々出見尊

(→日子穂穂手見命

第廿八

鸕鷁草葺不合尊

(→鵜葺草葺不合命
(「葺」は実際は⿳艹叵日)

第廿九

巽風神

又の名を神風尊と言う。
(巽風は「フイカセノ」とカナが振られている)

第丗

沙土煑命

(→須比智邇神

第丗一

大苫邊尊

(→大斗乃弁神

第丗二

惶根命

(→阿夜訶志古泥神

※「諸社根元記」に依る。

※()内は当サイトによる注記

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ナイトメア

Nightmlare

英語圏において悪夢と、悪夢を運ぶ悪魔をさす言葉。ナイトメアとは元々「夜の霊」といった意味だが、後半部の「メア」が現代英語では「雌馬」を指すことから、馬の姿、或いは馬に乗った騎手の姿の悪魔が連想された。この悪魔は「インクブス(Incubus)」のように寝ている人間の上に座って悪夢を見せたり、ときにそのまま窒息死に至らせるという。

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奶々娘娘ないないにゃんにゃん

Nǎi-nǎi niáng-niáng

ナーガ

Nāga, Naga

インドにおける蛇神族。ナーガとはそのまま「蛇(コブラ)」を意味し、蛇の神霊として扱われる。たいていは多くの首(一般的に7か9)を持った大蛇として現れる事が多いが、完全な人間の姿をとることもある。また下半身が蛇、上半身が人間といった半人半獣の姿をとることもある。ナーガというのは男性に対して使われる言葉で、女性形では「ナーギー(Nāgi)」、或いは「ナーギニー(Nāgini)」と呼ばれ、容姿端麗で美しいとされている。彼らナーガの中でも特に有力なものを「ナーガラージャ(Nāga-rāja)」という。

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ナガイチョ

Nagaicho

ネイティブアメリカン、カート族における創造神。今の世界ができる前、世界は砂岩で出来ていた。しかし、古い空は雷で振動したので、ナガイチョとエーラウメル(雷)の二神は岩をはるか東まで広げ、空を修理した。その後神々は人間を創った。土から人をつくり、内臓を作るために草を詰めた。男を作り終えたあとで、その片足を割いて女を創った。しかし、毎晩雨が降って洪水が起こったため、神々のつくりしものはことごとく流れてしまった。それどころか、風も霧も雨も、太陽すらなくなってしまい、あたりは大変暗くなってしまった。やがて、大きな角の大地の竜が目覚め、北から歩いてきた。ナガイチョは、その頭に乗った。竜の上に粘度や石を乗せて、大地が出来上がった。ここで人間があらわれる。動物の名前を持った人間達だった。彼らはネイティブアメリカンがこの地に住むようになると、その名前の動物に変えられた。そしてナガイチョは、海に人間の食べ物が育つようにした。すべての仕事を終えたナガイチョは、この地を去り今は北に住んでいるという。

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長口女命

ながくちめのみこと

伊勢皇大神宮内宮の摂社で、三重県伊勢市二見町にある江神社(えじんじゃ)に「大歳御祖命(おおとしのみおやのみこと)」、「宇加乃御玉命(うかのみたまのみこと)」(→宇迦之御魂神)とともに祀られる姫神。「天須婆留女命(あめのすばるめのみこと)」の子神とされる。「外宮儀式帳」には「長口女命形在水」とあり水神であることがわかる。江神社のある場所は五十鈴川の河口であり、「長口」は河口を表すものと解せば、五十鈴川河口を司る神ではないかと考えられる。

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中筒之男命

なかつつのおのみこと

古事記
中筒之男命(なかつつのおのみこと)
中筒男(なかつつのお)
日本書紀
中筒雄(なかつつのお)
日本書紀、先代旧事本紀
赤土命(あかつちのみこと)
中筒男命(なかつつおのみこと・なかつつのおのみこと)
その他
中土命(なかつちのみこと)
中筒雄命(なかつつのおのみこと)
中筒男大神(なかつつのおのおおかみ)
中筒男神(なかつつのおのかみ・なかつつをのかみ)
中筒男尊(なかつつのおのみこと)
中筒男之神(なかつつのおのかみ)
中筒男之命(なかつつのおのみこと)
中筒之男大神(なかつつのおのおおかみ)
中筒之男神(なかつつのおのかみ)

古事記」、「日本書紀」、「先代旧事本紀」などに言及される、日本記紀神話における航海の神の一柱。「上筒之男命(うわつつのおのみこと)」、「底筒之男命(そこつつのおのみこと)」とともに住吉大社に祀られるので、この三神を「住吉三神」と呼ぶ。中筒之男命はその中で住吉大社のニ宮に祀られる。「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)」が黄泉国から逃げ帰り、禊祓(みそぎばらい)を行ったとき、その濯いだ水から生じた神。神名の「なか」は海中のことで、伊邪那岐命が水の中ほどで身をすすいだ時に生じたことに由来する。

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中津綿津見神

なかつわたつみのかみ

古事記
中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)
日本書紀、先代旧事本紀
中津少童命(なかつわたつみのみこと)
その他
中津小童命(なかつわたつみのみこと)
中津少童神(なかつわたつみのかみ)
中津綿津見命(なかつわたつみのみこと)
中綿津美神(なかつわたつみのかみ)

古事記」、「日本書紀」、「先代旧事本紀」などに言及される、記紀神話に登場する海の神の一柱。「底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)」、「上津綿津見神(うわつわたつみのかみ)」とともに「綿津見三神」と称される。「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)」が黄泉国から逃げ帰り、禊祓(みそぎばらい)を行ったとき、海底で見をすすいだとき底津綿津見神が、中ほどですすいだとき中津綿津見神が、水面ですすいでとき上津綿津見神が生じたという。この綿津見三神は「宇都志日金拆命(うつしひがなさくのみこと)」という子神を産み、この神の子孫が安曇氏となったという。長崎県南松浦郡、青森県北津軽郡、佐賀県佐賀市など、各地にある「海童神社(かいどうじんじゃ/わだつみじんじゃ)」の一部は綿津見三神を主祭神とする。また兵庫県神戸市にある「海神社(わたつみじんじゃ)」、福岡県福岡市にある「志賀海神社(しかうみじんじゃ)」、和歌山県田辺市の「龍神宮(りゅうぜんぐう)」なども綿津見三神を祀る。

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ナーガ・パドハ

Naga Padoha

別称
ナーガ・パホーダ(Naga Pahoda)

東南アジア神話における巨大な海蛇。創世の物語では、ヒンドゥー教の神「シヴァ(Siva, Shiva)」の化身(アヴァターラ)の一つである「バタラ・グル(Batara Guru)」が、最初の固い地面を作ったとされる。そこでナーガ・パドハは、海の中で身をくねらせ、尾をたたきつけてこれを破壊しようとした。しかし、バタラ・グルは英雄の姿となって、この海蛇を抑えるのに成功した。その際大変な重量をかけて押さえ込んだので、ナーガ・パドハは海底深く沈んでいった。

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中山祗

なかやまつみ

日本記紀神話に登場する山神。「日本書紀」、「先代旧事本紀」に言及される。「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)」が「火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)」を斬ったときに火之迦具土神の斬られた胴体の部分から生まれた神とされる。胴体は体の真ん中にあるので中山を当てたと思われる。「中山」という名前の通り、山の中腹を象徴する神と考えられる。

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ナーガラージャ

Nāga-rāja

インドの蛇神族「ナーガ(Nāga, Naga)」の長たちの名称。仏典では龍王として登場する(「八大竜王(はちだいりゅうおう)」など)。多くのナーガラージャは固有名称をもって登場しており、「タクシャカ(Takshaka, Takṣaka)」などもその一人にあげられる。また、すべてのナーガラージャは「アナンタ(Ananta)」を長としているという。

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ナ・キカ

Na Kika

ミクロネシアのギルバート諸島における神。「ナ・アシプ(Na Atibu)」と「ネイ・テウケズ(Nei Teukez)」の間に生まれた子神の一人。タコの神であり、兄弟であるウナギの神「リキ(Riki)」が天を押し広げるのを手伝ったが、リキは力尽きて死んでしまい、ナ・キカは10本あった足を二本失った。この足は海に落ちてウナギになったという。

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泣澤女神

なきさわめのかみ

古事記
泣沢女神(なきさわめのかみ)
日本書紀
啼沢女命(なきさわめのみこと)
先代旧事本紀
啼沢女神(なきさわめのかみ)

古事記」、「日本書紀」、「先代旧事本紀」などに言及される女神。日本記紀神話において、「伊邪那美命(いざなみのみこと)」が「火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)」に腹を焼かれて死んだとき、その死を悲しむ「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)」から生まれた神。名前の「澤(沢)」は「沢山(たくさん)」という言葉で分かるように「多くの」といった意味があり、総じて「多くの涙を流す神」といった意味だと考えられる。涙と、涙を流すこと、泣くことを神格化した神であり、湧き出る水を神格化した神だと考えられ、水の湧き出るところ、井戸や泉、湖、沼を守護する神だともされる。「古事記」には「坐香山之畝尾木本」を記されており、これは今も奈良県橿原市にある「畝尾都多本神社(うねおつたもとじんじゃ)」のことと思われ、井戸を神体として泣澤女神を祀っている。

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ナキネイウ

Näkineiu

エストニアの伝承および信仰に登場する雌の「ナッキ(Näkki)」。「ナキネイチ(Näkineitsi)」とも呼ばれる。上半身は金髪の美しい少女、腰から下は魚の人魚の姿をしている。水面でその長い金髪をすいていたり、波間で彼らの飼う水棲の牛の世話をしているところなどが目撃される。

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ナキネイト

Näkineito

フィンランドの伝承・信仰に登場する雌の「ナッキ(Näkki)」。上半身が美しい金髪と輝くような白い肌の乙女、下半身が魚の人魚の姿をしている。胸が異常に大きく肩にかけられるほどだという。水面で長い巻き毛をとかしているところを目撃される。漁師や船乗りを誘惑して水中に引きずりこむとされる。

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ナキール

Nakir

イスラム教において「ムンカル(Monker, Munkar)」とともに死者の審判を行うとされる黒い天使。数キロにも及ぶ巨大な天使であり、黒い目と火の舌を持った恐ろしい顔つきをしており、その声は雷のように轟くという。死んだ人間に詰問を行い、その結果信仰が認められればその者の魂は楽園へと導かれるが、彼らの意にそぐわない返答であった場合、その人の肉体は巨大な鉄の棒で打たれ、その魂は地獄に送られ審判の日まで拷問を受けなければならない。

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ナーク

Nak, Nāk

タイにおける蛇神「ナーガ(Nāga, Naga)」の別称。タイでは船の先端部にナークの絵を描いたり、ナークに模した舳先をつけたりする。

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ナクポチェンポ

Nag po chen po, Nakpo chenpo

チベット仏教における「マハーカーラ(Mahākāla)」(=大黒天)。名前はサンスクリットの訳で「大いなる黒」を意味する。また「グンポ(mGon po, Gönpo="主人"の意)」という名でも知られる。護法尊で怒りの執行者「ダクシェ(Drag gshed, Drakshé)」の一尊であり、チベットではよく寺院の守護神として祀られている。「七十五の化身がある」と言われるほど多くの姿で描かれるが、中でも一面六臂の「グンポ・チャクダク(mGon po phyag drug, Gönpo chakdruk)」と、一面四臂の「グンポ・チャクシ「(mGon po phyag bzhi, Gönpo chakzhi)」が一般的。

グンポ・チャクダクは像の神「ガネーシャ(Ganeśa)」を踏み敷き、象の皮を羽織った三目一面六臂の黒身の忿怒相を示し、右手にカルトリ(曲刀)、髑髏の念珠、ダマル(打楽器)を、左手にカパーラ(髑髏杯)、三股戟を持った姿で描かれ、しばしば「タッキラージャ(Takkirāja)」、「クシェートラパーラ(Kshetrapāla)」、「ジナミトラ(Jinamitra)」、「タクシャド(Takshad)」、「パルデンラモ(dPal ldan lha mo, Penden lhamo)」の五人の眷属を伴う。このうちパルデンラモはナクポチェンポの妃ともされ、二尊でヤムユム像をとることもある。

グンポ・チャクシは死体の上に立ち象の皮を羽織った三目一面四臂で青黒身の忿怒相を示し、右手にカルトリ(曲刀)ないしココアの実(あるいは両方)、を、左手にカパーラ(髑髏杯)、髑髏杖ないし三股戟を持つ姿で描かれる。

この二例の他にも、一面二臂でヴァジュラパンジャラタントラを本軌とする「クルキ・グンポ(Gur gyi mgon po, Gurgyi gönpo)」、一面二臂で黒い法衣を着た「グンポ・ペルナクチェン(mGon po ber nag can, Gönpo bernakchen)」、白身で一面六臂の「グンカル・イーシンノルブ(mGon dkar yid bzhin nor bu, Gönkar yizhin norbu)」など多くのバリエーションがある。

画像
ナクポチェンポの画像[1]サムネイル
ナクポチェンポの画像[2]サムネイル
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ナグムワサック

Nagumwasuk, Nagumwasuck

北アメリカのパサマクウォディ族における善き精霊。90センチ程の小さな背丈で醜い人間の姿をしている。自分の外見を気にしているため滅多に人前に姿を表さないが、時に猟師の手助けをすることもあるという。部族の守護霊であり、部族の誰かが結婚すれば浮かれ騒ぎ、誰かが死ねば嘆き悲しむのが聞こえてくる。ナグムワサックを怒らせると不幸に見舞われる。現在は誰もナグムワサックのことを信じなくなったので、石のカヌーで何処かへ漕ぎ出ていったとされることもある。

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ナシュリエル

Nashriel

カバラなどで言及される天使の一人。10ある聖なるセフィラの10番目を担う天使である「セフリロン(Sephuriron)」に従う3名の「サリム(Sarim)」の一人(他の2人はイトゥリエルマルキエル)。

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ナス

Nasu

ゾロアスター教の女悪魔。蝿の姿をとり、屍を好み、伝染病を巻き散らす。ゾロアスター教の悪魔は地下(一説には北の果て)の地獄に住んでおり、地獄の入り口には大きな山がそびえている。山の名前を「アルズーラのしゃれこうべ(直訳ではアルズーラの醜い頭)」といい、しばしば「アンラ・マンユ(Angra Mainyu)」とその眷属の集会の場となる。ナスはこの山の洞窟からこの世に飛んでくる。

この世にやってきたナスは死と腐敗の匂いのする所に居つく。死骸に見張りがいないか、あるいは見張りが一人だけなら、彼女は速やかに目や耳の穴から死骸には入りこみ、伝染病をまき散らす。生きていた時に人に慕われていた、僧侶や戦士といった人間の死骸ほど、広範囲に伝染病をまき散らすとされる。ナスから死骸を守るには、神聖な呪文を唱える、猛禽や犬を飼うといった方法が有効であるとされる。

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ナストゥル

Nastul

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、夜の1時の支配天使である「サブラタン(Sabrathan)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている主位公爵の5人のうちの1人。彼らはそれぞれ2000人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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ナストルス

Nastrus

別称
ナストロ(Nastoro)

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、昼の7時の支配天使である「バルクイエル(Barquiel)」配下の、100人いるという下位公爵天使のうち、名前が言及されている1人。公爵天使はそれぞれ600人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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ナータ

Natha

スリランカにおける四大主神の一人。名前は「主」を意味する。仏教の「アヴァローキテーシュヴァラ(Avalokiteshvara, Avalokiteśvara)」や「マイトレーヤ(Maitreya)」と同一視されることがある。またターラーが妻だとされている。

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ナタナエル

Nathanael

ユダヤの伝説などに登場する天使。名前は「神の贈り物」を意味する。「クサタニエル(Xathaniel)」、「ザタエル(Zathael)」などはナタナエルの別称とされる。火と復讐、秘事を支配する天使であり、6番目に作られた天使だという。また「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」によれば6時をつかさどる天使だとされる。「セラフ(Seraph)」の支配君主の一人とされる。

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ナッキ

Näkki

フィンランドやエストニアにおける水棲生物。水神アートの従者であり、宝石で飾られた水中の王国に住んでいるとされる(エストニアの伝承では危険な渦の中に住んでいて船を飲み込むとも)。フィンランド西部では「ケルピー(Kelpie)」に似た巨大な水馬として、あるいはケンタウロスに似た人馬の生物ともされる。

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夏高津日神

なつたかつひのかみ

古事記
夏之売神(なつのめのかみ)
古事記、先代旧事本紀
夏高津日神(なつたかつひのかみ)
先代旧事本紀
夏之女神(なつのめのかみ)

古事記」や「先代旧事本紀」において「羽山戸神(はやまとのかみ)」と「大宜都比売(おおげつひめ)」との間に生まれた八柱の御子神のうち第五子とされる神。ほかの兄弟神と同じく農耕に関連する神で、名前の通り夏季の強い日射を象徴していると考えられる。岡山県岡山市東区乙子にある「乙子神社(おとごじんじゃ)」に若御毛沼命(わかみけぬのみこと=神倭伊波礼毘古命)、「猨田毘古神(さるたびこのかみ)」、「秋毘売神(あきびめのかみ)」とともに、松尾大社の境内社である「四大神社(しのおおかみのやしろ)」に春若年神(はるわかとしのかみ=若年神)、秋毘売神、冬年神(ふゆとしのかみ=久久年神)とともに祀られる。また奈良県奈良市法蓮町にある式内社「狭岡神社(さおかじんじゃ)」は羽山戸神の御子神八柱を合わせて祀っている。

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ナット

Nat

ミャンマー神話における、意地の悪い精霊の総称。ナット達には絶えず警戒が必要であり、供物や生贄を捧げることによって彼らをなだめることが必要だとされる。彼らは主に森林地帯にいて、最高三十七人の首領が存在しており、その上にはナットの王がいるとされる。ナットはいくつかの集団に分けられており、樹木に住む「アカカソー(Akakasoh)」、「シェッカソー(Shekkasoh)」、「ブーマソー(Boomasoh)」、「フミン(Hmin)」、空中に住む「シッタ(Shitta)」、「ジャーン(Jān)」、「シンラップ(Sinlap)」、「ムー(Mu)」、「ムボーン(Mbōn)」、他にも水田に住む「サバ=レイッピャ(Saba-leippya)」、星に宿る「シエン(Thien)」、動物の守護霊とされる「トリクラット(Trikurat)」、王室の財産を守っているとされる「ナット・タミ(Nat Thami)」など、多彩なナットが存在する。

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ナット・タミ

Nat Thami

ミャンマーの民間伝承において「ナット(Nat)」の一種とされる守護霊。娘の精霊の集団であり、王室の財産を守っているという。

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撫座頭

なでざとう

日本の妖怪の一種。熊本県八代市の松井家に伝わる「百鬼夜行絵巻」に描かれた妖怪の一種で、名前の通り目がない座頭のような姿で描かれているが、どういった性格の妖怪かは判然としない。

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ナトミエル

Nathmiel

別称
ナタニエル(Nathaniel)

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、昼の6時の支配天使である「サニエル(Saniel)」配下の、10人いるという主位公爵天使のうち、名前が言及されている1人。公爵天使はそれぞれ5550人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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ナドリエル

Nadriel

別称
マドリエル(Madriel)

グリモアに言及される天使ないしスピリット(霊)。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、昼の9時の支配天使である「クアブリエル(Quabriel)」配下の、66人の公爵天使のうち、名前が言及されている主位公爵の1人。彼らはそれぞれ650人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。「レメゲトン」の第2部「テウルギア・ゴエティア」では「マドリエル(Madriel)」の名で「パメルシエル(Pamersiel)」配下の公爵の一人に数えられる。

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ナナウアツィン

Nanahutzin

アステカ神話における太陽神の一人。アステカ神話ではこの世を含めて5つの太陽と世界が存在した事になっているが、ナナウアツィンは現在輝いている第5の太陽の神である。梅毒にかかった神であり双子や肉体的変形を持つ人々の守護神とされる。

五つ目の世界を作るとき、暗闇の中で神々が会合を開いた。そして五つ目の太陽を灯す名誉を「テクシステカトル(Tecciztecatl)」という神に与えた。その名誉とは、ピラミッドの上に灯した巨大な火の中に、自ら飛び込むことだった。しかし、テクシステカトルは怖くなって飛び込むことが出来なかった。その時、最下級の神であるナナウアツィンが、自分が生贄になることを申し出た。ナナウアツィンは、足で編んだ粗末な服を着て、不恰好で醜く、かさぶただらけの神だったが、神々は彼の勇気を賞賛した。ナナウアツィンが火に飛び込むと、テクシステカトルも自らの意気地の無さを恥じ、火に飛び込んだ。こうして太陽神「トナティウ(Tonatiuh)」が生まれ、テクシステカトルは月となった。

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ナナブッシュ

Nanabush

スペリオル湖周辺に住むネイティブアメリカン、オジブワ族における超自然的存在。重要な文化英雄であり変換者。「マナブッシュ(Manabush)」、「マナボゾー(Manabosho)」、「ナナボゾー(Nanabosho)」、「ウェネボジョ(Wenebojo)」、「ウィナボジョ(Winabojo)」などの名称でも知られる。これはオジブワ文化全体における多様な派生言語に起因する。「ウィサケジャック(Wisakedjak)」(ないしウィサカ)といった五大湖南部に住むアルゴンキン族の英雄や、北東沿岸部の英雄「グルスカプ(Gluskap)」などと共通する特性をもつ。

北の景観にその特性を与えて多くの生き物を作り出し、悪の「マニトゥ(Manitou)」と戦い、オジブワ族に彼らの文化を構成する決定的な要素をもたらしたという。ミディウィン(疾病を治すシャーマンの組織。五大湖周辺のアルゴンキン族やオジブワ族間にできた、いわゆる秘密結社)に語られる創世神話では、ナナブッシュは大地から人を生み出したが、悪のマニトゥにさらわれ姿が見えなくなってしまう。だがやがて彼は怒鳴る者たちを創り、彼らに人々を守らせたとされている。またある伝承では、ナナブッシュ(ないしウェネボジョ)は自らカリブーに変身して死を装い、鳥や動物が自分の体を肛門を残して食べ尽くすことを許している。ところがヒメコンドルが舞い降りてナナブッシュの死体をむさぼっていると、頭が肛門にはまって抜けなくなってしまった。ナナブッシュはそこで腹筋を引き締めヒメコンドルを捕らえた。ヒメコンドルはナナブッシュがラクロスに興じている間に逃げ出すことができたが、肛門から頭を抜く際、こすれて赤剥けの、かさぶただらけで悪臭を放つ鳥となってしまった。

ナナブッシュ(ないし上にあげたその他の名前で呼ばれる者)は文化英雄であり、変換者であり、またトリックスターであるというようにその性格が高度に複雑化している。滑稽でありながら崇高であり、性欲旺盛で嫉妬深く、欲張りで誘惑に対する弱さを持っている。

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ナブ

Nab

バビロニア神話において、学問と書記術の神にして主神の一人。神々と生物の天命を決める力のある書版「トゥプシマティ(Dup Shimati)」を最終的に所有したとされる。元々は遊牧民であるアモリ人によってバビロニアにもたらされた神であり、当初は「ナビウム」という名前で外来神として扱われていたが、いつしか「マルドゥーク(Marduk)」の息子とされるようになった。バビロニア神話では「アヌ(Anu)」から「エンリル(Enlil)」、そしてエンリルからマルドゥークと、時代につれ「トゥプシマティ」の保管者と神々における王権が交代している。これは「トゥプシマティ」が天命を決める書版であると同時に王権の象徴となっているからで、マルドゥークから「トゥプシマティ」を譲り受けたナブも当然主神と見なされるようになった。この政権交代はマルドゥークの時とは異なり比較的平和に行われた。これはナブが当初から書記の神として信仰されていたので、「トゥプシマティ」を所有する者として自然だったからであろう。ナブは学問の神として、また主神としてバビロニア崩壊まで篤く信仰され、なおかつバビロニア崩壊後のアッシリアやパルティアに至るまで信仰は残った。

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ナプファンス

Napfhans

スイスの民間伝承において、家事を助けてくれるとされる「ドワーフ(Dwarf, Dwaeff)」型の妖精。イングランドの「ブラウニー(Brownie)」のように家族が寝ている間に家事を手伝ってくれる。彼らは手伝った報酬として毎日ボウルいっぱいのクリームを要求する。

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ナーブルウィンブルウィン

Nablwinjbulwinj

オーストラリアのアボリジニが信じる精霊の一種。扇子を開いたような形の頭をしている。とても危険な精霊で、大きなヤム芋で女性を殴って食べてしまうという。

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ナベリウス

Naberius

ユダヤの魔神で、ソロモン王に封印された72柱の魔神の一人(→"ソロモンの霊")。「ナベルス(Naberus)」、「ヌベルス(Nuberus)」、「ケレブス(Cerebus)」、「ケレベルス(Cerberus, Kereberus)」などの名でも呼ばれる。「勇猛候」と称される。黒い鶫か雄鶏かカラスの姿をしているが、三つ首でどこか鳥類を思わせる人間になることもできる。これは勿論ケルベロスを由来をするためであろう。論理学や修辞学を教授し、失った栄光を取り戻してくれるという。別名から、ギリシア神話に登場する冥府の番犬ケルベロスが悪魔学者達によって変貌させられたものだと推察できる。「地獄の辞典」では「ケルベロス」の名で紹介され、19の軍団を率いる地獄の侯爵とされている。

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生剥

なまはげ

日本の秋田県男鹿半島などにおける奇習に登場する鬼。海草のような長いさんばら髪で、男は赤、女は青い顔をしているという。毎年大晦日になると村の若者数人が生剥に仮装して家々を回り、「なぐごはねぇがー(泣く子供はいないか)」、「怠け者の嫁はいねぇがー」などと叫んで若い嫁や子供を戒める。言い伝えによれば生剥は漢の武帝が男鹿半島につれてきた者達で、それ以来この地方にずっと住んでいるのだという。元々は遠方から正月に訪れる異郷の神を表したものの名残であると考えられている。また「生剥」という言葉は「生のまま剥ぐ」といった意味ではなく「なもみはぎ(なもみとは火だこのこと)」という言葉が訛ったものである。

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ナマルゴン

Namarrgon

オーストラリアのアボリジニの間で信じられている精霊の一種。「ママラガン(Mamaragan)」と言う部族もいる。ノーランジーの岩絵にかかれている。雷の精霊で、ひじとひざにある石おのをたたきつけて雷を作るという。乾期は池の底で暮らし、雨期になると雷雲の天辺に上る。その声は雷鳴になる。岩絵には長細い体と、足の付け根に生えた尻尾(のようなもの)、そして触角のように頭から伸びる二本の雷が象徴的に描かれる。

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浪小僧

なみこぞう

日本の静岡県などに出現する妖怪の一種。海の波から生まれた妖怪とされ、人の親指ほどの背丈しかない子供の姿をしている。水と深く関係があり、雨を降らせる能力があるとされる。大雨のときなどには嬉しくなって陸に上がってくることもあるという。たまにこうやって陸に上がってきた浪小僧は、急に日照りになったりすると海に帰れなくなってしまう。こうした浪小僧を海に返してやると、大干ばつの時に雨を降らせて恩返しをするのだという。

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ナミタ

Namita

パプアニューギニアにおいての太古の女神。自らを大きな足の指で貫き妊娠させて双子を出産したとされる。また双子に人々の役に立つようにと芸術や工芸を身に付けさせた。最後にナミタは自らを死なせ、その血から最初の人間が作られたという。ヒクイドリを聖鳥とする。

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ナムタル

Namtar

メソポタミアにおける疾病をふりまく悪霊。「闇の中を歩くペスト」のようだとなどと形容される。一部のナムタルは冥府の女王「エレシュキガル(Ereshkigal)」の配下であり、メッセンジャーとして冥界と天界を行き来していた。

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ナムトゥーセー

rNam thos sras, Namtösé

チベット仏教におけるヴァイシュラヴァナ(Vaiśravaṇa)で「ギェルポチェンポ・シ(rGyal po chen po bzhi, Gyelpo chenpo zhi)」(=四天王)のうち北方を守護する多聞天=「毘沙門天(びしゃもんてん)」のチベットでの尊名。名前は「多くを聞く子」(つまり多聞天と同義)を意味する。またこれを略して「ナムセー(rNam sras, Namsé)」と呼ばれるほか、「ナムトゥーキプ(rNam thos kyi bu, Namtö kyibu)」とも呼ばれる。日本では毘沙門天を四天王として祀るのとは別に単独でも信仰するが、チベットでもナムトゥーセーは独立して扱われることがある。

単独でナムトゥーセーを扱う場合、白獅子に乗り黄色身で右手に宝幢、左手にマングースを持つ「ナムセー・セルチェン(rNam sras gser chen, Namsé serchen)」(="金色の偉大なナムセー")、青馬に乗り右手に赤い槍、左手にマングースを持ち武装した「ナムセー・ドゥンマル・タグンチェン(rNam sras mdung dmar rta sngon can, Namsé dungmar tangön chen)」(="赤い槍と青い馬のナムセー")、両手に法螺貝を持つ「ナムセー・スンチョク(rNam sras gsung mchog, Namsé sungchok)」(="最上の音声のナムセー")などが描かれた。
またナムセー・セルチェンを主尊としてその周囲にナムトゥーセーの眷属である八人の夜叉(ヌージン)を列する曼荼羅も描かれるが、日本の「八大夜叉大将(はちだいやしゃたいしょう)」とその尊名が若干異なる。これらの八人の夜叉は伝統的に騎士の姿で描かれるため「タダク・ギェー(rTa bdag brgyad, Tadakgyé)」(="八人の騎馬武者")と呼ばれる。

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ナメアル

Nameal

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、夜の9時の支配天使である「パミエル(Pamyel)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている主位公爵18人のうちの1人(→"時間の天使")。彼らはそれぞれ1320人の従者(の天使)を従えているとされる。

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なめそ

日本における妖怪の一種。瀬戸内海地方の漁民の間に信じられた。蛇のように長細く扁平な姿をしているとされるが、また鮫の一種とも考えられた。なめそに舟を泳ぎ越されると、鉈で切らないと際限なく現れ舟が沈むとされた。

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ナメドル

Namedor

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、夜の6時の支配天使である「ザアゼナク(Zaazenach)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている主位公爵の12人のうちの1人。彼らはそれぞれ2400人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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ナメトン

Nameton

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、夜の5時の支配天使である「アバスダルホン(Abasdarhon)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている下位公爵の12人のうちの1人。彼らはそれぞれ3200人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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ナメロイズ

Nameroyz

別称
マメロイウド(Mameroijud)

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、夜の10時の支配天使である「イアスアリム(Iassuarim)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている主位公爵3人のうちの1人(→"時間の天使")。彼らはそれぞれ1620人の従者(の天使)を従えているとされる。

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ナメロン

Nameron

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、昼の10時の支配天使である「オリエル(Oriel)」配下の公爵天使のうち、名前が言及されている下位公爵の10人のうちの1人。彼らはそれぞれ1100人の従者(の天使)を従えているとされる(→"時間の天使")。

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那羅延天ならえんてん

Nārāyaṇa

意味漢訳
金剛力士(こんごうりきし)
堅固力士(けんごりきし)
鉤鎖力士(こうさりきし)
人種神(にんしゅじん)
人中力士(にんちゅうりきし)
人生本(にんじょうぼん)
勝力(しょうりき)
音写漢訳
那羅延(ならえん)
那羅延天(ならえんてん)
那羅延那(ならえんな)
那羅野拏(ならやだ)

仏教において天部(→)に属する神の一尊。サンスクリットの「ナーラーヤナ(Nārāyaṇa)」の音写であり、「ナラ(原初の人)の子」あるいは「原初の人からの」といった意味を持つ。

インド神話の「ヴィシュヌ(Visnu)」=「毘紐天(びちゅうてん)」あるいは「ブラフマー(Brahma, Brahmā)」、「クリシュナ(Kṛiṣṇa)」の別名、ないし同体と考えられる。仏教ではその大力をもって仏教を守護する護法神の一人とされる。この大力は「那羅延力(ならえんりき.サンスクリットではナーラーヤナバラ)」と呼ばれ、凡象の二万倍(=凡牛の二億倍)もの力があるとされる。中国や日本では「仁王(におう)」の阿形像(口を開けた像)として知られ、この場合は「那羅延金剛(ならえんこんごう)」と呼ばれる。また「千手観音(せんじゅかんのん)」の眷属である「二十八部衆(にじゅうはちぶしゅう)」に「那羅延堅固王(ならえんけんごおう)」、或いは「摩醯那羅延(まけいならえん)」の名前で列される。那羅延天としては右面が猪、左面が獅子、中面が菩薩形の三面二臂に青黒い身体、右手に輪宝を持ち「迦楼羅(かるら)」に乗った姿(胎蔵界曼荼羅外金剛部院)、或いは一面二臂で荷葉座に坐した姿(金剛界曼荼羅外金剛部院)で描かれる。また「覚禅鈔」には三面すべて天王相の三面八臂や右面が象、左面が猪の三面二臂像などが記されている。

種字は「वि(vi)」(胎蔵界)、「म(ma)」(金剛界)、三昧耶形、八輻鉄輪、印相は左手の人差し指と親指を相捻し輪のようにするもの、真言は「南麼三曼多勃馱喃(なうまくさまんだぼだなん)微瑟儜吠(びしゅだべい)莎訶(そわか)」(毘紐天真言・T0848)、「唵阿室哩嚩日囉播拏曳娑嚩賀」(那羅延天真言・T1129)など。

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那羅鳩婆ならくば

Nalakūbara

仏教において、「仏所行讃」などに説かれる、「毘沙門天(びしゃもんてん)」の子とされる神。サンスクリット名を「ナラクーヴァラ(Nalakūbara)」といい、「那鳩婆(なくば)」とも訳す。毘沙門天の子とされる5人の兄弟「五太子(ごたいし)」としては「那吒太子(なたたいし)」の名で呼ばれる。

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ナラシンハ

Narashinha, Narasiṃha

ヒンドゥー教において、最高神「ヴィシュヌ(Visnu)」の第四の化身(アヴァターラ)。「ヌリシンハ(Nṛsiṃha)」とも呼ばれる。ヴェーダ文献やブラーフマナ文献に見えず、プラーナ文献において語られる。「ナラ(Nara)」は人や者、「シンハ」はライオン、獅子を表す言葉で、人獅子と訳されるとおり獅子の頭に人間の身体を持った姿をしている。

ダイティヤ(Daitya, Daiteya)」の王で「ラーヴァナ(Ravana, Rāvana)」の化身であった「ヒラニヤカシプ(Hiraṇyakaśipu)」が神々を恐れず侮辱したため、ヴィシュヌがナラシンハと化してヒラニヤカシプを引き裂いたという。

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奈良原比女命

ならはらひめのみこと

別称
奈良波良比売命(なららひめのみこと)
那良原比女命(ならはらひめのみこと)

日本の神で、数多くいる「大水上神(おおみなかみのかみ)」の子神の一柱とされる姫神。伊勢皇大神宮内宮の摂社で三重県度会郡玉城町にある奈良波良神社(ならはらじんじゃ)において祀られる。この神社は「延喜式」において「奈良波良社」と記される社であり、また「皇大神宮儀式帳」にある「楢原神社」に相違ないが、一時期廃絶しものが復興されたものである。

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ナルヴィ

Nörfi, Narfi

北欧神話において、策略の神「ロキ(Loki)」と「シギュン(Sigyn)」の間に生まれた不幸な息子の一人。ロキに対する処刑の一環として、狼にされた兄弟の「ヴァーリ(Vári, Vali)」にくい殺された。ナルヴィの腸は岩にロキを縛りつけるために利用されたという。

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ナルコリエル

Narcoriel

グリモアに言及される天使の一。「レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)」の第3部「聖パウロの術(アルス・パウリナ)」において、24時間のうち夜の8時「クシマリム(Xymalim)」を守護する支配天使とされる(→"時間の天使")。101550人の公爵と12の階級に分けられる従者が配下としてつかえているとされる。そのうち主位公爵12人と下位公爵6人の名前が明らかになっており、これらの公爵天使は30200人(または36200人)の従者を従える(下表参考)。

《ナルコリエルの配下の公爵》
主位公爵
カムビエル
Cambiel
ネダリム
Nedarym
アストロコン
Astrocon
マリフィエル
Marifiel
ドラモジン
Dramozyn
ルスティフィオン
Lustifion
アメルソン
Amelson
レモザル
Lemozar
クセルニフィエル
Xernifiel
カノルシエル
Kanorsiel
ブファノツ
Bufanotz
ヤメドロズ
Jamedroz
下位公爵
クサノリズ
Xanoriz
ヤストリオン
Jastrion
テマズ
Themaz
ホブライム
Hobraiym
ジメロズ
Zymeloz
ガムシエル
Gamsiel

※「儀礼魔術の書」では主位公爵はルスティフィオンは入っておらず、またアメルソンまでしかリストには載っていない。
※カムビエルは「カムビル(Cambill)」、「カムブリエル(Cambriel)」とも表記。
※ネダリムは「ネダリジン(Nedarijin)」とも表記。
※ドラモジンは「Dramozin」とも表記。
※アメルソンは「アメルゾム(Amelzom)」とも表記。
※クサノリズは「ハノジズ(Hanoziz)」とも表記。
※ヤストリオンは「ガストリオン(Gastrion)」とも表記。
※テマズは「トマクス(Thomax)」とも表記。
※ホブライムは「ヘブラジム(Hebrazym)」とも表記。
※ジメロズは「Zimeloz」とも表記。

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ナルサ・ファラヤ

Nalusa Falaya

アメリカ南部に住むネイティブアメリカン、チョクトー族の伝承及び信仰に登場する人型の怪物。毛深い人間の姿でしわだらけの顔、小さな眼、尖った耳を持っているとされる。その姿は恐ろしいもので姿を見た人間は気を失ってしまうという。ナルサ・ファラヤに会った人間は針によって友人に対する悪意を植え付けられてしまうため、仲間の元に戻ると理由なく友人に襲い掛かるようになるとされる。ナルサ・ファラヤは沼などに棲んでいて、子供のうちは皮を脱ぎ捨て光になって移動できるという。

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ナルムクツェ

Nalmuqtse

ネイティブアメリカンの一部族、クートネー族(クテナイ族)の神話に伝わる巨人。体があまりにも巨大で、頭が天につかえるため、常に四つんばいで移動していたという。ナルムクツェの移動した跡は亀裂などになって今も残っているとされる。最後に立ち上がったときに頭を天に打ち付けた弾みで力の元だった頭飾りを落としてしまい、力が抜けて死んでしまったという。

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ナレアウ

Nareau

ミクロネシアのギルバート諸島における「アレオプ・エナプ(Areop Enap)」。蜘蛛の姿をした創造神、あるいはトリックスターであり、「ナ・レアウ(Na Reau)」、「ナアレアウ(Naareau)」、「ナーレアウ(Narleau)」、「ナルアウ(Naruau)」、「ナレウア(Nareua)」、「ナウル(Nauru)」、「ナ・アレアン(Na-Arean)」など島によってさまざまに異なる名前で呼ばれる。太初の神であるナレアウはムール貝で天地を作り、砂と水に交合を命じて「ナ・アシプ(Na Atibu)」と「ネイ・テウケズ(Nei Teukez)」を生み出した。この夫婦神はさらに「テ・イカワイ(Te Ikawai)」(=年長者)、「ネイ・マレナ(Nei Marena)」(=闇の女)、「テ・ナオ(Te Nao)」(=波)、「ナ・キカ(Na Kika)」(=タコの主)などを産み、最後に「若きナレアウ」を産んだ。若きナレアウは太陽と月、そして人間の祖先を作ったという。

若きナレアウは「テ・キキント(Te Kikinto)」とも呼ばれ、また太初のナレアウは若きナレアウと対比して「年老いたナレアウ」とも呼ばれる。

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ナレル

Narel

旧約聖書外典「第1エノク書(エチオピア語写本)」に言及される天使。四分された年の指導者の一人であり、4番目の91日間(つまり冬)を支配する(→四季の天使(第1エノク書))。

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ナン

Nain

フランスの民間伝承において「ドワーフ(Dwarf, Dwaeff)」や「ノーム(Gnome)」のような大地の妖精を意味する名称。ラテン語で小人を意味する「ナーヌス(Nānus)」を語源とする。

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ナンガリエル

Nangariel

ソロモンの大いなる鍵」において、「ノガヒエル(Nogahiel)」、「アケリア(Acheliah)」、「ソコディア(Socodiah)」とともに金星の第1のペンタクルにヘブライ文字で記される天使。彼らは金星の霊(スピリット)であり、このペンタクルは彼らを支配下に置き金星の力(友情の形成、親切と愛、喜びと愉快な事業、旅行といった願い)を得るために利用できる。

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南極老人なんきょくろうじん

Nán-jí lǎo-rén

中国道教において寿星(竜骨座のα星であるカノープス)が神格化されたもの。「寿老人(じゅろうじん)」、「南極老人星(なんきょくろうじんせい)」、「南極寿老人(なんきょくじゅろうじん)」などとも呼ばれる。人間の寿命や幸福を司るとされたこの星は天下泰平の時しか現われないとされたため、皇帝は祠や祭壇をつくり長寿や泰平を願った。「事玄要言集」には南極老人が人の姿で現われた話が載っている。それによれば背は余り高くないのに頭が異常に大きく身長の半分はあったという。うわばみの如く大量の酒を飲みしかも全く酔う様子も無い。北宋の皇帝仁宗及び唐の邢和璞の前に現われたとされている。日本では寿老人の名前で「七福神(しちふくじん)」の一人に数えられ、やはり長寿を司る神とされている。

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為何歟

なんじゃか

日本における妖怪の一種。湯本豪一氏所蔵の化物尽くし絵巻の一つ、俗に「化物づくし・湯本A本」と呼ばれる絵巻に描かれたもの。この絵巻に描かれた妖怪十二体は一体(狐火)を除き他に類例を見ない。為何歟は腰布を巻いた人の姿を描いたものだが、膝から腹までしか描かれてない上に関節がなく丸まった手と毛の生えた黒く太い尻尾を持つ姿で描かれている。つまりこれは狸や狐の類が化けたもので、描いてある通り頭や足のない姿で出現するのかもしれない。

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何じゃもんじゃ

なんじゃもんじゃ

日本の関東地方などにおける怪木。何じゃもんじゃとは「何じょう物じゃ(なんという物だ)」の意でその一帯で他には見られないような巨木や珍しい大木、種類のわからない木などを指す言葉だが、地方によって何じゃもんじゃに纏わる怪しい伝説が残っている。例えば長野県佐久市の仁王堂境内にあった何じゃもんじゃは、伐採しようとした者は怪我をしたり病気になったりしたし、焼き払おうとした者は家が火事にあったりしたという。またこの何じゃもんじゃは落雷により枯れてしまったが、これを片付けた若者達はことごとく病死したり若死にしたりしたと伝えられている。

また神木や霊木を指して何じゃもんじゃと呼ぶことがあり、長野県上田市にある虚空蔵山にある何じゃもんじゃは見るたびに枝葉が変わって見え、宮城県塩竃市の鹽竈神社にある何じゃもんじゃは神木であり、昔は葉をあぶって卜占をしたと伝わる。

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楠叔特利ナンシュトォリ

Nán-shū-tè-lì

中国の少数民族、崩竜(デェアン)族における独自の小乗仏教において、人間の行動を監視し、天神「困士戛(クゥンシジィア)」に報告する役目の神。

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難陀竜王なんだりゅうおう

Nanda

意味漢訳
歓喜竜王(かんきりゅうおう)
大歓喜竜王(だいかんきりゅうおう)
音写漢訳
難陀那伽羅闍(なんだなからじゃ)
難陀竜王(なんだりゅうおう)
難頭竜王(なんとうりゅうおう)

仏教における「八大竜王(はちだいりゅうおう)」の第一尊。名前はサンスクリット名「ナンダ(Nanda)」、「ナンダラーガラージャ(Nandanāgarāja)」を音より漢訳したもの。ナンダには「歓喜」といった意味がある。「跋難陀竜王(ばつなんだりゅうおう)」の兄とされ、両尊をあわせて「難陀婆難陀龍王(なんだばなんだりゅうおう)」、「難陀跋難陀(なんだばつなんだ)」などと呼ぶ。胎蔵界曼荼羅外金剛部院の北方、南方、西方の各門に跋難陀竜王とともに描かれるほか、請雨曼荼羅や法華曼荼羅などにも描かれる。北斗曼荼羅では第一院の中尊「一字金輪仏頂(いちじきんりんぶっちょう)」の右側に配される。

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ナンディ

Nandi

ヒンドゥー教において、「シヴァ(Siva, Shiva)」を象徴する聖獣。「ナンディン(Nandin)」とも。字義は「幸せなもの」。乳白色の牡牛で、シヴァのために選ばれた乗り物であり、また従者の一人。シヴァの男らしさと生殖能力を表している。シヴァがナタラージャ(舞踊)の姿をとると、ナンディがその音楽を奏でる。五世紀にさかのぼるヒンドゥー教の聖典「プラーナ」の中で、ナンディは神として呼び出される。乳海攪拌のときに生まれた聖なる牝牛スラビヤと聖仙カシュヤパの子。ナンディはまたすべての四足動物の守り神であり、世界の四隅で見張りをしている。ナンディの像はシヴァ神を祭る寺院の入り口に安置されており、信者達は、ナンディの睾丸に触れてから参拝をする。

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ナンディケーシュバラ

Nandikeśvara

ナンディームカ

Nandīmukha

ナントゥル

Nantur

ヌクテメロン」中の「魔術的黄道十二宮に類似する十二の象徴的な時間」を支配する守護霊(Genius)、いわゆる"時間の鬼神"の一人。8時の霊の一人で著述を司る。

8時の霊はナントゥルをはじめとして「トグラス(Toglas)」(財宝)、「ザルブリス(Zalburis)」(治療)、「アルフン(Alphun)」(鳩)、「トゥキファト(Tukiphat)」(計画ないしシャミール(Schamir=魔法の石、ないし石の虫、ないし石の葉))、「ジズフ(Zizuph)」(神秘)、「クニアリ(Cuniali)」(連想)、と7人がいるがこれらの霊はすべて真の魔術師に従う霊だとされる。

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ナントスウェルタ

Nantosuelta

大陸のケルト神話において自然を象徴する神。冥界の神「スケルス(Sucellos, Sucellus)」の妻であり、名前は「小川」を意味する。

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南斗星君なんとせいくん

Nán-dòu shèng-jūn

中国道教において南斗六星を神格化したもの。道教では運命を司る神として五人の星神、いわゆる五斗星君(東斗・西斗・南斗・北斗)が想定されたが、その中でも死を司る「北斗星君(ほくとせいくん)」と生を司る南斗星君が特に重要視された。中国の説話集「捜神記」には、十九歳で死ぬ運命にあった若者が易者である管輅の助言により北斗星君と南斗星君に肉と酒でもてなし、寿命を書いた本(閻魔帳のようなもの)に書いてあった「十九」の文字に上下入れ替えの記号をつけてもらい、寿命を九十歳まで延ばしてもらった話が載っている。

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納戸婆

なんどばばあ

日本の妖怪の一種。老婆の姿をしており、西日本の多くの県で納戸に住むとされている。特別悪いことをするわけではなく、家の者が納戸の掃除をしようとして戸を開けると、いかにも慌てた様子でさっと床下に隠れるといわれている。岡山県の納戸婆は納戸の中からほーっという奇妙な声を発し、不意に飛び出して人をびっくりさせることもあるが、庭箒で叩くと縁の下に逃げ込んでしまうという。香川県のものは特別で、生まれたばかりの赤ん坊を誘拐するという。

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男女宮なんにょぐう

Mithuna

密教の宿曜道における「十二宮(じゅうにぐう)」の一つ。サンスクリット名を「ミスナ(Mithuna)」といい、「男女」や「二人組」を意味するため男女宮というほか、「夫婦宮(ふうふぐう)」、「夫妻宮(ふさいぐう)」、「陰陽宮(おんみょうぐう)」、「双女宮(そうにょぐう)」、「淫宮(いんぐう)」、「婬宮(いんぐう)」、「双鳥神主(そうちょうじんしゅ)」とも訳す。また音から「弥偸那(みちゅうな)」とも呼ばれる。西洋占星術における双子座にあたり、期間としては芒種から夏至に至るまで(5月から6月にかけて)を指す。また二十七宿の「觜宿(ししゅく)」、「参宿(しんしゅく)」、「井宿(せいしゅく)」にあたる。妊娠を司るとされ、胎蔵界曼荼羅外金剛部院では東方(上側)に夫婦二像の姿で描かれる。北斗曼荼羅では第二院左側(西)に配される(参考:「一字金輪仏頂(いちじきんりんぶっちょう)」)。

種字は「मि(mi)」、真言は「唵弥陀那波多曳莎呵(おんみだなはたえいそわか)」。

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ナンラ

Nang-lha

チベットの土着宗教であるボン教の超自然的存在の一つ。やがて仏法の守護神として仏教に同化されていった。家の守り神とされ、ふつう豚の頭と人間の体をもつ姿で描かれる。

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ナン・ルージュ

Nain Rouge

フランス北部のノルマンディー地方における家事の精霊。名前は「赤い「ナン(Nain)」=「ドワーフ(Dwarf, Dwaeff)」」を意味する。名前の通り赤い服を着た妖精で姿を変えることが得意とされる。特に漁師の家族に対して親切に接するとされるが、ときに悪戯もする。たとえば、漁師二人と一緒に船に乗っていた少年が急にナン・ルージュに変わり、漁師のうちの一人を海に放り込んだことがあった。この時もう一人の漁師は朝に聖水で十字を切っていたので難を逃れたという。

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