生剥
なまはげ
日本の秋田県男鹿半島などにおける奇習に登場する鬼。海草のような長いさんばら髪で、男は赤、女は青い顔をしているという。毎年大晦日になると村の若者数人が生剥に仮装して家々を回り、「なぐごはねぇがー(泣く子供はいないか)」、「怠け者の嫁はいねぇがー」などと叫んで若い嫁や子供を戒める。言い伝えによれば生剥は漢の武帝が男鹿半島につれてきた者達で、それ以来この地方にずっと住んでいるのだという。元々は遠方から正月に訪れる異郷の神を表したものの名残であると考えられている。また「生剥」という言葉は「生のまま剥ぐ」といった意味ではなく「なもみはぎ(なもみとは火だこのこと)」という言葉が訛ったものである。