よ行

ヨーウィー

Yowie

オーストラリアに棲むといわれるトカゲに似た怪物の一種。犬くらいの大きさがあり、体つきはトカゲのようだが、胴体にはウロコがあり、蛇のような尾を持つ。特に奇異なのが足で、カブトムシのような節足動物に似た節を持った足が3対(6本)生えている。夜しか活動せず、人家に近づいては家畜などを襲うことがあるという。その昆虫のような足でガサゴソと不気味な音を立ててうろつき回るが、捕まえることは出来ないといわれる。

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葉衣観音ようえかんのん

Parṇaśavarī

仏教において観音菩薩の変化身、いわゆる変化観音の一つ。サンスクリット名を「パルナシャヴァリー(Parṇaśavarī)」と称し、パルナは「葉」、シャバリーは「シャバラ(Śabara)族の女」、「蛮族の女」を意味する。これを意味訳して「葉衣観音」、「被葉衣観音(ひようえかんのん)」、「被葉衣観自在(ひようえかんじざい)」、「被葉衣菩薩(ひようえぼさつ)」などと呼ぶほか、音写で「鉢蘭那賒嚩哩(はらなしゃばり)」とも称する。護身・護宅・護国の功徳があり、「葉衣鎮宅法」に拠れば「一回唱えれば自身を護り、二回唱えれば伴侶を護り、三回唱えれば一家を護り、四回唱えれば一家聚楽(集落のこと)を護り、五回唱えれば一国を護る」という。胎蔵界曼荼羅の観音院(蓮華部院)に描かれるほか、三十三観音の一尊としても知られ、観音菩薩が姿を変えて人々を救済するという「三十三応現身」のうちの「帝釈身(たいしゃくしん)」(→帝釈天)にあたるものとされる。

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羊宮ようぐう

Meṣa

密教の宿曜道における十二宮の一つ。サンスクリット名を「メーシャ(Meṣa)」といい、羊を意味するため羊宮というほか、「白羊宮(はくようぐう)」、「持羊神主(じようじんしゅ)」とも訳す。また音から「弥沙(みしゃ)」、「迷沙(めいしゃ)」とも呼ばれる。西洋占星術における牡羊座にあたり、期間としては春分から穀雨に至るまで(3月から4月にかけて)を指す。また二十七宿の婁宿胃宿昴宿にあたる。規範を司るとされ、胎蔵界曼荼羅では東方(上側)に羊の姿で描かれる。

種字は「मे(me)」、真言は「唵迷沙波多曳莎呵(おんめいしゃはたえいそわか)」。

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"羊身人面神"ようしんじんめんしん

Yáng shēn rén miàn shén

中国最古の地理書とされる「山海経」の西山経の西次三経において言及される山神のこと。崇吾之山をはじめとして長沙之山、不周之山、峚山、鍾山、泰器之山、槐江之山、昆侖之丘、樂遊之山、蠃母之山、玉山、軒轅之丘、積石之山、長留之山、章莪之山、陰山、符惕之山、三危之山、山、天山、泑山、翼望之山に至る二十二山(文中では二十三山だが数が合わないので、昆侖之丘、軒轅之丘を除き諸毗之山、嶽崇之山、恒山を入れた数である可能性がある)の神とされる。羊の身体で頭は人間のものという姿をしている。祀る時は一つの吉玉を埋めることで供物とし、糈(神饌)は稷(きび)・米を用いるべきだという。
※"羊身人面神"は固有名称を持たないための(サイト上の)便宜名です。

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山田比売命

ようだひめのみこと

三重県伊勢市中村町にある伊勢皇大神宮内宮の摂社、宇治山田神社(うじようだじんじゃ)において祀られる姫神。同訓で「山田姫命」とも記す。山田に「やまだ」と読む文献もあるが、「神宮典略」に拠れば古書に「耶宇多」と訓が振られ、また「楊田」と記されている例をもって「ようだ」と訓ずる。この社名の神社は「延喜式」に見えないが、延喜式にある(“度會乃”と付かない)「大国玉比売神社(おおくにたまひめのじんじゃ)」と同社であると考えられている。数多くいる大水上神の子神の一柱とされ、水の神とされる。

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瑶地金母ようちきんぼ

Yáodì jīnmŭ

鱅鱅魚ようようぎょ

Yōngyōng-yú

中国の最古の地理書とされる「山海経」の東山経に記されている怪魚。単に「鱅鱅(ようよう)」とも呼ばれる。樕𧑤山に流れる食水に多く生息している。その姿は魚でありながら「犂牛(りぎゅう=まだらな牛)」のようであり、猪の子のような声で鳴くという。現在の中国で「鱅」と言えばコイ科のコクレン(黒鰱)のことを指す。

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楊柳観音ようりゅうかんのん

Yáng-liŭ guān-yīn

仏教において千光眼経などに説かれる変化観音(→観音菩薩)の一。「楊枝観音(ようしかんのん)」とも呼ばれる。三十三観音の一尊であり、千手観音の四十手のうち、「楊柳手(ようりゅうしゅ)」と呼ばれる手から生じたとされ、薬王菩薩は同体であるとされることもある。難病除災を祈願する仏尊とされる。千光眼経に拠れば慈悲体で金色の身色の十一面、左手を胸に当て右手に楊柳枝を持ち、月輪中の紅蓮華座に坐した姿とされる。また花瓶に楊柳枝を挿しその右側の水辺の岩の上に坐した姿でも描かれる。

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雍和ようわ

Yōng-hé

中国において最古の地理書とされる「山海経」の中山経に言及される、凶兆とされる獣の一つ。豊山という山におり、赤い口、赤い目に黄色い体を持つ蝯(エン=さる)のような姿の獣だという。この獣が現れた国は騒ぎが起こるとされる。

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欲金剛菩薩よくこんごうぼさつ

Iṣṭavajra

仏教における菩薩の一尊で「五秘密(ごひみつ)」および「四金剛(しこんごう)」の一。「欲」は旧字体で「慾」とも表記する。サンスクリット名を「イシュタヴァジュラ(Iṣṭavajra)」ないし「マノージャヴァジュラ(Manojavajra)」といい、これを訳して欲金剛菩薩と称する。「普賢金剛薩埵略瑜伽念誦儀軌」においては「欲金剛(よくこんごう)」、「大楽金剛薩埵修行成就儀軌」においては「金剛箭(こんごうせん)」、「金剛頂瑜伽金剛薩埵五秘密修行念誦儀軌」においては「眼箭(げんせん)」、「金剛頂瑜伽他化自在天理趣会普賢修行念誦儀軌」においては「意生(いしょう)」、「金剛王菩薩秘密念誦儀軌」においては「意生金剛(いしょうこんごう)」の名でそれぞれ言及されている。欲望の経路を表す「欲・触・愛・慢」のうちの「欲」、つまり何かをものにしたいと欲する心を司る菩薩であり、また大悲心により衆生を摂受する欲をも表す。金剛界曼荼羅の理趣会において中尊の金剛薩埵の四親近の一尊として東方(下)に置かれる。その尊容は赤の身色で右手に箭筈、左手に簇(やじり)を持った姿で表される。五秘密法においては金剛薩埵の後ろ右手側に赤色身で弓を射る姿で表される。

種字は「म(ma)」、「जः(jaḥ)」、印相は金剛王印(弓を左手で構え右手で矢を引く形)、三昧耶形は箭、真言は「唵嚩日囉薩怛吠吽」。

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翼宿よくしゅく

Uttaraphalgunī

密教の宿曜道において二十八宿及び二十七宿の一つ。インドでは「ウッタラファルグニー(Uttaraphalgunī)」と呼ばれ、ウッタラは「次の」、ファルグニーはイチジクを意味する。この音や意味から翼宿、「北徳宿(ほくとくしゅく)」、「果徳天(かとくてん)」、「後頗求尼(ごはぐに)」、「第二破求(だいにはぐ)」、「烏多羅跛里朮(うたらはりじゅつ)」と訳され、また日本では「翼/襷星(たすきぼし)」の和名を当てる。胎蔵界曼荼羅では南方(右側)に配され、像容は左手に珠の乗った蓮を持つ。

種字は「प(pa)」、「प्र(pra)」、「रो(ro)」、真言は「唵烏多羅頗勒窶莎呵(おんうたらはろくそわか)」、三昧耶形は蓮上星。

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世田姫

よたひめ

「肥前国風土記」の逸文などに登場する日本の女神。肥前国風土記では世田姫、「與止姫神/与止姫神(よどひめのかみ/よとひめのかみ)」、「延喜式」では「与止日女神(よどひめのかみ)」などの名で記される。また「与止姫命(よどひめのみこと)」、「淀姫命(よどひめのみこと)」などの名でも呼ばれる。肥前国風土記に拠れば、佐嘉郡にある佐嘉川(現在の嘉瀬川(上流では川上川という))の川上に坐す石神で、海神である鰐魚(わに=サメのこと)が小魚を引き連れ川をさかのぼり、世田姫に会いに行くことがたびたびあったが、この魚を獲って食べたものは死んだという。同じような話が「出雲風土記」の玉日女命のくだりに見える。

世田姫は神功皇后の妹であるとか、豊玉毘売命と同体であるなどとされるが、おそらく嘉瀬川流域を守護する川の女神であったものと思われる。式内社で川上川のそばに鎮座する「與止日女神社(よどひめじんじゃ)」の近くには巨石群があり、これらの巨石は元々御神体であったと伝わっている。

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ヨツン

Jotun, Jotan, Jötun, Jöten, Jötunn, Jǫtunn

北欧神話、及びゲルマン神話において、巨人を指す名称。複数形では「ヨツナル(Jotunar, Jötnar, Jǫtnar)」女性形だとギュグルアサ神族の住む「アスガルズ」の北東にある「ヨツンヘイム」に暮らしている。全てのヨツンはユミルを祖とするベルゲルミルの子孫であり、人間や神に対しては時に威圧的、時に協力的な気まぐれな態度で応じ、人間に似た姿ではあるが巨体で毛むくじゃらで気品に欠け、もっぱら酒宴・口喧嘩に興じているという。また多くのヨツンは建築を得意としている。しかし女巨人ギュグル達には壮麗で美しい者も多く、ギュグルが神々の妻になることは珍しくなかった。ヨツン以外の巨人族としてスルトを長とする「火の巨人」の一族がいる。

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淀姫命

よどひめのみこと

夜泣き石

よなきいし

「夜泣石」とも。日本に点在する怪石で、夜になると泣き声やうなり声を発する石か、祈願すれば子供の夜泣きが治るとされる石の二種類に分けられる。このうちの幾つかは現存しているが、路傍にあった夜泣き石の多くは現在では確認できない場合も多い(そもそも本当にあったか怪しい場合もある)。一番有名な「小夜の中山子泣き石」もその石だと伝えられる石が二つある。

《各地の夜泣き石》
場所名称特徴

長野県飯田市上郷

子泣石

水難で無くなった赤ん坊の霊が乗り移った石とされる。

長野県松本市下小俣

夕方に赤ん坊のような声で泣く。

長野県下伊那郡阿智村

赤子石

旅の女が難産のため赤ん坊を残して死んだ。石には赤ん坊の這った跡が残っていて、夜になると泣き声が聞こえてくる。

静岡県掛川市佐夜鹿

小夜の中山子泣き石

山賊に身重のまま殺された女の霊が乗り移った石。夜な夜な悲しい泣き声をあげる。

長野県伊那郡

夫婦石

弁慶が割って二つになった白い石と黒い石が泣き声を出すようになった。石屋がこの石を使おうとしたが死んだとされる。

千葉県市川国府台総寧寺

里見の夜泣き石

合戦で死んだ里見広次を弔うため娘が安房から里見まで旅してきたが、疲れ果てた娘は石に寄りかかるように死んでしまった。それからその石は夜になると女の悲しそうな泣き声を出すようになったという。

福井県吉田郡

大石を掘り出したので寺が購入したが毎晩夜になると石が泣くので元の場所に戻して祀ったとされる

福島県郡山市

夜泣きする赤ん坊に石の足跡を踏ませると夜泣きが治り丈夫に育ったという。

滋賀県伊香郡余呉町

羽衣を奪われた天女が人間と結婚して子を産んだが羽衣を見つけ子供を石の上に残して天に帰った。子供は僧に拾われ後に天神様になったが、石はその後も夜毎に泣いたという。

愛媛県温泉郡重信町法寿院墓地

庄屋の庭に据えようと移動したところ夜な夜な石が泣くようになったので元の場所に返したとされる。

岐阜県恵那郡蛭川村

峠道にあった石の近くを通ると赤ん坊の泣き声がした。行者が石に×印を付けてからは泣き声がやんだ。この石にお参りすると子供の夜泣きが治るとされる。

北海道函館市

夜になると女の声で泣く石があった。悪人に親子ともども殺され石の前に埋められたためだという。この石に文を刻もうとした石工が三人死んだという。

兵庫県三田市御霊神社

城の庭に移動したら神社に帰りたいと泣くようになったので神社に戻されたという。

兵庫県神戸市長田神社

神社の石を神主が自宅におこうと思い持ち帰ったところ夜になると「長田に帰りたい」と泣く声がして、石が濡れていたので元に戻したという。

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呼ばわり石

よばわりいし

日本の静岡県御殿場市にあったという声を発する怪石。宝永年間にあった大洪水の時に「水出るぞ、急ぎ山に逃げよ」という大きな叫び声がし、村人はこれに従い助かった。水が引いて村に戻ってみると今まで無かった巨石が村にあり、この石の上には杖と沓の跡のような窪みがあったという。この他にも「呼ばわり石」の伝説が各地に残っている。

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ヨムヤエル

Jomjael, Yomyael

キリスト教や神秘学における堕天使ないし天使の一人。名前は「神の日」の意。「ヨミアエル(Jomiael)」、「ヨミエル(Yomi'el)」などは別称とされる。旧約聖書外典「第1エノク書」によれば、シェミハザなどとともに神に反逆し、天国から追放された200人の堕天使の一人であり、背教の軍勢の20人いる、「数十の首長(Chief of Tens)」の一人とされる。

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黄泉軍

よもついくさ

日本記紀神話において、黄泉国(よもつくに)に棲んでいる悪鬼のような存在。古事記において言及され、名前は「黄泉の国の兵隊」を意味する。伊邪那岐命伊邪那美命を追って黄泉国に赴いたとき、伊邪那岐命が伊邪那美命の言った、「私の姿をみてはいけない」という約束を破りその姿を見た結果、予母都志許売とともに追手として差し向けられた。

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黄泉神

よもつかみ

古事記に登場する神の一柱。出自ははっきりしない。死後の世界を統治する神で、伊邪那美命が死に伊邪那岐命が黄泉に伊邪那美命を迎えに行った時、伊邪那美命が現世に戻れるかどうかを黄泉神に相談している。しかしその後、伊邪那岐命と伊邪那美命は決別し、伊邪那美命が黄泉を統治する「黄泉津大神(よもつおおかみ)」となったので以後の神話には登場しない。

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予母都志許売

よもつしこめ

日本記紀神話において、黄泉国(よもつくに)に棲んでいる悪鬼のような存在。古事記では「予母都志許売」、日本書紀では同訓で「泉津醜女」と記される。また「泉津日狹女(よもつひさめ)」とも呼ばれる。名前は「黄泉の国の醜い女」を意味し、死による穢れを人格化したものだと考えられる。伊邪那岐命伊邪那美命を追って黄泉国に赴いたとき、伊邪那岐命が伊邪那美命の言った、「私の姿をみてはいけない」という約束を破りその姿を見た結果、黄泉軍とともに追手として差し向けられた。伊邪那岐命が走りながら髪飾りや櫛を後ろに投げたところ、それらはブドウやタケノコに変わった。予母都志許売がそれを食べている間に、伊邪那岐命は逃げ延び、黄泉国から脱出することができたという。

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ヨルズ

Jörd, Jördh, Jǫrð

北欧神話に登場する女巨人(ギュグル)。「フィヨルギュン」とも呼ばれる。アサ神族の主神オーディンの妻であり、雷神トールを生んだ。

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万幡豊秋津師比売命

よろずはたとよあきづしひめのみこと

日本記紀神話に登場する女神。古事記では「万幡豊秋津師比売命」、日本書紀では「𣑥幡千千姫(たくはたちぢひめ)」の名で記載されている。天之忍穂耳命の妻であり、天孫邇邇藝命を生んだ。古事記では高御産巣日神の子とされている。「万(よろず)」や別名の「千千(ちぢ)」は「数多く」の意、「幡(はた)」は「機織(はたおり)」の機のことで、数多くの機を織る神、つまり神殿の側に設置される「機殿」で神事に関わる布帛を織る機織女(はたおりめ)を神格化した存在だと考えられる。

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ヨワルテウクティン

Yohualteuctin

「夜の神々」。アステカにおいて、夜の9ある時刻にそれぞれ関連した神々。またそれと関連してアステカの特定の暦日や吉凶と関連している。この9柱神の概念は、おそらく創世神話にみえる9層に分かれた地下世界と結びついていると考えられる。これに対応する「昼の神々」をトナルテウクティンといい、一部の神はどちらにも登場している。

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ヨワルテクートリ

Yohualtecuhtli

「ヨワルトナティウ」と呼ばれることもある。字義は「夜の神」。太陽神トナティウに対応する神であり、それがゆえ「夜の太陽」である。太陽と金星が地下世界で一緒になって、宇宙的な日々のサイクルが終わると信じられていたため、双方の天体の神ともみなされている。またトシウモルピリア祭(「年を束ねる」の意で、太陽の存続を保証するための再生儀式)の重要な儀式である人身御供をはじめる際、真夜中に天頂に出現するプレアデス星団の星の一つはヨワルテクートリに見立てられた。通常、この神は暗闇や真夜中、さらに周期の終焉を象徴し、世界の方位では四方位の一つではなく、中心を司るとされていた。

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