ルー
Lu
チベット土着のボン教における、超自然的な存在。仏教の守護神として仏教に同化されていった。湖や川に住んでいるとされ、ルーを鎮める儀式が定期的に行われている。
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Lu
チベット土着のボン教における、超自然的な存在。仏教の守護神として仏教に同化されていった。湖や川に住んでいるとされ、ルーを鎮める儀式が定期的に行われている。
Lugh
ケルト神話における太陽神。「ルー」という名はアイルランド語で、ウェールズ語では「レイ(Lleu)」、フランスでは「ルゴス(Lugos)」として知られている。しばしば「長い腕の」という二つ名をつけて呼ばれる。邪眼のバロールの一人娘エフネと、治癒の神ディアンケトの息子キアンとの間にできた子で、元々は海を支配するフォモール族に属していた。バロールは孫によって自分が殺されると予言されていたため孫であるルーを殺そうとしたが、キアンの兄弟であるマナナン・マクリルとゴヴァノンによって守られながら、ルーは無事に育った。ルーは一人前になるとフォモール族を抜け、敵であるトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)側についた。戦士としての武勇を認められ、ヌァザから族長の座を継いだルーは祖父バロールを殺し、フォモール族を撃破した。
ルーは誰よりも秀でた能力のようなものを持っていなかったが、全ての能力において優れていて欠点がなかったとされている。彼の持つ輝く槍は敵を見つけるとひとりでに飛んでいき相手を倒すという。またバロールを倒した一撃はバロールの邪眼の魔力が届かない距離からの投石器による攻撃だった。ルーが「長い腕(ラムズハザ)のルー」と呼ばれたのはこういったことに所以している。また技芸と職人の神ともされ、「グイズブル(フィズヘルとも)」と呼ばれるボードゲームを発明し、得意としていたとされている。
アイルランド語で妖精を指す「ルホルパン(Luchorpain)」という言葉は「小さな腰の曲がったルー」という意味で、ルーの名称を語源としている。またルホルパンという語はレプラホーンの語源でもある。
Rua
ポリネシアのソシエテ初頭に属するタヒチ島における創世神話で語られる深海の神。
Lua
Lèi
中国の古代の地理書「山海経」の南山経に言及される生物。亶爰山に棲む獣で、髦(人間の幼児のような髪)を持った狸のような獣で、自らで生殖することができるという。この獣を食べると嫉妬心がなくなるとされる。
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v01p017
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain
「唐土訓蒙圖彙(もろこしきんもうずい)」(1802)より
ページ:v05p025
平住専庵著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain
Lěi
中国の最古の地理書とされる「山海経」の西山経に記されている怪鳥。翠山という山に多く棲む鳥で、全体的には鵲(かささぎ)のような姿だが体色は赤黒色で、頭が2つ、脚が4つあるという。この鳥は火を防ぐのに用いることができるという。
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v01p036
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain
Luonnotar
フィンランドにおける創造女神。彼女はずっと宇宙の海を一人で漂っていたが、ある時、一羽の鳥がルオンノタルの膝頭に巣を作った。ルオンノタルはこの巣をひっくり返し卵を割ってしまったが、この卵の殻から天と地が、卵黄から太陽が、卵白から月が出来た。また散り散りになった卵の殻は夜空の星々になった。その後ルオンノタルは大陸と海岸を作り、英雄ワイナモイネンを生んだ。
Lugeilan
Loup Garou
フランスの伝説や民間信仰に登場する、一種の狼憑き。日中は普通の人間だが、夜になると正体をあらわして狼に化し、人間を襲って食べてしまうという狼人間。13世紀頃がらフランスの文献に書かれるようになった。元々は人間だった者が魔女の呪文によってルー・ガルーに変えられてしまうとされるが、馬や黒い犬、あるいは別の怪物の姿にも変身できたという。「シミティエール(墓場の)・ルー・ガルー」は埋葬したばかりの死体を掘り返してむさぼるという。彼らを人間に戻す術はないが、悪魔払いや血を撒くことによって彼らを遠ざけることは出来る。しかし、何よりもの救済方法は彼らを殺すことである。
カナダやハイチなどの他のフランス語圏の国にもルー・ガルー信仰は見られる。ハイチではル・ガルーは赤毛の女性とされ、眠っている人の爪先から血を吸うとされる。
Lou Carcolh
フランスの伝承に登場する怪物。カタツムリのような巨大な殻と毛に覆われた触覚、ヌメヌメした体を持つ蛇の姿をしている。フランス南西部のアスタングという町の巨大な地下洞に棲むとされる。洞窟周辺はヌメヌメした液体で覆われていて誰も近づこうとはしなかったが、それでも近づこうとした勇気ある者はたちまちル・カルコルの触覚に捕らわれて洞窟内へと引きずりこまれ、飲み込まれた。
Lucifer
ローマにおける曙の明星を司る神。ギリシアのポスポロスに相当する。
Lucifer
Lucifuge Rofocale
ないし「ルーキフーゲ・ロフォカレ」。「グラン・グリモア(Grand Grimoire)」などの魔術書(グリモア)に言及される悪魔。名前の「ルキフゲ(Lucifuge)」には「光を避ける」といった意味があり、「ルシファー(Lucifer)」の意味する「光を掲げる者」を元とした名前であると思われる。足と尾は鹿のような偶蹄目のもので蹄と毛が生えており、上半身は人間。目はぎょろんと大きく禿げた頭にはねじれた三つの角がついている。魔術師の召喚になかなか応じない悪魔として知られているが、「グラン・グリモア」によれば「爆発する棒」を使うことによって召喚が可能になるという。ルシファーから世界の財宝、財産の管理を任された地獄の宰相であり、隠された財宝のありかを示すとされる。
Luk
ミクロネシアのカロリン諸島における、死と病気を司る鳥の神。「ルケ・ラング(Luke-lang)」と呼ばれることもある(ただしルケ・ラングはルクの父親の名前とする場合もある)。娘「リゴアププ(Ligoapupu)」はルクによって地上に降ろされたが、虫の入った水を飲んだところ身ごもり女の子を産んだ。その娘が生んだ女の子は更に男の子を産み、その男の子が大きくなるとわき腹の骨からまた一人の男が生まれた。このわき腹の男とリゴアププが結婚して人類の祖先になったとされる。ルクは至高神とされることもあり、その伝承では大地を作り木を植えたとされている。
Rousalka
スラヴに伝えられる水魔。若くした水死した娘たちの霊魂といわれており、常に若い娘の姿で現れる。大勢で集まって暮らしており、いつもは水中に住んでいて、漁師の網を破いたり、雨を呼んだり、水車や石臼を壊したりする。しかし夏になると、陸にあがって、岸辺や森でダンスしたり、気に登って遊んだりするという。ルサールカがステップを踏んだところはよく草木が成長するという。ルサールカは北と南ではなぜか性格が違っており、一般的に北のルサールカはさながら水死体のような格好をしていて水場に近づくものをだれかれ構わず水中へと引きずり込み、死ぬまで水中でつつきまわして苦しめ抜く。南のルサールカは綺麗な格好をしており、薄絹一枚をまとっただけの妖艶な姿で男たちを誘惑して、水場へと引き寄せ、快感を伴った死をもたらす。
Lucifer
Ruda
語義は「親切な」という意味で、北アラビアで崇拝されたイスラム教以前の神。時に男性として、時に女性としてあらわれる。宵の明星と結び付けられるのが普通で、アルスと呼ばれることもある。
Rudra
「リグ・ヴェーダ」に登場する暴風神で、シヴァの前身。名前は「ほえるもの」、ないし「赤きもの」を意味する。モンスーンが神格化された存在であるルドラは、火神アグニの破壊的な側面と結びついていく。ヒンドゥー教の聖典集である「プラーナ」によれば、ルドラは怒ったブラフマーの額から生まれ出たという。ルドラは病の矢を神々や人間や動物に放ったが、その医薬の力によって、多くの人々に健康と恵みを与えた。
プラジャーパティが暁の女神ウシャスと近親相姦の関係になったとき、ルドラはプラジャーパティに向かって矢を放とうとしたが、プラジャーパティはルドラを動物の王にすると約束したのでプラジャーパティは助かった。ルドラは牡牛の姿で描かれ、次第に、シヴァの破壊的側面をあらわす暗黒の神として見られるようになる。またルドラはインドラの仲間であるマルト神群の父とみなされる。
Luna
アフガニスタンにおいて、川の女神。プラスン川の静かな川面を神格化した神で、水車を司る女神でもある。気まぐれで若い女性の姿をしているとされる。
Rufael
Rubberado
アメリカの噂話やほら話を起源とする怪物、フィアサム・クリッターの一種。名前は「Rubber(ゴム)」+「ado(騒動)」からきていると思われる。ゴムのような針をもったヤマアラシの姿をしていて、ゴムのように弾む。料理したその肉もまるでゴムのようで、全く噛み千切れないという。
Rumina
ローマにおいて子供に授乳する母親の守護神。伝説中のローマの祖であるレムスとロムルスに牝狼が乳を与えたとされる場所に聖所がある。
Lumim-ut
Luricadaune
Liú lí guān yīn
仏教において中国由来の変化観音(→観音菩薩)の一つであり、三十三観音の一尊。観音菩薩が姿を変えて人々を救済するという「三十三応現身」のうちの「自在天身(じざいてんしん)」にあたる仏尊とされる。「高王観音(こうおうかんのん)」とも呼ばれ、偽経「高王観世音観世音経」に拠れば諸々の苦厄を救い、この経を一千万遍誦すれば死者も生者と変ずるという。両手で瑠璃壺ないし香炉を持ち、水上に浮かぶ一片の蓮華上に立った姿で表される。
「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v02p017
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain
三十三観音の一尊として。
Ruuruhi-kerepoo
ニュージーランドに住むマオリ族の民話や伝説に登場する恐ろしい怪物。口から大きな牙をのぞかし、鉤爪のある毛深い手を持つ。最大の特徴は彼を守るように体中から突き出した骨で、これはルールヒ・ケレポーがむさぼり食った犠牲者の骨で出来ているという。自身が盲目であることを利用し無害な振りをして人間に近づいて食べる。戦士達がルールヒ・ケレポーを退治しようと剣で切り殺そうとしたが体中から突き出した骨のせいで通らなかったが、槍を使ったところ突き殺すことが出来たという。