日本書紀

古事記の巻一、巻二(神代)に登場する全神名の登場順の一覧表です。

巻第一 神代 第一段

古天地未剖(いにしえに あめつち いまだわかれず)

No. 名称 備考
本書 001
國常立尊󠄁
くにのとこたちのみこと
意味
国の地盤(トコ)がしっかり安定した(タチ)ことを示す神名
系譜
016天鏡尊󠄁の親 S02C02
別称
國底立尊󠄁
くにのそこたちのみこと
S01C01
詳細
国之常立神
002
國狹槌尊󠄁
くにのさつちのみこと
意味
サツチは神稲を植える大切な土の意
別称
國狹立尊󠄁
くにのさたちのみこと
S01C01
詳細
国之狭土神
003
豐斟渟尊󠄁
とよくむぬのみこと
意味
豐は豊かな様、斟は酒などを注ぐこと、渟は沼の意。
別称
豐國主尊󠄁
とよくにぬしのみこと
S01C01
豐組野尊󠄁
とよくむののみこと
S01C01
豐香尊󠄁
とよかぶののみこと
S01C01
浮經野豐買尊󠄁
うかぶのとよかふのみこと
S01C01
豐國野尊󠄁
とよくにののみこと
S01C01
豐齧野尊󠄁
とよかぶののみこと
S01C01
葉木國野尊󠄁
はこくにののみこと
S01C01
見野尊󠄁
みののみこと
S01C01
詳細
豊雲野神
一書一
國底立尊󠄁
くにのそこたちのみこと
出自
001國常立尊󠄁の別称
國狹立尊󠄁
くにのさたちのみこと
出自
002國狹槌尊󠄁の別称
豐國主尊󠄁
とよくにぬしのみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
豐組野尊󠄁
とよくむののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
豐香尊󠄁
とよかぶののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
浮經野豐買尊󠄁
うかぶのとよかふのみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
豐國野尊󠄁
とよくにののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
豐齧野尊󠄁
とよかぶののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
葉木國野尊󠄁
はこくにののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
見野尊󠄁
みののみこと
出自
003豐斟渟尊󠄁の別称
一書二 004
可美葦牙彥舅尊󠄁
うましあしかびひこぢのみこと
意味
ウマシは美称、アシカビは葦の芽の意。ヒコジは普通夫、男を指す語であるが、この場合はコヒジ(泥の古語)の転訛か
詳細
宇摩志阿斯訶備比古遅神
一書四 005
天御中主尊󠄁
あめのみなかぬしのみこと
意味
天の中央にいる主たる神の意
詳細
天之御中主神
006
髙皇產靈尊󠄁
たかみむすひのみこと
意味
ムスヒは生す霊であり、萬物を生み出す霊威
系譜
094思兼󠄁神の親 S07C01
115少彥名命の親 S08C06
139三穗津姫の親 S09C02
120𣑥幡千千姫の親 S09C06
別称
高皇產靈
たかみむすひ
S70C01
詳細
高御産巣日神
007
神皇產靈尊󠄁
かみむすひのみこと
意味
ムスヒは生す霊であり、萬物を生み出す霊威
系譜
120𣑥幡千千姫の親 S09C07
詳細
神産巣日神

巻第一 神代 第二段

次有神(つぎにかみます)

No. 名称 備考
本書 008
埿土煑尊󠄁
うひぢにのみこと
意味
ウは不詳。ヒヂ、二は共に泥の意
詳細
宇比地邇神
009
沙土煑尊󠄁
すひぢにのみこと
意味
スは不詳。ヒヂ、二は共に泥の意
詳細
須比智邇神
010
大戶之道尊󠄁
おほとのぢのみこと
意味
大きな戸の男性の神の意
011大苫邊尊󠄁と対
別称
大戶之邊
おほとのべ
S02C00
大戶摩󠄁彥尊󠄁
おほとまひこのみこと
S02C00
大富道尊󠄁
おほとまぢのみこと
S02C00
詳細
意富斗能地神
大戶之邊
おほとのべ
出自
010大戶之道尊󠄁の別称
011
大苫邊尊󠄁
おほとまべのみこと
意味
大きな戸の女性の神の意
010大戶之道尊󠄁と対
別称
大戶摩󠄁姫尊󠄁
おほとまひめのみこと
S02C00
大富邊尊󠄁
おほとまべのみこと
S02C00
詳細
大斗乃弁神
大戶摩󠄁彥尊󠄁
おほとまひこのみこと
出自
010大戶之道尊󠄁の別称
大戶摩󠄁姫尊󠄁
おほとまひめのみこと
出自
011大苫邊尊󠄁の別称
大富道尊󠄁
おほとまぢのみこと
出自
010大戶之道尊󠄁の別称
大富邊尊󠄁
おほとまべのみこと
出自
011大苫邊尊󠄁の別称
012
面足尊󠄁
おもだるのみこと
意味
オモダルは容貌が整って美しいことを指す
男神(014伊弉諾尊󠄁)が女神(015伊弉冉尊󠄁)に対してかけた言葉を神格化したもの。従って013惶根尊󠄁と対
詳細
於母陀流神
013
惶根尊󠄁
かしこねのみこと
意味
カシコは「かしこまる」の語幹で畏れ多いこと
女神(015伊弉冉尊󠄁)が男神(014伊弉諾尊󠄁)に対してかけた言葉を神格化したもの。従って012面足尊󠄁と対
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の親 S02C01
別称
吾屋惶根尊󠄁
あやかしこねみこと
S02C00
忌橿城尊󠄁
いむかしきのみこと
S02C00
靑橿城根尊󠄁
あおかしきねのみこと
S02C00
吾屋橿城尊󠄁
あやかしきのみこと
S02C00
詳細
阿夜訶志古泥神
吾屋惶根尊󠄁
あやかしこねみこと
出自
013惶根尊󠄁の別称
忌橿城尊󠄁
いむかしきのみこと
出自
013惶根尊󠄁の別称
靑橿城根尊󠄁
あおかしきねのみこと
出自
013惶根尊󠄁の別称
吾屋橿城尊󠄁
あやかしきのみこと
出自
013惶根尊󠄁の別称
014
伊弉諾尊󠄁
いざなぎのみこと
意味
イザは「誘う」の意、ナは助詞、キは男性を示す接尾語。天父神
系譜
013惶根尊󠄁の子 S02C01
018沫蕩尊󠄁の子 S02C02
015伊弉冉尊󠄁とともに021蛭兒の親 S06C01,他
015伊弉冉尊󠄁とともに022句句廼馳023草野姫024大日孁貴025月弓尊󠄁026素戔鳴尊󠄁の親 S05C00
015伊弉冉尊󠄁とともに027軻遇突智028埴山姫029罔象女の親 S05C02
015伊弉冉尊󠄁とともに032級長戶邊命033倉稻魂命034少童命035山祗036速秋津日命022句句廼馳037埴安神027軻遇突智の親 S05C06
投げ捨てた杖(みつゑ)から051岐神を、帯(みおび)から052長道磐神を、衣(みそ)から053煩神を、褌(はかま)から054開囓神を、履(くつ)から055道敷神を成す S05C06
中瀬(なかつせ)で身を洗った時に057八十枉津日神058神直日神059大直日神を、海底(うみのそこ)で身を洗った時に060底津少童命061底筒男命を、潮中(しおのなか)で身を洗った時に062中津少童命063中筒男命を、潮上(しおのうへ)で身を洗った時に064表津少童命065表筒男命を成す S05C06
左の眼を洗った時に024大日孁貴、右の眼を洗った時に025月弓尊󠄁、鼻を洗った時に026素戔鳴尊󠄁を成す S05C06
唾より080速玉之男081泉津事解之男を成す S05C10
体を濯いだ時に磐土命(065表筒男命)・059大直日神、底土命(061底筒男命)・083大綾津日神、赤土命(063中筒男命)、大地海原諸神(おほつちうなばらのもろもろのかみたち)を成す S05C10
天明玉(093羽明玉)の親 S07C03
131事勝國勝長狹の親 S09C04
詳細
伊邪那岐命
015
伊弉冉尊󠄁
いざなみのみこと
意味
イザは「誘う」の意、ナは助詞、ミは女性を表す。地母神
系譜
013惶根尊󠄁の子 S02C01
018沫蕩尊󠄁の子 S02C02
014伊弉諾尊󠄁とともに021蛭兒の親 S06C01,他)
014伊弉諾尊󠄁とともに022句句廼馳023草野姫024大日孁貴025月弓尊󠄁026素戔鳴尊󠄁の親 S05C00
014伊弉諾尊󠄁とともに027軻遇突智028埴山姫029罔象女の親 S05C02
014伊弉諾尊󠄁とともに032級長戶邊命033倉稻魂命034少童命035山祗036速秋津日命022句句廼馳037埴安神027軻遇突智の親 S05C06
吐(たぐり)より031金山彥を、小便(ゆまり)より029罔象女を、大便(くそ)より028埴山姫を成す S05C04
詳細
伊邪那美命
一書二 016
天鏡尊󠄁
あまのかがみのみこと
意味
名義不詳。宋史日本伝にも名前が見える
系譜
001國常立尊󠄁の子 S02C02
017天萬尊󠄁の親 S02C02
017
天萬尊󠄁
あめよろずのみこと
意味
「天の万物の神」の意か。宋史日本伝にも名前が見える
系譜
016天鏡尊󠄁の子 S02C02
018沫蕩尊󠄁の親 S02C02
018
沫蕩尊󠄁
あわなぎのみこと
意味
アワは泡、ナは助詞、ギは男性を示す接尾語。泡から生じた神
系譜
017天萬尊󠄁の子 S02C02
014伊弉諾尊󠄁の親 S02C02
詳細
沫那芸神

巻第一 神代 第三段

凡八神矣(すべてやはしらのかみます)

No. 名称 備考
本書 019
角樴尊󠄁
つのくひのみこと
意味
ツノは芽生えるものの意。樴は杙に同じ。土止めの杭の意か
男神で020活樴尊󠄁と対
詳細
角杙神
020
活樴尊󠄁
いくくひのみこと
意味
イクは生命力あるものの意。樴は杙に同じ。土止めの杭の意か
女神で019角樴尊󠄁と対
詳細
活杙神

巻第一 神代 第四段

伊弉諾尊󠄁 伊弉冉尊󠄁 立於天浮橋之上(いざなきのみこと いざなみのみこと、あまのうきはしのうえにたたして)

No. 名称 備考
一書一 021
蛭兒
ひるこ
意味
ヒルは不具を表し、手足の萎えた、或いは手足のない子の意か。
024大日孁貴のヒルメを「日の女(ヒノメ)」と考えるならば、それに対する男性「日の子」の意か。
詳細
水蛭子

巻第一 神代 第五段

次生海(つぎにうなばらをうむ)

No. 名称 備考
本書 022
句句廼馳
くくのち
意味
木を司る神。ククは木々の意、ノは助詞、チは霊威、精。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C00S05C06
詳細
久久能智神
023
草野姫
かやのひめ
意味
草や野を司る神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C00
別称
野槌
のつち
S05C00
詳細
野椎神
野槌
のつち
意味
「野の霊」の意。
出自
023草野姫の別称
024
大日孁貴
おほひるめのむち
意味
大は美称、ヒルメは「日の妻(メ)」、日に仕える巫女の意か。ムチは貴い人の意。皇祖神であり太陽神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C00
026素戔鳴尊󠄁が大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁089天穗日命090天津彥根命091活津彥根命092熊野櫲樟日命が成る S06C00
自らの十握剣(とつかのつるぎ)を食べて087市杵嶋姫を、九握剣(ここのつかのつるぎ)を食べて086湍津姫を、八握剣(やつかのつるぎ)を食べて085田心姫を成す S06C01,S06C03
026素戔鳴尊󠄁の八坂瓊之曲玉(やさかにのまがたま)を噛み砕き、瓊端(たまのはし)を噛み砕き吹いた息吹から087市杵嶋姫を、瓊中(たまのなか)を噛み砕き吹いた息吹から085田心姫を、瓊尾(たまのお)を噛み砕き吹いた息吹から086湍津姫を成す S06C02
別称
天照大神
あまてらすおほみかみ
S05C00
天照大日孁尊󠄁
あまてらすおほひるめのみこと
S05C00
詳細
天照大御神
天照大神
あまてらすおほみかみ
意味
天上から照らす大いなる神の意。
出自
024大日孁貴の別称
天照大日孁尊󠄁
あまてらすおほひるめのみこと
出自
024大日孁貴の別称
025
月弓尊󠄁
つくゆみのみこと
意味
月を司る神。ユミは読み(ヨミ)から転化した発音だと考えられ、この場合のヨミは数を数える事。月齢を象徴する神名。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C00
別称
月夜見尊󠄁
つくよみのみこと
S05C00
月讀尊󠄁
つくよみのみこと
S05C00
詳細
月読命
月夜見尊󠄁
つくよみのみこと
出自
025月弓尊󠄁の別称
月讀尊󠄁
つくよみのみこと
出自
025月弓尊󠄁の別称
026
素戔鳴尊󠄁
すさのをのみこと
意味
スサは「すさまじい」の語幹で手のつけられない様、或いは出雲風土記にも見える地名「須佐」か。荒ぶる男の神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C00
024大日孁貴が素戔鳴尊󠄁の十握剣(とつかのつるぎ)を噛み砕き吹いた霧から085田心姫086湍津姫087市杵嶋姫が成る S06C00
自らの八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁090天津彥根命091活津彥根命089天穗日命092熊野櫲樟日命を成す S06C01
天に昇ろうとした時に093羽明玉を成す S06C02
自らの左の髻(もとどり)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み左の手に吐いて088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁を、右の髻の五百箇御統を含み右手に吐いて089天穗日命を、頚(みくび)の五百箇御統を含み、左の臂(ただむき)に吐いて090天津彥根命を、右の臂(ただむき)に吐いて091活津彥根命を、左足に吐いて41:熯速日神を、右足に吐いて092熊野櫲樟日命を成す S06C03
自らの左の髻(もとどり)の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)の端を噛んで左の掌(たなごころ)に置いて088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁を、右の瓊を噛んで右の掌に置いて089天穗日命090天津彥根命091活津彥根命041熯速日神092熊野櫲樟日命を成す S07C03
107奇稻田姫の夫 S08C00
107奇稻田姫とともに109大己貴神の親 S08C00
107奇稻田姫とともに110淸之湯山主三名狹漏彥八嶋篠の親 S08C01
107奇稻田姫とともに109大己貴神の六世の親 S08C02
111五十猛神の親 S08C04
112天之葺根神の五世の親 S08C04
111五十猛神113大屋津姫命114柧津姫命の親 S08C05
別称
神素戔鳴尊󠄁
かむすさのをのみこと
S05C00
速素戔鳴尊󠄁
はやすさのをのみこと
S05C00
武素戔鳴尊󠄁
たけすさのをのみこと
S08C00
詳細
須佐之男命
神素戔鳴尊󠄁
かむすさのをのみこと
出自
026素戔鳴尊󠄁の別称
速素戔鳴尊󠄁
はやすさのをのみこと
出自
026素戔鳴尊󠄁の別称
027
軻遇突智
かぐつち
意味
カグは陽炎(かげろう)のカゲ、篝火(かがりび)のカガ、赫(かがよ)うのカガなどの語根で光輝を示す。ツは助詞、チは霊威、権威あるものの意。火を司る神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C02S05C06
028埴山姫の夫で030稚產靈の親 S05C02
014伊弉諾尊󠄁に斬られた時に剣の鐔(つみは=鍔)から滴った血より040甕速日神041熯速日神が成る、或いはこれに次いで42 武甕槌神も成る。また剣の鋒(さき=剣先)から滴った血より043磐裂神044根裂神045磐筒男命が成る、或いは045磐筒男命046磐筒女命が成る。また剣の頭(たかみ=柄)からした経った血より047闇龗048闇山祗049闇罔象が成る S05C06
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で三段(みきだ)に斬られたうちの一段(ひときだ)が雷神(いかづちのかみ)に、一段が067高龗に、一段が068中山祗に成る S05C07
014伊弉諾尊󠄁が軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石より・043磐裂神044根裂神045磐筒男命046磐筒女命039經津主神が成る S05C07
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時五段(いつきだ)に分かれ、首(かしら)より大山祗(066大山祗神)が、身中(むくろ)より068中山祗が、手より069麓山祗が、腰より070正勝山祗が、足より071䨄山祗が成る S05C08
別称
火產靈
ほむすひ
S05C02
詳細
火之迦具土神
028
埴山姫
はにやまひめ
意味
土を司る女神。ハニは土器や染色に使う粘土。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C02
015伊弉冉尊󠄁の大便(くそ)より成る S05C04
027軻遇突智の妻で030稚產靈の親 S05C02
別称
埴山媛󠄁
はにやまひめ
S05C04
詳細
波邇夜須毘売神
029
罔象女
みつはのめ
意味
水を司る神。ミツは水を指したらしい。ハは未詳。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C02
015伊弉冉尊󠄁の小便(ゆまり)より成る S05C04
詳細
弥都波能売神
030
稚產靈
わくむすひ
意味
ワクは若の意、或いは食物を表すウカ(食)の転化したものか。ムスヒは霊妙な生産力。焼畑を起源とする農場の神。
系譜
027軻遇突智028埴山姫の子 S05C02
詳細
和久産巣日神
一書二
火產靈
ほむすひ
意味
ムスヒは霊妙な生産力の意。火によって色々なもの(土器など)を生まれることからの神名
出自
027軻遇突智の別称
一書四 031
金山彥
かなやまひこ
意味
鉱物を司る神
系譜
015伊弉冉尊󠄁の吐(たぐり)より成る S05C04
詳細
金山毘古神
埴山媛󠄁
はにやまひめ
出自
028埴山姫の別称
一書六 032
級長戶邊命
しなとべのみこと
意味
シナトベは息長つ女(シナツメ)の意。風と息を司る女神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
別称
級長津彥命
しなつひこのみこと
S05C06
詳細
志那都比古神
級長津彥命
しなつひこのみこと
意味
息長つ彥、つまり男神だが一対となるはずの女神である032級長戶邊命の別称として記載されている。
出自
032級長戶邊命の別称
033
倉稻魂命
うかのみたまのみこと
意味
ウカは食物の意。「倉」なのは「食」と誤ったものが後世に伝わったためか、稲の納屋のことか。穀霊神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
宇迦之御魂神
034
少童命
わたつみのみこと
意味
ワタは海。朝鮮語で海を意味するパタと関係があると思われる。ツは助詞、ミは精や神のこと。海の精霊たる神。「少童」の字を当てているのは海神、水神を子供が姿をしているとする伝承のためか。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
綿津見神
035
山祗
やまつみ
意味
山を司る神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
大山津見神
036
速秋津日命
はやあきつひのみこと
意味
ハヤは敬称、アキは開きの意。ツは喉(のど)の古語「飲み門(ノミト)」は瀬戸のトと同じくものが通過する狭くなっている場所。つまりアキツで港の意。文中に「水門(みなそ)の神」と説明されている。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
速秋津日子神
037
埴安神
はにやすのかみ
意味
土を司る神。028埴山姫と同神とも考えられるが、古事記で埴山姫に当たる波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ)と対になっている波邇夜須毘古神に当たる、つまり埴山姫と対となる男神か。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
波邇夜須毘古神
038
啼澤女命
なきさわめのみこと
意味
水を司る神。サワは多いことを示す。つまり沢山涙を流す神の意。
系譜
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁の子 S05C06
詳細
泣澤女神
039
經津主神
ふつぬしのかみ
意味
フツは物が切れる音、あるいは光るものの意か。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石(いほついわむら)から生まれる S05C06,S05C07
045磐筒男命046磐筒女命の子 S09C00
詳細
経津主神
040
甕速日神
みかはやひのかみ
意味
ミカはミイカの略でミは御、イカは厳の意。ヒは霊力を示す。神々しく厳しく速い霊力の神の意。雷と刀剣を司る神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鐔(つみは=鍔)から滴った血より成る S05C06
042武甕槌神の親 S05C06
128稜威雄走神の子 S09C00
041熯速日神の親 S09C00
別称
甕速日命
みかはやひのみこと
S05C06
詳細
甕速日神
041
熯速日神
ひはやひのかみ
意味
熯は乾くこと。乾かすのが速い霊力の神の意。火と熱の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鐔(つみは=鍔)から滴った血より成る S05C06
026素戔鳴尊󠄁が自らの頚(みくび)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、左の足に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)を噛んで右の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
040甕速日神の子 S09C00
042武甕槌神の親 S09C00
別称
熯速日命
ひはやひのみこと
S05C06
熯之速日命
ひのはやひのみこと
S06C03
詳細
樋速日神
042
武甕槌神
たけみかつちのかみ
意味
猛々しい雷の神の意。
系譜
040甕速日神の子、或いは014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鐔(つみは=鍔)から滴った血より成る S05C06
041熯速日神の子 S09C00
詳細
建御雷之男神
甕速日命
みかはやひのみこと
出自
040甕速日神の別称
熯速日命
ひはやひのみこと
出自
041熯速日神の別称
043
磐裂神
いはさくのかみ
意味
磐を割く雷の神の意。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鋒(さき=剣先)から滴った血より成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石より成る S05C07
044根裂神とともに045磐筒男命046磐筒女命の親 S09C00
詳細
石拆神
044
根裂神
ねさくのかみ
意味
木の根を割く雷の神の意。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鋒(さき=剣先)から滴った血より成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石より成る S05C07
043磐裂神とともに045磐筒男命046磐筒女命の親 S09C00
詳細
根拆神
045
磐筒男命
いはつつをのみこと
意味
ツは粒(ツブ)の古語。つまり雷に打たれた岩が粒と化すこと。男神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鋒(さき=剣先)から滴った血より成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石より成る S05C07
043磐裂神044根裂神の子 S09C00
046磐筒女命とともに039經津主神の親 S09C00
別称
磐筒男神
いはつつをのかみ
S05C07
詳細
石筒之男神
046
磐筒女命
いはつつめのみこと
意味
ツツは粒(ツブ)の古語。つまり雷に打たれた岩が粒と化すこと。女神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の鋒(さき=剣先)から滴った血より成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時の血が滴った五百箇磐石より成る S05C07
043磐裂神044根裂神の子 S09C00
045磐筒男命とともに039經津主神の親 S09C00
別称
磐筒女神
いはつつねめのかみ
S05C07
詳細
磐筒女命
047
闇龗
くらおかみ
意味
クラは谷、オカミは水神の意。つまり水を司る谷間の龍神のこと。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の頭(たかみ=柄)から滴った血より成る S05C06
詳細
闇淤加美神
048
闇山祗
くらやまつみ
意味
クラは谷、ヤマツミは山を司る神の意。谷間に住む山神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の頭(たかみ=柄)から滴った血より成る S05C06
詳細
闇山津見神
049
闇罔象
くらみつは
意味
クラは谷、ミツは水を指したらしい。ハは未詳。谷間に住む水神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁027軻遇突智を斬った時に剣の頭(たかみ=柄)から滴った血より成る S05C06
詳細
闇御津羽神
050
泉津醜女
よもつしこめ
意味
黄泉の国の醜い女の意。
別称
泉津日狹女
よもつひさめ
S05C06
詳細
予母都志許売
泉津日狹女
よもつひさめ
意味
ヨモツは「黄泉の国の」の意。ヒサメは不詳。
出自
050泉津醜女の別称
051
岐神
ふなとのかみ
意味
フナトは元々「来名戸(クナド)」が原型。その道を入ってくるな、の意。分岐点(三叉路)に立てられる道祖神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁の投げた杖(みつゑ)より成る S05C06
052
長道磐神
ながちはのかみ
意味
長い道を司る岩の神の意か。
系譜
014伊弉諾尊󠄁の投げた帯(みおび)より成る S05C06
詳細
道之長乳歯神
053
煩神
わづらひのかみ
意味
ワヅラヒとは事がうまくいかない事。
系譜
014伊弉諾尊󠄁の投げた衣(みそ)より成る S05C06
詳細
和豆良比能宇斯能神
054
開囓神
あきくひのかみ
意味
アキクヒは口を開けて食う、の意か。
系譜
014伊弉諾尊󠄁の投げた褌(はかま)より成る S05C06
詳細
飽咋之宇斯能神
055
道敷神
ちしきのかみ
意味
チは道、シキは一面に力を及ぼすこと。道の神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁の投げた履(くつ)より成る S05C06
056
泉門塞之大神
よみどにふたがりますおほみかみ
意味
泉津平坂(よもつひらさか)にある黄泉と現世とを隔てる「千人所引磐石(ちびきのいは)」の神名。冥界の穢れが現世に湧き出るのを防ぐ神。
別称
道返神
ちがえしのかみ
S05C06
泉守道者
よもつちもりびと
S05C10
詳細
道返之大神
道返神
ちがえしのかみ
意味
チガエシは引き返させること。死神を冥界に返す神
出自
056泉門塞之大神の別称
057
八十枉津日神
やそまがつひのかみ
意味
八十は数が多いこと、マガは穢れ、ツは助詞、ヒは霊力。数多くの穢れの霊力を持つ神。
系譜
014伊弉諾尊󠄁が中瀬(なかつせ)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
八十禍津日神
058
神直日神
かむなほひのかみ
意味
カムは美称。ナホは枉り(まがり=穢れ)を直すの意
系譜
014伊弉諾尊󠄁が中瀬(なかつせ)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
神直毘神
059
大直日神
おほなほひのかみ
意味
大は美称。ナホは枉り(まがり=穢れ)を直すの意
系譜
014伊弉諾尊󠄁が中瀬(なかつせ)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
大直毘神
060
底津少童命
そこつわたつみのみこと
意味
海底を司る海の神の意
系譜
014伊弉諾尊󠄁が海底(うみのそこ)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
底津綿津見神
061
底筒男命
そこつつをのみこと
意味
ツツは粒、この場合星粒のことか。海底を司り、航海の指標となる星の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁が海底(うみのそこ)で身を洗った時に成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁が体を濯いだ時に成る S05C10
別称
底土命
そこつつのみこと
S05C10
詳細
底筒之男命
062
中津少童命
なかつわたつみのみこと
意味
海中を司る海の神の意
系譜
014伊弉諾尊󠄁が潮中(しおのなか)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
中津綿津見神
063
中筒男命
なかつつをのみこと
意味
ツツは粒、この場合星粒のことか。海中を司り、航海の指標となる星の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁が潮中(しおのなか)で身を洗った時に成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁が体を濯いだ時に成る S05C10
別称
赤土命
あかつつのみこと
S05C10
詳細
中筒之男命
064
表津少童命
うはつわたつみのみこと
意味
海上を司る海の神の意
系譜
014伊弉諾尊󠄁が潮上(しおのうへ)で身を洗った時に成る S05C06
詳細
上津綿津見神
065
表筒男命
うはつつをのみこと
意味
ツツは粒、この場合星粒のことか。海上を司り、航海の指標となる星の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁が潮上(しおのうへ)で身を洗った時に成る S05C06
014伊弉諾尊󠄁が体を濯いだ時に成る S05C10
別称
磐土命
いはつつのみこと
S05C10
詳細
上筒之男命
一書七 066
大山祗神
おほやまつみのかみ
意味
大は美称。山を司る神。
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で三段(みきだ)に斬られたうちの一段(ひときだ)より成る S05C07
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で五段(いつきだ)に斬られたうちの首(かしら)より成る S05C06
132鹿葦津姫の親 S09C00,S09C02
144磐長姫の親 S09C02
別称
大山祗
おほやまつみ
S05C08
詳細
大山津見神
067
高龗
たかおかみ
意味
オカミは水神のこと
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で三段(みきだ)に斬られたうちの一段(ひときだ)より成る S05C07
詳細
高龗
磐筒男神
いはつつをのかみ
出自
045磐筒男命の別称
磐筒女神
いはつつねめのかみ
出自
046磐筒女命の別称
一書八
大山祗
おほやまつみ
意味
頭部なので大山を当てた。
出自
066大山祗神の別称
068
中山祗
なかやまつみ
意味
胴体は体の真ん中にあるので中山を当てた。
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で五段(いつきだ)に斬られたうちの身中(むくろ)より成る S05C08
詳細
中山祗
069
麓山祗
はやまつみ
意味
麓は端のこと。手は体の端にあるので麓山(端山)を当てた。
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で五段(いつきだ)に斬られたうちの手より成る S05C08
詳細
羽山津見神
070
正勝山祗
まさかやまつみ
意味
マサカは真坂の意。腰は斜めに細くなっているので正勝(真坂)を当てた。
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で五段(いつきだ)に斬られたうちの腰より成る S05C08
詳細
正鹿山津見神
071
䨄山祗
しぎやまつみ
意味
シギは鳥の鷸(しぎ)のこと。その長い脚からの連想か。
系譜
027軻遇突智014伊弉諾尊󠄁に剣で五段(いつきだ)に斬られたうちの足より成る S05C08
詳細
志芸山津見神
一書九 072
大雷
おほいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の首(かしら)の上にいた S05C09
073
火雷
ほのいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の胸の上にいた S05C09
詳細
火雷神
074
土雷
つちいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の腹の上にいた S05C09
075
稚雷
わかいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の背(そびら)の上にいた S05C09
076
黑雷
くろいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の尻(かくれ)の上にいた S05C09
077
山雷
やまつち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の手の上にいた S05C09
078
野雷
のつち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の足の上にいた S05C09
079
裂雷
さくいかづち
系譜
腐りただれた015伊弉冉尊󠄁の陰(ほと)の上にいた S05C09
一書十 080
速玉之男
はやたまのを
意味
速は美称。玉は唾が玉のように丸く光るところから。
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁との関係をたつことを宣言し唾した時に生まれた、誓約の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁の唾より成る S05C10
詳細
速玉之男神
081
泉津事解之男
よもつことさかのを
意味
コトサカは関係を断つこと。
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁との関係をたつことを宣言し唾した時に生まれた、誓約の神
系譜
014伊弉諾尊󠄁の唾より成る S05C10
詳細
事解之男神
泉守道者
よもつちもりびと
意味
黄泉の入り口を守る人の意。明記されてはいないが056泉門塞之大神と同神と思われる。
出自
056泉門塞之大神の別称
082
菊理媛神
くくりひめのかみ
意味
話を聞き助言をする神のようだが語義などは不詳。
014伊弉諾尊󠄁015伊弉冉尊󠄁との関係をたつことを宣言し唾した時に生まれた、誓約の神
詳細
菊理媛神
磐土命
いはつつのみこと
出自
065表筒男命の別称
083
大綾津日神
おほあやつひのかみ
意味
アヤは枉(マガ)の変異か。古事記における大禍津日神に当たると考えられる。
系譜
014伊弉諾尊󠄁が体を濯いだ時に成る S05C10
詳細
大禍津日神
底土命
そこつつのみこと
出自
061底筒男命の別称
赤土命
あかつつのみこと
出自
063中筒男命の別称
一書十一 084
保食神
うけもちのかみ
意味
ウケはウカ(食料)の転。食料と養蚕を司る神。
詳細
保食神

巻第一 神代 第六段

於是 素戔鳴尊󠄁 請日(ここにすさおのみこと まうしてまうさく)

No. 名称 備考
本書 085
田心姫
たこりひめ
意味
コリは霧(キリ)の転訛か。
系譜
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の十握剣(とつかのつるぎ)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
024大日孁貴が自分の八握剣(やつかのつるぎ)を食べて成る S06C01S06C03
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の八坂瓊之曲玉(やさかにのまがたま)の瓊中(たまのなか)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C02
別称
田心姫命
たこりひめのみこと
S06C02
田霧姫命
たきりひめのみこと
S06C03
詳細
多紀理毘売命
086
湍津姫
たぎつひめ
意味
タギツとは水が激しく流れる様
系譜
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の十握剣(とつかのつるぎ)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
024大日孁貴が自分の九握剣(ここのつかのつるぎ)を食べて成る S06C01S06C03
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の八坂瓊之曲玉(やさかにのまがたま)の瓊尾(たまのお)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C02
別称
湍津姫命
たぎつひめのみこと
S06C02
詳細
多岐都比売命
087
市杵嶋姫
いつきしまひめ
意味
現厳島神社は元は伊都伎島(イツキシマ)神社といい、この一神のみを祀っていたと考えられる
系譜
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の十握剣(とつかのつるぎ)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
024大日孁貴が自分の十握剣(とつかのつるぎ)を食べて成る S06C01S06C03
024大日孁貴026素戔鳴尊󠄁の八坂瓊之曲玉(やさかにのまがたま)の瓊端(たまのはし)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C02
別称
瀛津嶋姫
おきつしまひめ
S06C01
市杵嶋姫命
いつきしまひめのみこと
S06C02
瀛津嶋姫命
おきつしまひめのみこと
S06C03
詳細
市寸島比売命
088
正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁
まさかあかつかちはやひあまのおしほみみのみこと
意味
マサカアカツは正に今(哉)我(吾)は勝つの意。カチハヤヒのハヤは美称、ヒは霊威、つまり勝つ素晴らしい霊威の意。アマノは天孫系の神であることを示す。オシは威力があるものの意。ホは稲穂、或いは突出して優れていること、ミミはミ(祗=精霊、神)を重ねた語か。総じてオシホミミは威力ある稲穂を司る神霊の意
系譜
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
026素戔鳴尊󠄁が自分の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて成る S06C01
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の剣の末(すゑ)を噛み砕いた吹いた息吹から成る S06C02
026素戔鳴尊󠄁が自らの左の髻(もとどり)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、左手に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの左の髻(もとどり)の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)の端を噛んで左の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
120𣑥幡千千姫の夫 S09C00S09C01S09C02
120𣑥幡千千姫とともに121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の親 S09C00S09C01S09C02
150玉依姫命とともに151天之杵火火置瀬尊󠄁の親 S09C07
152丹舃姫とともに121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の親 S09C07
別称
正哉吾勝勝速日天忍󠄁骨尊󠄁
まさかあかつかちはやひあまのおしほねのみこと
S06C01
勝速日天忍󠄁穂耳尊󠄁
かちはやひあまのおしほみみのみこと
S06C03
正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗根尊󠄁
まさかあかつかちはやひあまのおしほねのみこと
S07C03
天忍󠄁穗根尊󠄁
あまのおしほねのみこと
S09C06
天忍󠄁骨命
あまのおしほねのみこと
S09C07
天大耳尊󠄁
あまのおほしみみのみこと
S09C07
詳細
天之忍穂耳命
089
天穗日命
あまのほひのみこと
意味
穂は稲穂、ヒは霊(ヒ=神霊)の意
系譜
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
026素戔鳴尊󠄁が自分の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて成る S06C01
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の剣の末(すゑ)を噛み砕いた吹いた息吹から成る S06C02
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の髻(もとどり)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、右手に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)を噛んで右の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
122大背飯三熊之大人の親 S09C00
詳細
天之菩卑能命
090
天津彥根命
あまつひこねのみこと
意味
ヒコは日子、つまり太陽の子ないし太陽神の子の意。天に坐す太陽の子の神の意
系譜
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
026素戔鳴尊󠄁が自分の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて成る S06C01
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の剣の末(すゑ)を噛み砕いた吹いた息吹から成る S06C02
026素戔鳴尊󠄁が自らの頚(みくび)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、左の臂(ただむき)に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)を噛んで右の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
詳細
天津日子根命
091
活津彥根命
いくつひこねのみこと
意味
イクは生、生命力に富んでいること。ヒコは日子、つまり太陽の子ないし太陽神の子の意。生き生きとした太陽の子の神の意
系譜
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
026素戔鳴尊󠄁が自分の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて成る S06C01
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の剣の末(すゑ)を噛み砕いた吹いた息吹から成る S06C02
026素戔鳴尊󠄁が自らの頚(みくび)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、右の臂(ただむき)に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)を噛んで右の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
別称
活目津彥根命
いくめつひこねのみこと
S07C03
詳細
活津日子根命
092
熊野櫲樟日命
くまのくすびのみこと
意味
熊野は出雲国の地名、クスビは奇し霊(クシヒ=神秘的な霊威)の転訛か。
系譜
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を噛み砕き吹いた霧から成る S06C00
026素戔鳴尊󠄁が自分の八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつのみすまる)を食べて成る S06C01
026素戔鳴尊󠄁024大日孁貴の剣の末(すゑ)を噛み砕いた吹いた息吹から成る S06C02
026素戔鳴尊󠄁が自らの頚(みくび)の五百箇御統(いほつのみすまる)を含み、右の足に吐いて成す S06C03
026素戔鳴尊󠄁が自らの右の五百箇御統之瓊(いほつのみすまるのたま)を噛んで右の掌(たなごころ)に置いて成る S07C03
別称
熊野忍󠄁蹈命
くまののおしほみのみこと
S06C01
熊野忍󠄁隈命
くまのおしくまのみこと
S06C03
熊野大角命
くまののおおくまのみこと
S07C03
詳細
熊野久須毘命
一書一
瀛津嶋姫
おきつしまひめ
出自
087市杵嶋姫の別称
正哉吾勝勝速日天忍󠄁骨尊󠄁
まさかあかつかちはやひあまのおしほねのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
熊野忍󠄁蹈命
くまののおしほみのみこと
出自
092熊野櫲樟日命の別称
一書二 093
羽明玉
はかるたま
意味
ハカルは重さは難しさを推し量るの意。曲玉(まがたま)を造る神。
系譜
026素戔鳴尊󠄁が天に昇ろうとした時に生まれた神 S06C02
014伊弉諾尊󠄁の子 S07C03
別称
天明玉
あまのあかるたま
S07C03
詳細
羽明玉
市杵嶋姫命
いつきしまひめのみこと
出自
087市杵嶋姫の別称
田心姫命
たこりひめのみこと
出自
085田心姫の別称
湍津姫命
たぎつひめのみこと
出自
086湍津姫の別称
一書三
瀛津嶋姫命
おきつしまひめのみこと
出自
087市杵嶋姫の別称
田霧姫命
たきりひめのみこと
出自
085田心姫の別称
勝速日天忍󠄁穂耳尊󠄁
かちはやひあまのおしほみみのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
熯之速日命
ひのはやひのみこと
出自
041熯速日神の別称
熊野忍󠄁隈命
くまのおしくまのみこと
出自
092熊野櫲樟日命の別称

巻第一 神代 第七段

是後 素戔鳴尊󠄁之爲行也 甚無状(こののちに すさおのみことのしわざ はなはだあずきなし)

No. 名称 備考
本書 094
思兼󠄁神
おもいかねのかみ
意味
多くの人の思うことを一人で兼ねて思う、の意。
系譜
006髙皇產靈尊󠄁の子 S07C01
120𣑥幡千千姫の兄 S09C01
詳細
思金神
095
手力雄神
たちからをのかみ
意味
腕力のある男神の意
別称
天手力雄神
あまのたちからをのかみ
S07C03
詳細
天手力男神
096
天兒屋根命
あまのこやねのみこと
意味
祝詞と言葉を司る神
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の天降りに随伴した五部神(いつともをのかみたち)の一柱(S09C01
系譜
103興台產靈の子 S07C03
別称
天兒屋命
あまのこやねのみこと
S07C03
詳細
天之児屋命
097
太玉命
ふとたまのみこと
意味
祭祀に用いる曲玉や管玉の玉を司る神
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の天降りに随伴した五部神(いつともをのかみたち)の一柱(S09C01
別称
太玉
ふとたま
S07C02
詳細
布刀玉命
098
天鈿女命
あまのうずめのみこと
意味
鈿はかんざしのこと。神を祀る巫女の神格化、踊りの神
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の天降りに随伴した五部神(いつともをのかみたち)の一柱(S09C01
別称
天鈿女
あめのうずめ
S07C03
詳細
天宇受売命
一書一 099
稚日女尊󠄁
わかひるめのみこと
意味
稚は若。おそらく024大日孁貴の「大ヒルメ」に対する「若ヒルメ」。
詳細
稚日女尊
100
石凝姥
いしこりどめ
意味
天香山(あまのかぐやま)の金を採って日矛(ひほこ)を作ったという(S07C01)。コリは木こりのコリと同じでものを打って削り取ること。石を削り取った鋳型で鋳造する老女の意か。或いは元々石器の神か。
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の天降りに随伴した五部神(いつともをのかみたち)の一柱(S09C01
系譜
102天糠戸者の子 S07C03
別称
石凝戶邊
いしこりとべ
S07C03
石凝姥命
いしこりどめのみこと
S09C01
詳細
伊斯許理度売命
101
日前神
ひのくまのかみ
意味
紀伊国(和歌山県)の神。語義不詳
一書二 102
天糠戸者
あまのあらとのかみ
意味
アラは粗、トは砥、つまり刃物類の荒砥ぎに使うきめが粗い石、粗砥(あらと)を司る神。
系譜
100石凝姥の親 S07C03
別称
天抜戸
あめのぬかと
S07C03
詳細
天糠戸者
太玉
ふとたま
出自
097太玉命の別称
一書三 103
興台產靈
こごとむすひ
意味
語義不詳
系譜
096天兒屋根命の親 S07C03
詳細
興台産霊神
天兒屋命
あまのこやねのみこと
出自
096天兒屋根命の別称
天抜戸
あめのぬかと
意味
糠をヌカとも呼んだことによる転訛。
出自
102天糠戸者の別称
石凝戶邊
いしこりとべ
出自
100石凝姥の別称
天明玉
あまのあかるたま
出自
093羽明玉の別称
104
天日鷲
あまのひわし
意味
木綿(ゆう=榊に垂らす糸)を司る神。語義未詳
別称
天日鷲神
あめのひわしのかみ
S09C02
詳細
天日鷲神
天手力雄神
あまのたちからをのかみ
出自
095手力雄神の別称
天鈿女
あめのうずめ
出自
098天鈿女命の別称
正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗根尊󠄁
まさかあかつかちはやひあまのおしほねのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
活目津彥根命
いくめつひこねのみこと
出自
091活津彥根命の別称
熊野大角命
くまののおおくまのみこと
出自
092熊野櫲樟日命の別称

巻第一 神代 第八段

是時 素戔鳴尊󠄁 自天而降到於出雲國簸之川上(このときに すさのをのみこと あめよりいずものくにのひのかはかみにいたります)

No. 名称 備考
本書 105
脚摩󠄁乳
あしなづち
意味
少女の足を撫でる神の意
系譜
106手摩󠄁乳とともに107奇稻田姫の親 S08C00
026素戔鳴尊󠄁より106手摩󠄁乳とともに稻田宮主神(いなだみやぬしのかみ)の名を賜う S08C00
別称
稻田宮主簀狹之八箇耳
いなだのみやぬしすさのやつみみ
S08C01
脚摩󠄁手摩󠄁
あしなづてなづ
S08C02
稻田宮主簀狹之八箇耳
いなだのみやぬしすさのやつみみ
S08C02
詳細
足名椎
106
手摩󠄁乳
てなづち
意味
少女の手を撫でる神の意
系譜
105脚摩󠄁乳とともに107奇稻田姫の親 S08C00
026素戔鳴尊󠄁より105脚摩󠄁乳とともに稻田宮主神(いなだみやぬしのかみ)の名を賜う S08C00
詳細
手名椎
107
奇稻田姫
くしいなだひめ
意味
奇は霊妙な様。神田を司る女神の意
系譜
105脚摩󠄁乳106手摩󠄁乳の子 S08C00
026素戔鳴尊󠄁の妻 S08C00
026素戔鳴尊󠄁とともに109大己貴神の親 S08C00
026素戔鳴尊󠄁とともに110淸之湯山主三名狹漏彥八嶋篠の親 S08C01
別称
稻田媛
いなだひめ
S08C01
眞髮觸奇稻媛
まかみふるくしいなだひめ
S08C02
詳細
櫛名田比売
108
八岐大蛇
やまたのをろち
意味
八岐は頭と尾が八本ずつあることを示す。ヲは峰、ロは助詞、チは精霊の意。蛇が水の精霊と考えられていたことが分かる
詳細
八岐大蛇
武素戔鳴尊󠄁
たけすさのをのみこと
出自
026素戔鳴尊󠄁の別称
109
大己貴神
おほあなむちのかみ
意味
ナはアルタイ語系で土地を意味する。大きな国土の主の神、ないし土地の主の神の意。アナを穴と見て洞窟を司る神などと見る説もある。
系譜
026素戔鳴尊󠄁107奇稻田姫の子 S08C00
110淸之湯山主三名狹漏彥八嶋篠の五世の子(つまり026素戔鳴尊󠄁107奇稻田姫の六世の子) S08C01
026素戔鳴尊󠄁107奇稻田姫の六世の子 S08C02
125下照姫の親 S09C00
117事代主神の親 S09C00
139三穗津姫の夫 S09C02
別称
大國主神
おほくにぬしのかみ
S08C01
大物主神
おほものぬしのかみ
S08C06
葦原醜男
あしはらのしこを
S08C06
八千戈神
やちほこのかみ
S08C06
大國玉神
おほくにたまのかみ
S08C06
顯國玉神
うつしくにたまのかみ
S08C06
詳細
大国玉命
一書一
稻田宮主簀狹之八箇耳
いなだのみやぬしすさのやつみみ
意味
簀狹は出雲の地名須佐(すさ)。八はこの説話に多用されている。
出自
105脚摩󠄁乳の別称
稻田媛
いなだひめ
出自
107奇稻田姫の別称
110
淸之湯山主三名狹漏彥八嶋篠
すがのゆやまぬしみなさるひこやしましの
意味
スガは須賀、湯山は須賀にある地名。ミナを御名と考えれば、全てが名前ではなく、「須賀の湯山の主の御名を狹漏彥八嶋篠と名づく」の意か。
系譜
026素戔鳴尊󠄁107奇稻田姫の子 S08C01
109大己貴神の五世の親 S08C01
別称
淸之繫名坂輕彥八嶋手命
すがのゆひなさかかるひこやしまでのみこと
S08C01
詳細
八嶋士奴美神
淸之繫名坂輕彥八嶋手命
すがのゆひなさかかるひこやしまでのみこと
出自
110淸之湯山主三名狹漏彥八嶋篠の別称
大國主神
おほくにぬしのかみ
意味
大きな国土の主の神の意
出自
109大己貴神の別称
一書二
脚摩󠄁手摩󠄁
あしなづてなづ
出自
105脚摩󠄁乳の別称
稻田宮主簀狹之八箇耳
いなだのみやぬしすさのやつみみ
意味
簀狹は出雲の地名須佐(すさ)。八はこの説話に多用されている。
出自
105脚摩󠄁乳の別称
眞髮觸奇稻媛
まかみふるくしいなだひめ
意味
眞髮觸はクシ(櫛)に対する修飾。髪に触れるの意
出自
107奇稻田姫の別称
一書四 111
五十猛神
いたけるのかみ
意味
イは斎、忌の意か。植林の神。紀伊国に坐すという
系譜
026素戔鳴尊󠄁の子 S08C04S08C05
詳細
五十猛神
112
天之葺根神
あまのふきねのかみ
意味
恐らく古事記に見える天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ)と同神。語義未詳。
系譜
026素戔鳴尊󠄁の五世の子 S08C04
一書五 113
大屋津姫命
おほやつひめのみこと
意味
大きな家屋の女神の意。木によって家を建てることを司ると見られる
系譜
026素戔鳴尊󠄁の子 S08C05
詳細
大屋津姫命
114
柧津姫命
つまつひめのみこと
意味
ツマは角、端の意。つまり木によって妻屋(夫婦の寝室)を建てることを司ると見られる
系譜
026素戔鳴尊󠄁の子 S08C05
詳細
柧津姫命
一書六
大物主神
おほものぬしのかみ
意味
元々は大三輪の祭神「美和之大物主神(みわのおおものぬしのかみ)」のことで大己貴神とは別の神だったと考えられる
出自
109大己貴神の別称
葦原醜男
あしはらのしこを
意味
葦原は日本国土を指す。シコは頑丈で強いこと
出自
109大己貴神の別称
八千戈神
やちほこのかみ
意味
八千は数の多い様を示す。戈が多いことで強い神の意
出自
109大己貴神の別称
大國玉神
おほくにたまのかみ
意味
国玉は国の御魂の意
出自
109大己貴神の別称
顯國玉神
うつしくにたまのかみ
意味
ウツシは現しの意。現実の国土(現し国)の神霊たる神の意
出自
109大己貴神の別称
115
少彥名命
すくなびこなのみこと
意味
スクナヒコは若い男の意。ナはアルタイ語系で土地を意味する。109大己貴神に対する小さな土地、ないし国土の神の意
系譜
006髙皇產靈尊󠄁の子 S08C06
詳細
少名毘古那神
116
姫蹈鞴五十鈴姫命
ひめたたらいすずひめのみこと
意味
ヒメ(語頭)は元は女陰(ホト)を忌んだ結果か、タタラとは「立たれ」の古い名詞形つまり「矢を立てられ」、イスズは「イススキキ(ぶるぶる震えた)」の転訛か。総じて「女陰を矢で射抜かれブルブルと震えた姫神」
系譜
大三輪の神、あるいは117事代主神118三嶋溝樴姫の子 S08C06
神日本磐余彥火火出見天皇の妻 S08C06
詳細
姫蹈鞴五十鈴姫命
117
事代主神
ことしろぬしのかみ
意味
神懸(かみがかり)をして託宣を伝える神。コトは「事」であるとともに「言」、シロは「領(し)る」つまり自分の物とする、領すること
系譜
118三嶋溝樴姫の夫 S08C06
118三嶋溝樴姫とともに116姫蹈鞴五十鈴姫命の親 S08C06
109大己貴神の子 S09C00
詳細
事代主神
118
三嶋溝樴姫
みしまのみぞくひひめ
意味
三嶋は摂津国の群名、ミゾは水の流れ、クヒは杙つまり地面に立てる棒ないし木の切り株。水をせきとめる神か
系譜
117事代主神の妻 S08C06
117事代主神とともに116姫蹈鞴五十鈴姫命の親 S08C06
別称
玉櫛姫
たまくしひめ
S08C06
詳細
勢夜陀多良比売
玉櫛姫
たまくしひめ
意味
タマクシは玉串つまり神の依代(よりしろ)となる小枝
出自
118三嶋溝樴姫の別称
119
神日本磐余彥火火出見天皇
かむやまといはれびこほほでみのすめらみこと
意味
神武天皇
系譜
116姫蹈鞴五十鈴姫命の夫 S08C06
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第四子 S11C00S11C01S11C02
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第三子 S11C03
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第二子 S11C04
別称
神日本磐余彥尊󠄁
かむやまといはれびこのみこと
S11C00
狹野尊󠄁
さののみこと
S11C01
磐余彥尊󠄁
いはれびこのみこと
S11C02
神日本磐余彥火火出見尊󠄁
かむやまといはれびこほほでみのみこと
S11C02
詳細
神倭伊波礼毘古命

巻第二 神代 第九段

天照大神之子正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁・・・(あまてらすおほみかみのみこまさかあかつかちはやひのあまのおしほみみのみこと・・・)

No. 名称 備考
本書 120
𣑥幡千千姫
たくはたちぢひめ
意味
𣑥は楮(こうぞ)の白い繊維、ハタは機織の道具のこと、チヂは数多いこと。布を数多く織る女神の意。
系譜
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の妻 S09C00S09C01S09C02S09C07
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁とともに121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の親 S09C00S09C01S09C02
094思兼󠄁神の妹 S09C01
006髙皇產靈尊󠄁の子 S09C06
148火之戶幡姫の子 S09C06
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁とともに135火明命121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の親 S09C06
150玉依姫命の親 S09C07
別称
萬幡豐秋津媛命
よろづはたとよあきつひめのみこと
S09C01
萬幡姫
よろずはたひめ
S09C02
𣑥幡千千姫萬幡姫命
たくはたちぢひめよろずはたひめのみこと
S09C06
千千姫命
ちぢひめのみこと
S09C06
天萬𣑥幡千幡姫
あまよろずたくはたちはたひめ
S09C07
𣑥幡千幡姫
たくはたちはたひめ
S09C07
詳細
万幡豊秋津師比売命
121
天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁
あまつひこひこほのににぎのみこと
意味
ヒコは立派な男子の意、ホは稲穂、ニニギはニギニギの意で、ニギとは賑やかの意。稲穂の賑々しい実りをあらわす神。
系譜
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁120𣑥幡千千姫の子 S09C00
132鹿葦津姫の夫 S09C00
132鹿葦津姫とともに三子を生む。始めに133火闌降命、次に134彥火火出見尊󠄁、次に135火明命 S09C00
132鹿葦津姫とともに火酢芹命(133火闌降命)・135火明命134彥火火出見尊󠄁の親 S09C02
132鹿葦津姫とともに135火明命・火進命(133火闌降命)・火折彥火火出見尊󠄁(134彥火火出見尊󠄁)の親 S09C03
132鹿葦津姫とともに135火明命・火進命(133火闌降命)・145火折尊󠄁134彥火火出見尊󠄁の親 S09C05
132鹿葦津姫とともに火酢芹命(133火闌降命)と145火折尊󠄁の親 S09C06
(天津彥根火瓊瓊杵根尊󠄁として)千千姫命(120𣑥幡千千姫)と天忍󠄁穗根尊󠄁(088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁)の第二子 S09C06
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁152丹舃姫の子 S09C07
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁120𣑥幡千千姫の第二子 S09C08
別称
天津彥國光彥火瓊瓊杵尊󠄁
あまつひこくにてるひこほのににぎのみこと
S09C04
天津彥根火瓊瓊杵根尊󠄁
あまつひこねほのににぎねのみこと
S09C06
天國饒石彥火瓊瓊杵尊󠄁
あめくににぎしほのににぎのみこと
S09C06
火瓊瓊杵尊󠄁
ほのににぎのみこと
S09C07
天饒石國饒石天津彥火瓊瓊杵尊󠄁
あめにぎしくににぎしあまつひこほのににぎのみこと
S09C08
詳細
邇邇藝命
122
大背飯三熊之大人
おほそびみくまのうし
意味
オホソビは鳥の名前、ミは御、クマは神奠、つまり神に捧げる米のこと。
系譜
089天穗日命の子 S09C00
別称
武三熊之大人
たけみくまのうし
S90C00
123
天國玉
あまつくにたま
意味
天の国(高天原)の御魂の意
系譜
124天稚彥の親 S09C00
124
天稚彥
あめわかひこ
意味
若く立派な男の意
系譜
123天國玉の子 S09C00
詳細
天若日子
125
下照姫
したでるひめ
意味
シタは赤色。赤く美しく照る神
系譜
109大己貴神の子 S09C00
別称
高姫
たかひめ
S90C00
稚國玉
わかくにたま
S90C00
詳細
高比売命
126
天探女
あまのさぐめ
意味
サグメは差し出がましい者、おしゃべり好きの意か、あるいは情を探る力を持つ女、心のひねくれた女の意か
詳細
天探女神
127
味耜高彥根神
あぢすきたかひこねのかみ
意味
アヂは美称、スキは鋤、タカヒコは高く上る太陽の子、ネは美称
詳細
阿遅鉏高日子根神
128
稜威雄走神
いつをはしりのかみ
意味
イツは厳、霊威の盛んなこと、ヲハシリは刀剣の鍛造時に生ずる閃光ないし雷光が走ること
系譜
040甕速日神の親 S09C00
詳細
伊都尾羽張神
129
香香背男
かかせを
意味
悪しき星の神。カカは「輝く」の意(昔はカカヤクと清音だった)、セヲは兄男の意か。ただ一人最後まで天津神の日本平定に反抗したが、130建葉槌命の前に平伏した
別称
天津甕星
あまつみかほし
S09C02
天香香背男
あまのかかせお
S09C02
詳細
天津甕星
130
建葉槌命
たけはつちのみこと
意味
倭文(しとり)の神。倭文とは古来の文様を使った織物。従って織物と文様の神
詳細
建葉槌命
131
事勝國勝長狹
ことかつくにかつながさ
意味
事に勝り、国に勝る者の意。長狹のサは神稲のことか
系譜
014伊弉諾尊󠄁の子 S09C04
別称
事勝國勝神
ことかつくにかつかみ
S09C04
鹽土老翁
しほつつのをぢ
S09C04
鹽筒老翁
しほつつのをぢ
S10C04
詳細
塩椎神
132
鹿葦津姫
かしつひめ
意味
カシは加志(九州南部と推定される地名)、ツは助詞か
系譜
066大山祗神の子 S09C00S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の妻 S09C00S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁とともに三子を生む。始めに133火闌降命、次に134彥火火出見尊󠄁、次に135火明命 S09C00
144磐長姫の妹 S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁とともに火酢芹命(133火闌降命)、135火明命134彥火火出見尊󠄁の親 S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁とともに135火明命、火進命(133火闌降命)、火折彥火火出見尊󠄁(134彥火火出見尊󠄁)の親 S09C03
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁とともに135火明命、火進命(133火闌降命)、145火折尊󠄁134彥火火出見尊󠄁の親 S09C05
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁とともに火酢芹命(133火闌降命)と145火折尊󠄁の親 S09C06
151天之杵火火置瀬尊󠄁とともに135火明命、火夜織命(145火折尊󠄁)、134彥火火出見尊󠄁の親 S09C07
151天之杵火火置瀬尊󠄁とともに135火明命、火夜織命(145火折尊󠄁)、134彥火火出見尊󠄁の親 S09C07
別称
神吾田津姫
かむあたつひめ
S90C00
木花之開耶姫
このはなのさくやびめ
S90C00
神吾田鹿葦津姫
かむあたかしつひめ
S09C02
木花開耶姫
このはなのさくやびめ
S09C02
吾田鹿葦津姫
あたかしつひめ
S09C05
豐吾田津姫
とよあたつひめ
S09C06
吾田津姫
あたつひめ
S09C07
木花開耶姫命
このはなさくやひめのみこと
S09C08
詳細
木花之佐久夜毘売
133
火闌降命
ほのすそりのみこと
意味
ホは火であるとともに「穂」、闌は「たけ-る」、「たけなわ」とも訓み盛んに行われる様子。またスソリは進む様子。総じて火が盛んに燃える様子ないし穂が成長する様。
系譜
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第一子 S09C00
(火酢芹命として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第一子 S09C02S09C06
(火進命または火酢芹命として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C03
(火進命として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C05
別称
火酢芹命
ほのすせりのみこと
S09C02
火進命
ほのすすみのみこと
S09C03
海幸彥
うみのさちびこ
S10C03
134
彥火火出見尊󠄁
ひこほほでみのみこと
意味
ヒコは立派な男子、火火おそらく「炎」が分解されたもので炎が出る様子、なおかつ穂が出る様子
系譜
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C00
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C02
※またの名を145火折尊󠄁とする S09C02
(火折彥火火出見尊󠄁として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C03
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第四子 S09C05
145火折尊󠄁の別称とされる S09C06
151天之杵火火置瀬尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C07
155豐玉姫の夫 S10C00
155豐玉姫とともに彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁の親 S10C00
別称
火折彥火火出見尊󠄁
ほのおりひこほほでみのみこと
S09C03
山幸彥
やまのさちびこ
S10C03
詳細
日子穂穂手見命
135
火明命
ほのあかりのみこと
意味
火が明るくなる様子、また穂が色づく様子を表した名か
系譜
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C00
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第一子 S09C03S09C05
(天火明命として)千千姫命(120𣑥幡千千姫)と天忍󠄁穗根尊󠄁(088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁)の第一子 S09C06
149天香山の親 S09C06
151天之杵火火置瀬尊󠄁132鹿葦津姫の第一子 S09C07
(天照國照彥火明命として)088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁120𣑥幡千千姫の子 S09C08
別称
天火明命
あまのほあかりのみこと
S09C06
天照國照彥火明命
あまてるくにてるひこほのあかりのみこと
S09C08
詳細
天火明命
一書一
萬幡豐秋津媛命
よろづはたとよあきつひめのみこと
意味
沢山の幡(織物)と豊かな秋(収穫)を表す神名
出自
120𣑥幡千千姫の別称
石凝姥命
いしこりどめのみこと
出自
100石凝姥の別称
136
玉屋命
たまのやのみこと
意味
タマノヤは「玉祖(タマノオヤ)」の約。玉作りの神
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の天降りに随伴した五部神(いつともをのかみたち)の一柱
S09C01)
詳細
玉祖命
137
猨田彥大神
さるたひこのおほかみ
意味
衢(ちまた=三叉路)に立つ道案内の神。サルタはルを助詞とみれば「神稲(サ)の田」の意味か
詳細
猨田毘古神
一書二
天津甕星
あまつみかほし
意味
ミカはミイカの略でミは御、イカは厳の意
出自
129香香背男の別称
天香香背男
あまのかかせお
出自
129香香背男の別称
138
齋大人
いわひのうし
意味
齋主神(いわひのかみ)に名づけられた名前。戦争に際して神を斎い祭る神。
139
三穗津姫
みほつひめ
意味
ミは神あるいは御(美称)、ホは稲穂、ツは助詞。稲穂を司る女神。
系譜
006髙皇產靈尊󠄁の子 S09C02
109大己貴神の妻 S09C02
詳細
三穂津姫
140
手置帆負神
たおきほおひのかみ
意味
名義不詳。笠を作る神。
詳細
手置帆負神
141
彥狹知神
ひこさちのかみ
意味
ヒコは優れた男子、サチは不詳。盾を作る神。
詳細
彦狭知神
142
天目一箇神
あめまひとつのかみ
意味
目が一つだけの神の意。作金者(かなだくみ)、つまり鍛冶の神。鍛冶は片目で火を見つづけるため、片目が萎えたり失明することがままあった。
詳細
天目一箇神
天日鷲神
あめのひわしのかみ
出自
104天日鷲の別称
143
櫛明玉神
くしあかるたまのかみ
意味
玉を作る神。093羽明玉(天明玉)と同一神か。
詳細
羽明玉
萬幡姫
よろずはたひめ
出自
120𣑥幡千千姫の別称
神吾田鹿葦津姫
かむあたかしつひめ
出自
132鹿葦津姫の別称
木花開耶姫
このはなのさくやびめ
出自
132鹿葦津姫の別称
144
磐長姫
いはながひめ
意味
石がその形を長く保つこと、ひいては長久な寿命を表す女神
系譜
066大山祗神の子で132鹿葦津姫の姉 S09C02
詳細
石長比売
火酢芹命
ほのすせりのみこと
出自
133火闌降命の別称
145
火折尊󠄁
ほのをりのみこと
意味
火の勢いが折れて弱まること。或いは稲の穂がたわわになり垂れることを表した神名
系譜
134彥火火出見尊󠄁として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第三子 S09C05
134彥火火出見尊󠄁の別称とされる S09C02
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C06
134彥火火出見尊󠄁を別称とする S09C06
(火夜織命として)121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁132鹿葦津姫の第二子 S09C07
別称
火夜織命
ほのよりのみこと
S09C07
一書三
火進命
ほのすすみのみこと
出自
133火闌降命の別称
火折彥火火出見尊󠄁
ほのおりひこほほでみのみこと
出自
134彥火火出見尊󠄁の別称
一書四
天津彥國光彥火瓊瓊杵尊󠄁
あまつひこくにてるひこほのににぎのみこと
出自
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の別称
146
天忍󠄁日命
あめのおしひのみこと
意味
オシは力を持って制圧すること、ヒは霊威(ムスヒのヒ)か
詳細
天忍日神
147
天槵津大來目
あめくしつのおほくめ
意味
クシツは「奇し(霊妙である)稜威(神聖で強い力)」か
詳細
天津久米神
事勝國勝神
ことかつくにかつかみ
出自
131事勝國勝長狹の別称
鹽土老翁
しほつつのをぢ
意味
(特に航海の)先導や道案内をする神。訓を「シホツチノヲヂ」ともする。シホは潮、ツツであれば筒(火花や星粒のこと)、ツチであれば助詞「ツ(津)」+「チ(霊)」。つまり潮流の霊威を持つ神、あるいは潮と星の神。
出自
131事勝國勝長狹の別称
一書五
吾田鹿葦津姫
あたかしつひめ
出自
132鹿葦津姫の別称
一書六
天忍󠄁穗根尊󠄁
あまのおしほねのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
𣑥幡千千姫萬幡姫命
たくはたちぢひめよろずはたひめのみこと
意味
「𣑥幡千千姫"兒(のこ)"萬幡姫命」が脱落したとみる説あり
出自
120𣑥幡千千姫の別称
148
火之戶幡姫
ほのとはたひめ
意味
原文には「火之戶幡姫兒千千姫命」とあり、「ほのとはたひめこちぢひめのみこと」と読み一柱とする説もある。また戶は「万」を誤写したものとする説もある
系譜
006髙皇產靈尊󠄁の子 S09C06
千千姫命
ちぢひめのみこと
意味
原文には「火之戶幡姫兒千千姫命」とあり、「ほのとはたひめこちぢひめのみこと」と読み一柱とする説もある
出自
120𣑥幡千千姫の別称
天火明命
あまのほあかりのみこと
出自
135火明命の別称
149
天香山
あまのかぐやま
系譜
天火明命(135火明命)の子 S09C06
詳細
天香山命
天津彥根火瓊瓊杵根尊󠄁
あまつひこねほのににぎねのみこと
出自
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の別称
天國饒石彥火瓊瓊杵尊󠄁
あめくににぎしほのににぎのみこと
出自
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の別称
豐吾田津姫
とよあたつひめ
出自
132鹿葦津姫の別称
一書七
天萬𣑥幡千幡姫
あまよろずたくはたちはたひめ
出自
120𣑥幡千千姫の別称
150
玉依姫命
たまよりびめのみこと
系譜
120𣑥幡千千姫の子 S09C07
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁とともに151天之杵火火置瀬尊󠄁の親 S09C07
詳細
玉依毘売命
天忍󠄁骨命
あまのおしほねのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
151
天之杵火火置瀬尊󠄁
あまのぎほほおきせのみこと
意味
ノギは饒(ニギ)、オキは奥、セはシ(神稲の意)の転か。121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁と同神と思われる。
系譜
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁150玉依姫命の子 S09C07
132鹿葦津姫とともに135火明命・火夜織命(145火折尊󠄁)・134彥火火出見尊󠄁の親 S09C07
別称
天杵瀬命
あまのきせのみこと
S09C07
天大耳尊󠄁
あまのおほしみみのみこと
出自
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁の別称
火瓊瓊杵尊󠄁
ほのににぎのみこと
出自
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の別称
152
丹舃姫
にくつひめ
意味
120𣑥幡千千姫と同神と思われる。
系譜
088正哉吾勝勝速日天忍󠄁穗耳尊󠄁とともに121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の親 S09C07
𣑥幡千幡姫
たくはたちはたひめ
出自
120𣑥幡千千姫の別称
天杵瀬命
あまのきせのみこと
出自
151天之杵火火置瀬尊󠄁の別称
吾田津姫
あたつひめ
出自
132鹿葦津姫の別称
火夜織命
ほのよりのみこと
出自
145火折尊󠄁の別称
一書八
天照國照彥火明命
あまてるくにてるひこほのあかりのみこと
出自
135火明命の別称
天饒石國饒石天津彥火瓊瓊杵尊󠄁
あめにぎしくににぎしあまつひこほのににぎのみこと
出自
121天津彥彥火瓊瓊杵尊󠄁の別称
木花開耶姫命
このはなさくやひめのみこと
出自
132鹿葦津姫の別称

巻第二 神代 第十段

兄火闌降命 自有海幸(あにほのすそりみこと、おのずからにうみさちまします)

No. 名称 備考
本書 154
海神
わたつみ
意味
海を主宰する神
系譜
155豐玉姫156玉依姫の親 S10C00
別称
豐玉彥
とよたまびこ
S10C01
詳細
綿津見神
155
豐玉姫
とよたまびめ
意味
豊かな生命力を表す女神
系譜
154海神の子 S10C00
134彥火火出見尊󠄁の妻 S10C00
156玉依姫の姉 S10C00
134彥火火出見尊󠄁とともに157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁の親 S10C00
別称
豐玉姫命
とよたまびめのみこと
S10C04
詳細
豊玉毘売命
156
玉依姫
たまよりびめ
意味
150玉依姫命とは別神とおもわれる
系譜
154海神の子 S10C00
155豐玉姫の妹 S10C00
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁の妻 S11C00
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁とともに157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁159稻飯命160三毛入野命119神日本磐余彥火火出見天皇の親 S11C00S11C01
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁とともに157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁160三毛入野命159稻飯命119神日本磐余彥火火出見天皇の親 S11C02
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁とともに157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁159稻飯命119神日本磐余彥火火出見天皇161稚三毛野命の親 S11C03
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁とともに157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁119神日本磐余彥火火出見天皇159稻飯命160三毛入野命の親 S11C04
詳細
玉依毘売命
157
彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁
ひこなぎさたけうがやふきあへずのみこと
意味
ヒコは立派な男子、ナギサは渚、タケは尊称、ウガヤは鵜(う)の萱(かや)の意。鵜の羽で屋根を葺いた産屋が葺き終わらないうちに生まれた子の意
系譜
134彥火火出見尊󠄁155豐玉姫の子 S10C00
156玉依姫の夫 S11C00
156玉依姫とともに158彥五瀬命159稻飯命160三毛入野命119神日本磐余彥火火出見天皇の親 S11C00S11C01
156玉依姫とともに158彥五瀬命160三毛入野命159稻飯命119神日本磐余彥火火出見天皇の親 S11C02
156玉依姫とともに158彥五瀬命159稻飯命119神日本磐余彥火火出見天皇161稚三毛野命の親 S11C03
156玉依姫とともに158彥五瀬命119神日本磐余彥火火出見天皇159稻飯命160三毛入野命の親 S11C04
別称
五瀬命
いつせのみこと
S11C02
詳細
鵜葺草葺不合命
一書一
豐玉彥
とよたまびこ
出自
154海神の別称
一書三
海幸彥
うみのさちびこ
出自
133火闌降命の別称
山幸彥
やまのさちびこ
出自
134彥火火出見尊󠄁の別称
一書四
鹽筒老翁
しほつつのをぢ
出自
131事勝國勝長狹の別称
豐玉姫命
とよたまびめのみこと
出自
155豐玉姫の別称

巻第二 神代 第十一段

瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁 以其姨玉依姫爲妃(ひこなぎさたけうがやふきあへずのみこと、そのをばたまよりひめをもってみめとしたまふ)

No. 名称 備考
本書 158
彥五瀬命
ひこいつせのみこと
意味
ヒコは立派な男子の意。イツは齋(いつ)くのイツ、セは神稲の意か。
系譜
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第一子 S11C00S11C01S11C02S11C03S11C04
詳細
五瀬命
159
稻飯命
いなひのみこと
意味
ナは稲穂、ヒは霊の意。つまり稲玉であり穀霊神
系譜
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第二子 S11C00S11C01S11C03
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第三子 S11C02S11C04
別称
彥稻飯命
ひこいなひのみこと
S11C04
詳細
稲氷命
160
三毛入野命
みけいりののみこと
意味
ミケは御食(みけ)の意か。イリノは不明
系譜
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第三子 S11C00S11C01
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第二子 S11C03
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第四子 S11C04
詳細
御毛沼命
神日本磐余彥尊󠄁
かむやまといはれびこのみこと
出自
119神日本磐余彥火火出見天皇の別称
一書一
狹野尊󠄁
さののみこと
出自
119神日本磐余彥火火出見天皇の別称
一書二
五瀬命
いつせのみこと
出自
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁の別称
磐余彥尊󠄁
いはれびこのみこと
出自
119神日本磐余彥火火出見天皇の別称
神日本磐余彥火火出見尊󠄁
かむやまといはれびこほほでみのみこと
出自
119神日本磐余彥火火出見天皇の別称
一書三 161
稚三毛野命
わかみけののみこと
系譜
157彥瀲武鹚鸕草葺不合尊󠄁156玉依姫の第四子 S11C03
一書四
彥稻飯命
ひこいなひのみこと
出自
159稻飯命の別称
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