古事記

古事記の上巻(神代)に登場する全神名の登場順の一覧表です。

上巻 (1-1) 天地の初め

天地初發之時。(あめつちはじめておこりしときに、)

No. 名称 備考
001
天之御中主神
あめのみなかぬしのかみ
意味
天の中央に坐し天を主催する神。
詳細
天之御中主神
002
髙御產巢日神
たかみむすひのかみ
意味
高天原の神として生成を司る神。
系譜
148思金神の親S03C03
252萬幡豐秋津師比賣命の親S06C01
別称
髙木神
たかぎのかみ
S05C01
詳細
高御産巣日神
003
神產巢日神
かみむすひのかみ
意味
出雲の神として生成を司る神。
系譜
211少名毘古那神の親S04C06
別称
神產巢日之命
かみむすひのみこと
S04C01
神產巢日御祖命
かみむすひのみおやのみこと
S04C06
詳細
神産巣日神
004
宇摩志阿斯訶備比古遲神
うましあしかびひこぢのかみ
意味
万物の生命力と成長力をアシカビ(葦の芽)で象徴する神。
詳細
宇摩志阿斯訶備比古遅神
005
天之常立神
あめのとこたちのかみ
意味
高天原が永遠に存在することを象徴する神。
詳細
天之常立神
006
国之常立神
くにのとこたちのかみ
意味
日本国土が永遠に存在することを象徴する神。
詳細
国之常立神
007
豐雲野神
とよくもののかみ
意味
原野が形成される様子を象徴する神。
詳細
豊雲野神
008
宇比地邇神
うひぢにのかみ
意味
泥土を神格化した神。
詳細
宇比地邇神
009
須比智邇神
すひじにのかみ
意味
砂土を神格化した神。
詳細
須比智邇神
010
角杙神
つのぐひのかみ
意味
語義不詳。
詳細
角杙神
011
活杙神
いくぐひのかみ
意味
語義不詳。
詳細
活杙神
012
意富斗能地神
おほとのぢのかみ
意味
大戸を象徴する男神。
詳細
意富斗能地神
013
大斗乃辧神
おほとのべのかみ
意味
大戸を象徴する女神。
詳細
大斗乃弁神
014
於母陀流神
おもだるのかみ
意味
地面の完成を象徴する神。
詳細
於母陀流神
015
阿夜訶志古泥神
あやかしこねのかみ
意味
「奇に畏し(あやにかしこし=言い表せないほどに恐れ敬うべき)」を神名化したもの。
詳細
阿夜訶志古泥神
016
伊邪那岐神
いざなぎのかみ
意味
いざなう男神の意。
系譜
017伊邪那美神とともに018淤能碁呂嶋019水蛭子020淡嶋を生むS02C01
017伊邪那美神とともに壹拾四島を生むS02C02
017伊邪那美神とともに參拾五神を生むS02C03
涙より081泣澤女神が成るS02C04
投げ捨てた杖より111衝立船戶神、帯より112道之長乳齒神、袋より113時量師神、衣より114和豆良比能宇斯能神、袴より115道俣神、冠より116飽咋之宇斯能神、左手の腕輪より117奧疎神118奧津那藝佐毘古神119奧津甲斐辨羅神、右手の腕輪より120邊疎神121邊津那藝佐毘古神121邊津那藝佐毘古神が成るS02C06
中流の瀬で身を清めた時、穢れより123八十禍津日神124大禍津日神、それを直すため125神直毘神126大直毘神127伊豆能賣神が成る。また身をすすいだ時水底で128底津綿津見神129底筒之男命が、水中で130中津綿津見神131中筒之男命が、水上で132上津綿津見神133上筒之男命が成るS02C06
左眼を洗ったとき135天照大御神、右目を洗ったとき136月讀命、鼻を洗ったとき137建速須佐之男命が成るS02C06
別称
伊邪那岐命
いざなぎのみこと
S02C01
伊邪那岐大御神
いざなぎのおほみかみ
S03C01
伊邪那岐大神
いざなぎのおほかみ
S03C01
詳細
伊邪那岐命
017
伊邪那美神
いざなみのかみ
意味
いざなう女神の意。
系譜
016伊邪那岐神とともに018淤能碁呂嶋019水蛭子020淡嶋を生むS02C01
016伊邪那岐神とともに壹拾四島を生むS02C02
016伊邪那岐神とともに參拾五神を生むS02C03
別称
伊邪那美命
いざなみのみこと
S02C01
黄泉津大神
よもつおほかみ
S02C05
道敷大神
ちしきのおほかみ
S02C05
詳細
伊邪那岐命

上巻 (2-1) 淤能碁呂島

於是天神諸命以。(ここに、あまつかみもろもろのみこともちて、)

No. 名称 備考
伊邪那岐命
いざなぎのみこと
出自
016伊邪那岐神の別称
伊邪那美命
いざなみのみこと
出自
017伊邪那美神の別称
018
淤能碁呂嶋
おのごろしま
意味
自ずから凝り固まる島の意
019
水蛭子
ひるこ
意味
蛭のように手足のない不具の子の意
詳細
水蛭子
020
淡嶋
あわしま
意味
産み損じた島の意

上巻 (2-2)二神の国産み

於是二柱神議云。(ここに、ふたはしらのかみはかりていはく)

No. 名称 備考
021
淡道之穂之狭別嶋
あわじのほのさわけのしま
意味
淡路島とその別称を組み合わせたもの。稲穂を象徴している。
系譜
壹拾四島の1・大八嶋國の1
詳細
淡道之穂之狭別
022
愛比賣
えひめ
意味
伊予国の人格化で愛すべき女性の意。
系譜
壹拾四島の2・大八嶋國の2・伊豫之二名嶋の1-1
詳細
愛比売
023
飯依比古
いいよりひこ
意味
讃岐国の人格化で食物を象徴する男神。
系譜
壹拾四島の2・大八嶋國の2・伊豫之二名嶋の2-1
詳細
飯依比古
024
大宣都比賣
おほげつひめ
意味
阿波国の人格化で食物を象徴する女神。
072大宣都比賣神と名前が重複している。
系譜
壹拾四島の2・大八嶋國の2・伊豫之二名嶋の2-2
詳細
大宜都比売
025
建依別
たけよりわけ
意味
土佐国の人格化で勇猛な男性の意。
系譜
壹拾四島の2・大八嶋國の2・伊豫之二名嶋の1-2
詳細
建依別
026
天之忍󠄁許呂別
あめのおしころわけ
意味
隠伎之三子嶋、今でいう隠岐諸嶋の人格化だが語義は不詳。
系譜
壹拾四島の3・大八嶋國の3
詳細
天之忍許呂別
027
白日別
しらひわけ
意味
筑紫国の人格化で白く輝く太陽の意。
系譜
壹拾四島の4・大八嶋國の4・筑紫嶋の1
詳細
白日別
028
豐日別
とよひわけ
意味
豊国の人格化で豊かな太陽の意。
系譜
壹拾四島の4・大八嶋國の4・筑紫嶋の2
詳細
豊日別
029
建日向日豐久士比泥別
たけひむかいとよくじひねわけ
意味
肥国の人格化で「久士比(くじひ)」は「奇霊(くしび)」のことで霊妙なさまを表すと思われる。
系譜
壹拾四島の4・大八嶋國の4・筑紫嶋の3
詳細
建日向日豊久士比泥別
030
建日別
たけひわけ
意味
熊襲国の人格化で勇猛な太陽の意。
系譜
壹拾四島の4・大八嶋國の4・筑紫嶋の4
詳細
建日別
031
天比登都柱
あめのひとつばしら
意味
壱岐嶋の尊称で、海上の孤嶋を一つの柱に見立てたもの。
系譜
壹拾四島の5・大八嶋國の5
詳細
天比登都柱
032
天之狹手依比賣
あめのさでよりひめ
意味
対馬の人格化だが語義不詳。
系譜
壹拾四島の6・大八嶋國の6
詳細
天之狹手依比売
033
佐渡嶋
さどのしま
意味
今でいう「佐渡嶋(さどがしま)」。人格化されず尊称もない。
系譜
壹拾四島の7・大八嶋國の7
034
天御虛空豐秋津根別
あまつみそらとよあきづねわけ
意味
大倭豊秋津嶋、今でいう畿内地方の尊称。
系譜
壹拾四島の8・大八嶋國の8
詳細
天御虚空豊秋津根別
035
建日方別
たけひかたわけ
意味
吉備の児島(現在の児島半島)の尊称。語義不詳。
系譜
壹拾四島の9・六嶋の1
詳細
建日方別
036
大野手比賣
おほのでひめ
意味
瀬戸内海の小豆島の人格化。語義不詳。
系譜
壹拾四島の10・六嶋の2
詳細
大野手比売
037
大多摩󠄁流別
おほたまるわけ
意味
大島(山口県の大島のことか)の尊称。語義不詳。
系譜
壹拾四島の11・六嶋の3
詳細
大多麻流別
038
天一根
あめのひとつね
意味
女島(国東半島の女島のことか)の尊称。海上の孤島の意か。
系譜
壹拾四島の12・六嶋の4
詳細
天一根
039
天忍󠄁男
あめのおしお
意味
知訶島(今の五島列島)の人格化。オシオは「多し男」の意か。
系譜
壹拾四島の13・六嶋の5
詳細
天忍男
040
天兩屋
あめのふたや
意味
両児島(五島列島にある男女群島か)の尊称。
系譜
壹拾四島の14・六嶋の6
詳細
天両屋

上巻 (2-3)二神の神産み

既生國竟。更生神。(すでにくにをうみをへて、さらにかみをうむ。)

No. 名称 備考
041
大事忍󠄁男神
おほことおしおのかみ
意味
語義不詳。
系譜
參拾五神の1
042
石土毘古神
いはつちびこのかみ
意味
岩や土を象徴する男神。
系譜
參拾五神の2
詳細
石土毘古神
043
石巢比賣神
いはすびめのかみ
意味
岩や砂を象徴する女神。
系譜
參拾五神の3
詳細
石巣比売神
044
大戶日別神
おほとひわけのかみ
意味
家の戸口の神。
系譜
參拾五神の4
045
天之吹男神
あめのふきをのかみ
意味
屋根を葺く男神の意か。
系譜
參拾五神の5
046
大屋毘古神
おほやびこのかみ
意味
家屋を司る男神。
系譜
參拾五神の6
047
風木津別之忍󠄁男神
かざもつわけのおしをのかみ
意味
語義不詳。風を司る男神か。
系譜
參拾五神の7
048
大綿津見神
おほわたつみのかみ
意味
海の主宰する神。
系譜
參拾五神の8
264豐玉毘賣の親S07C02
267玉依毘賣命の親S07C04
別称
綿津見神
わたつみのかみ
S07C02
綿津見大神
わたつみのおほかみ
S07C02
049
速秋津日子神
はやあきつひこのかみ
意味
海に流れ込む水を飲み込む禊の男神。
系譜
參拾五神の9-1
050速秋津比賣神とともに051沫那藝神052沫那美神053頰那藝神054頰那美神055天之水分神056國之水分神057天之久比奢母智神058國之久比奢母智神の八神の親S02C03
050
速秋津比賣神
はやあきつひめのかみ
意味
海に流れ込む水を飲み込む禊の女神。
系譜
參拾五神の9-2
049速秋津日子神とともに051沫那藝神052沫那美神053頰那藝神054頰那美神055天之水分神056國之水分神057天之久比奢母智神058國之久比奢母智神の八神の親S02C03
051
沫那藝神
あわなぎのかみ
意味
水面に立つ泡を象徴する男神。
系譜
參拾五神の10
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
052
沫那美神
あわなみのかみ
意味
水面に立つ泡を象徴する女神。
系譜
參拾五神の11
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
053
頰那藝神
つらなぎのかみ
意味
水面を象徴する象徴する男神。
系譜
參拾五神の12
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
054
頰那美神
つらなみのかみ
意味
水面を象徴する象徴する女神。
系譜
參拾五神の13
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
055
天之水分神
あめのみくまりのかみ
意味
分水嶺の神。
系譜
參拾五神の14
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
詳細
天水分神
056
國之水分神
くにのみくまりのかみ
意味
分水嶺の神。
系譜
參拾五神の15
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
詳細
国水分神
057
天之久比奢母智神
あめのくひざもちのかみ
意味
汲瓠持(くみひさごもち)の意か。灌漑の神。
系譜
參拾五神の16
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
058
國之久比奢母智神
くにのくひざもちのかみ
意味
汲瓠持(くみひさごもち)の意か。灌漑の神。
系譜
參拾五神の17
049速秋津日子神050速秋津比賣神の子S02C03
059
志那都比古神
しなつひこのかみ
意味
「志那(しな)」は風長(しな)の意。風の神。
系譜
參拾五神の18
060
久久能智神
くくのちのかみ
意味
「茎の霊」の意。草の神。
系譜
參拾五神の19
詳細
久久能智神
061
大山津見神
おほやまつみのかみ
意味
山を主宰する神。
系譜
參拾五神の20
062鹿屋野比賣神とともに063天之狹土神064國之狹土神065天之狹霧神066國之狹霧神067天之闇戶神068國之闇戶神069大戶惑子神070大戶惑女神の八神の親S02C03
155足名椎の親S03C05
160神大市比賣163木花知流比賣の親S03C06
258神阿多都比賣259石長比賣の親S06C05
詳細
大山津見神
062
鹿屋野比賣神
かやのひめのかみ
意味
「鹿屋(かや)」は屋根を葺く草のこと。草野の神
系譜
參拾五神の21
061大山津見神とともに063天之狹土神064國之狹土神065天之狹霧神066國之狹霧神067天之闇戶神068國之闇戶神069大戶惑子神070大戶惑女神の八神の親S02C03
別称
野槌神
のづちのかみ
S02C03
野槌神
のづちのかみ
意味
「野の霊」の意。
出自
062鹿屋野比賣神の別称
063
天之狹土神
あめのさづちのかみ
意味
山野の土の神。
系譜
參拾五神の22
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
064
國之狹土神
くにのさづちのかみ
意味
山野の土の神。
系譜
參拾五神の23
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
065
天之狹霧神
あめのさぎりのかみ
意味
山野の霧の神。
系譜
參拾五神の24
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
208遠津待根神の親(S04C05
別称
天狹霧神
あめのさぎりのかみ
S04C05
066
國之狹霧神
くにのさぎりのかみ
意味
山野の霧の神。
系譜
參拾五神の25
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
067
天之闇戶神
あめのくらとのかみ
意味
クラトは暗い場所の意。谷間の神。
系譜
參拾五神の26
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
068
國之闇戶神
くにのくらとのかみ
意味
クラトは暗い場所の意。谷間の神。
系譜
參拾五神の27
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
069
大戶惑子神
おほとまとひこのかみ
意味
マトヒは迷いの意か。
系譜
參拾五神の28-1
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
070
大戶惑女神
おほとまとひめのかみ
意味
マトヒは迷いの意か。
系譜
參拾五神の28-2
061大山津見神062鹿屋野比賣神の子(S02C03
071
鳥之石楠船神
とりのいはくすふねのかみ
意味
空を飛ぶ神の乗る楠の船の神格化。
系譜
參拾五神の29
別称
天鳥船
あめのとりふね
S02C03
天鳥神
あめのとりふねのかみ
S05C03
詳細
鳥石楠船神
天鳥船
あめのとりふね
意味
鳥のように天を飛ぶ船の意。
出自
071鳥之石楠船神の別称
072
大宣都比賣神
おほげつひめのかみ
意味
食物を象徴する女神。
024大宣都比賣と名前が重複している。
系譜
參拾五神の30
230羽山戶神とともに233若山咋神234若年神235若沙那賣神236彌豆摩󠄁岐神237夏高津日神238夏之賣神239秋毘賣神240久久年神241久久紀若室葛根神の親S04C07
別称
大氣津比賣神
おほげつひめのかみ
S03C04
大氣都比賣
おほげつひめ
S03C04
大宣津比賣神
おほげつひめのかみ
S03C04
詳細
大宜都比売
073
火之夜藝速男神
ひのやぎはやおのかみ
意味
火の焼ける威力を表す神名。
系譜
參拾五神の31
斬られた頭から090正鹿山津見神、胸から091奥山津見神、腹から092、陰部から093闇山津見神、左手から094志藝山津見神、右手から095羽山津見神、左足から096原山津見神、右足から097戶山津見神が成るS02C04
別称
火之炫毘古神
ひのかがびこのかみ
S02C03
火迦具土神
ひのかぐつちのかみ
S02C03
詳細
火之迦具土神
火之炫毘古神
ひのかがびこのかみ
意味
火の輝きを表す神名。
出自
073火之夜藝速男神の別称
火迦具土神
ひのかぐつちのかみ
意味
「火の輝きの霊」の意。
出自
073火之夜藝速男神の別称
074
金山毘古神
かなやまびこのかみ
意味
鉱山の男神の意。
系譜
參拾五神の32-1
017伊邪那美神の吐瀉物から成るS02C03
詳細
金山毘古神
075
金山毘賣神
かなやまびめのかみ
意味
鉱山の女神の意。
系譜
參拾五神の32-2
017伊邪那美神の吐瀉物から成るS02C03
詳細
金山毘売神
076
波邇夜須毘古神
はにやすびこのかみ
意味
粘土、陶土の男神。
系譜
參拾五神の33-1
017伊邪那美神の糞から成るS02C03
詳細
波邇夜須毘古神
077
波邇夜須毘賣神
はにやすびめのかみ
意味
粘土、陶土の女神。
系譜
參拾五神の33-2
017伊邪那美神の糞から成るS02C03
詳細
波邇夜須毘売神
078
彌都波能賣神
みつはのめのかみ
意味
灌漑用水や井戸水の神。
系譜
參拾五神の34
017伊邪那美神の尿から成るS02C03
詳細
弥都波能売神
079
和久產巢日神
わくむすひのかみ
意味
ワクは若の意。ムスヒは霊的な生成力をあらわす。
系譜
參拾五神の35
017伊邪那美神の尿から成るS02C03
080豐宇氣毘賣神の親S02C03
詳細
和久産巣日神
080
豐宇氣毘賣神
とようけびめのかみ
意味
食物を司る女神。
系譜
079和久產巢日神の親S02C03
別称
登由宇氣神
とゆうけのかみ
S06C03
詳細
豊宇気毘売神

上巻 (2-4)火神迦具土神

故爾伊邪那岐命詔之。(かれここにいざなぎのみことのりたまはく)

No. 名称 備考
081
泣澤女神
なきさわめのかみ
意味
「多くの涙を流す神」の意。湧き出る水を神格化。
系譜
016伊邪那岐神の涙より成るS02C04
詳細
泣澤女神
082
石拆神
いわさくのかみ
意味
「岩を割く神」の意。雷の威力を神格化したもの。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
詳細
石拆神
083
根拆神
ねさくのかみ
意味
「木の根を割く神」の意。雷の威力を神格化したもの。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
詳細
根拆神
084
石筒之男神
いはつつのをのかみ
意味
岩石の霊威を表す神か。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
詳細
石筒之男神
085
甕速日神
みかはやひのかみ
意味
ミカは「厳(いか)=いかめしい」の意。火の根源たる太陽の神格化か。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
086
樋速日神
ひはやひのかみ
意味
古く雷は太陽から火を運ぶとされた。火の根源たる太陽の神格化か。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
087
建御雷之男神
たけみかづちのをのかみ
意味
勇猛な雷の男神の意。雷は剣の神霊と考えられた。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の先から岩に飛び散った血からなるS02C04
別称
建布都神
たけふつのかみ
S02C04
豐布都神
とよふつのかみ
S02C04
建御雷神
たけみかづちのかみ
S05C03
詳細
建御雷之男神
建布都神
たけふつのかみ
意味
タケは勇猛な様。フツは物が切れる音、あるいは光るものの意か。
出自
087建御雷之男神の別称
豐布都神
とよふつのかみ
意味
トヨは豊かな様。フツは物が切れる音、あるいは光るものの意か。
出自
087建御雷之男神の別称
088
闇淤加美神
くらおかみのかみ
意味
クラは谷間。渓谷の水を司る神。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の柄の血が指の間から漏れ成るS02C04
089
闇御津羽神
くらみつはのかみ
意味
クラは谷間。渓谷の水を司る神。
系譜
246伊都尾羽張神(刀)の柄の血が指の間から漏れ成るS02C04
090
正鹿山津見神
まさかやまつみのかみ
意味
マサカは不詳。ヤマツミは山の霊。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた頭から成るS02C04
090
淤縢山津見神
おどやまつみのかみ
意味
オドは不詳。ヤマツミは山の霊。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた胸から成るS02C04
091
奥山津見神
おくやまつみのかみ
意味
奥深い山を司る神。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた腹から成るS02C04
093
闇山津見神
くらやまつみのかみ
意味
谷山を司る神。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた陰(ほと)から成るS02C04
094
志藝山津見神
しぎやまつみのかみ
意味
谷山を司る神。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた左の手から成るS02C04
095
羽山津見神
はやまつみのかみ
意味
ハは「葉」ないし「端」の意か。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた右の手から成るS02C04
096
原山津見神
はらやまつみのかみ
意味
原山を司る神。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた左の足から成るS02C04
097
戶山津見神
とやまつみのかみ
意味
トは外。奥山と対している。
系譜
072大宣都比賣神の斬られた右の足から成るS02C04

上巻 (2-5)黄泉国

於是欲相見其妹伊邪那美命。(ここにおいてそのいもいざなみのみことにあいみまくおもほして)

No. 名称 備考
098
黄泉神
よもつかみ
意味
黄泉国を治める神。
詳細
黄泉神
099
大雷
おほいかづち
意味
雷の霊。「若」と対応している。
系譜
017伊邪那美神の頭にいたS02C05
100
火雷
ほのいかづち
意味
火と雷が関係が深いことを表す名か。
系譜
017伊邪那美神の胸にいたS02C05
101
黑雷
くろいかづち
意味
「黒い雷」の意だが語義不詳。
系譜
017伊邪那美神の腹にいたS02C05
102
拆雷
さきいかづち
意味
雷が物を割くところからの名。また女性器の形とも関連している。
系譜
017伊邪那美神の陰部にいたS02C05
103
若雷
わかいかづち
意味
「若」は先の「大」との対比。
系譜
017伊邪那美神の左手にいたS02C05
104
土雷
つちいかづち
意味
語義不詳。
系譜
017伊邪那美神の右手にいたS02C05
105
鳴雷
なりいかづち
意味
語義不詳。
系譜
017伊邪那美神の左足にいたS02C05
106
伏雷
ふしいかづち
意味
語義不詳。
系譜
017伊邪那美神の右足にいたS02C05
107
豫母都志許賣
よもつしこめ
意味
黄泉の醜い女の意。死の穢れの人格化。
108
黄泉軍
よもついくさ
意味
黄泉国の兵隊のこと。
109
意富加牟豆美命
おほかむづみのみこと
意味
オオカムは「大神」、ミは「実」ないし「霊」の意か。桃の実の邪気を退ける力を司る神。
黄泉津大神
よもつおほかみ
意味
伊邪那美神の死の神としての名。
出自
017伊邪那美神の別称
道敷大神
ちしきのおほかみ
意味
チシキは「道及(ちし)き」の意、つまり道を追いついた大神の意。
出自
017伊邪那美神の別称
110
道反之大神
ちがえしのおほかみ
意味
道から追い返した大神の意。千引石に与えられた神名。
別称
塞坐黄泉戶大神
さよりますどのおほかみ
S02C05
塞坐黄泉戶大神
さよりますどのおほかみ
意味
黄泉国と現世を隔てる処から。
出自
110道反之大神の別称

上巻 (2-6)禊祓と三貴子

是以伊邪那伎大神詔。(こをもちていざなぎのおほみかみのりたまはく)

No. 名称 備考
111
衝立船戶神
つきたつふなどのかみ
意味
ツキタツは杖を突き立てること、フナドは「来な門(くなと)」でここから来るなの意。穢れの侵入を防ぎ止める神。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた杖より成るS02C06
112
道之長乳齒神
みちのながちはのかみ
意味
ナガチハは「長道磐」とすれば長い道を司る磐の神か。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた帯より成るS02C06
113
時量師神
ときはかしのかみ
意味
「時量師(ときはかし)」が「時置師(ときおかし)」の誤記だとすれば、「紐を解き、置き給う」の意。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた袋より成るS02C06
114
和豆良比能宇斯能神
わづらひのうしのかみ
意味
ワズラヒは「煩(わずら)い」、ウシは「主」の意。苦しみや病気を支配する神。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた衣より成るS02C06
115
道俣神
ちまたのかみ
意味
分れ道を守る神。袴の形からの連想。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた袴より成るS02C06
116
飽咋之宇斯能神
あきぐひのうしのかみ
意味
アキグヒは「口を開けて食う」の意か。ウシは主の意。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた冠より成るS02C06
117
奧疎神
おきざかるのかみ
意味
オキは「沖」、ヘと対。ザカルは「離(さか)る=遠ざかる」の意。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた左手の腕輪より成るS02C06
118
奧津那藝佐毘古神
おきつなぎさびこのかみ
意味
ナギサは渚(なぎさ)のこと。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた左手の腕輪より成るS02C06
119
奧津甲斐辨羅神
おきつかひべらのかみ
意味
カヒベラを中間の意を取る向きもあるが不詳。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた左手の腕輪より成るS02C06
120
邊疎神
へざかるのかみ
意味
ヘは辺、つまり海辺の意。オキと対。ザカルは「離(さか)る=遠ざかる」の意。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた右手の腕輪より成るS02C06
121
邊津那藝佐毘古神
へつなぎさびこのかみ
意味
ナギサは渚(なぎさ)のこと。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた右手の腕輪より成るS02C06
122
邊津甲斐辨羅神
へつかひべらのかみ
意味
カヒベラを中間の意を取る向きもあるが不詳。
系譜
016伊邪那岐神の投げ捨てた右手の腕輪より成るS02C06
123
八十禍津日神
やそまがつひのかみ
意味
ヤソは数が多いこと。マガは凶事、ヒは霊の意。多くの不幸を起こす霊威の神。
系譜
016伊邪那岐神が中流の瀬で身を清めた時、穢れより成るS02C06
124
大禍津日神
おほまがつひのかみ
意味
大きな不幸を起こす霊威の神。
系譜
016伊邪那岐神が中流の瀬で身を清めた時、穢れより成るS02C06
125
神直毘神
かむなおびのかみ
意味
カムは美称。ナホビは直すの意、曲に対する直。禍を直す神。
系譜
016伊邪那岐神が中流の瀬で身を清めた時、穢れを直すために成るS02C06
126
大直毘神
おほなおびのかみ
意味
ナホビは直すの意、曲に対する直。禍を直す神。
系譜
016伊邪那岐神が中流の瀬で身を清めた時、穢れを直すために成るS02C06
127
伊豆能賣神
いづのめのかみ
意味
イヅを厳(イツ=清められていること)とみれば、清浄な女の神の意か。
系譜
016伊邪那岐神が中流の瀬で身を清めた時、穢れを直すために成るS02C06
128
底津綿津見神
そこつわたつみのかみ
意味
海底を司る海の神。
系譜
016伊邪那岐神が水の底で身をすすいだ時成るS02C06
130中津綿津見神132上津綿津見神とともに134宇都志日金拆命の親S02C06
129
底筒之男命
そこつつのをのみこと
意味
ツツは星。航海で目標とされたオリオン座中央の三連星。海底を司る航海の男神。
系譜
016伊邪那岐神が水の底で身をすすいだ時成るS02C06
130
中津綿津見神
なかつわたつみのかみ
意味
海底を司る海の神。
系譜
016伊邪那岐神が水の中で身をすすいだ時成るS02C06
128底津綿津見神132上津綿津見神とともに134宇都志日金拆命の親S02C06
131
中筒之男命
なかつつのをのみこと
意味
海中を司る航海の男神
系譜
016伊邪那岐神が水の中で身をすすいだ時成るS02C06
132
上津綿津見神
うはつわたつみのかみ
意味
海底を司る海の神。
系譜
016伊邪那岐神が水の上で身をすすいだ時成るS02C06
128底津綿津見神130中津綿津見神とともに134宇都志日金拆命の親S02C06
133
上筒之男命
うはつつのをのみこと
意味
海上を司る航海の男神。
系譜
016伊邪那岐神が水の上で身をすすいだ時成るS02C06
134
宇都志日金拆命
うつしひがなさくのみこと
意味
語義不詳。
系譜
128底津綿津見神130中津綿津見神132上津綿津見神の子S02C06
135
天照大御神
あまてらすおほみかみ
意味
天高く照らす偉大な神の意。太陽神。
系譜
016伊邪那岐神が左眼を洗った時に成るS02C06
天照大御神の玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて、左の角髪(みずら)の玉から142正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命、右の角髪の玉から143天之菩卑能命、鬘(かずら)の玉から144天津日子根命、左手の玉から145活津日子根命、右手の玉から146熊野久須毘命の五柱が成る。S03C02
別称
天照大神
あまてらすおほかみ
S05C01
詳細
天照大御神
136
月讀命
つくよみのみこと
意味
ツクヨミは月齢を数えるの意。月と暦を司る神。
系譜
016伊邪那岐神が右眼を洗った時に成るS02C06
詳細
月読命
137
建速須佐之男命
たけはやすさのをのみこと
意味
タケハヤは勇猛迅速の意。スサは出雲にある地名か、荒(すさ)ぶ=荒れ狂うの意か。
系譜
016伊邪那岐神が鼻を洗った時に成るS02C06
建速須佐之男命の刀を135天照大御神が噛み砕いて139多紀理毘売命140市寸嶋比賣命141多岐都比賣命が成るS03C02
157櫛名田比賣とともに159八嶋士奴美神の親S03C06
160神大市比賣とともに161大年神162宇迦之御魂神の親S03C06
別称
速須佐之男命
はやすさのをのみこと
S03C01
須佐之男命
すさのをのみこと
S03C05
詳細
建速須佐之男命
138
御倉板擧之神
みくらたなのかみ
意味
倉の棚の上に存在する神の意。
系譜
135天照大御神016伊邪那岐神から賜った玉に対する神名S02C06

上巻 (3-1)須佐之男命の神やらひ

故於是速須佐之男命言。(かれここにはやすさのをのみことまをしたまはく)

No. 名称 備考
速須佐之男命
はやすさのをのみこと
出自
137建速須佐之男命の別称
伊邪那岐大御神
いざなぎのおほみかみ
出自
016伊邪那岐神の別称
伊邪那岐大神
いざなぎのおほかみ
出自
016伊邪那岐神の別称

上巻 (3-2)二神の誓約(うけひ)生み

故爾各中置天安河而。(かれここにおのもおのもあめのやすのかはをなかにおきて)

No. 名称 備考
139
多紀理毘売命
たきりびめのみこと
意味
タは接頭語か。キリは霧の意。霧を司る女神の意。
系譜
137建速須佐之男命の刀を135天照大御神が噛み砕いて成るS03C02
175大國主神とともに184阿遲鉏髙日子根神185髙比賣命の親S04C05
別称
奧津嶋比賣命
おきつしまひめのみこと
S03C02
詳細
多紀理毘売命
奧津嶋比賣命
おきつしまひめのみこと
意味
沖の島の女神の意。
出自
139多紀理毘売命の別称
140
市寸嶋比賣命
いちきしまひめのみこと
意味
イチキは斎(いつき=神を祀る場)の転音か。神を祀る島の女神。
系譜
137建速須佐之男命の刀を135天照大御神が噛み砕いて成るS03C02
別称
狹依毘賣命
さよりびめのみこと
S03C02
詳細
市寸島比売命
狹依毘賣命
さよりびめのみこと
意味
サは接頭語か。ヨリは神霊が依りつく、或いは船が寄り付くの意か。
出自
140市寸嶋比賣命の別称
141
多岐都比賣命
たきつひめのみこと
意味
タキツは湍津、早瀬のこと。
系譜
137建速須佐之男命の刀を135天照大御神が噛み砕いて成るS03C02
詳細
多岐都比売命
142
正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命
まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと
意味
マサカツアカツは我は正しく勝つの意、カツハヤヒは迅速に勝つ神霊の意、オシホは多し穂の意、ミミは尊称か、或いは穂のように垂れ下がった福耳のことか。
系譜
135天照大御神が左の角髪(みずら)につけていた玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて成るS03C02
252萬幡豐秋津師比賣命とともに251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命253天火明命の親S06C01
別称
天忍󠄁穂耳神
あめのおしほみみのかみ
S05C01
詳細
正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命
143
天之菩卑能命
あめのほひのみこと
意味
ホは穂、ヒは霊の意。稲穂の神霊の神。
系譜
135天照大御神が右の角髪(みずら)につけていた玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて成るS03C02
147建比良鳥命の親の親S03C02
別称
天菩比命
あめのほひのみこと
S03C02
天菩比神
あめのほひのかみ
S05C01
詳細
天之菩卑能命
144
天津日子根命
あまつひこねのみこと
意味
天に坐す太陽の子の神の意。
系譜
135天照大御神が鬘(かずら)につけていた玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて成るS03C02
詳細
天津日子根命
145
活津日子根命
いくつひこねのみこと
意味
生き生きとした太陽の子の神の意。
系譜
135天照大御神が左手につけていた玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて成るS03C02
詳細
活津日子根命
146
熊野久須毘命
くまのくすびのみこと
意味
クマノは島根県八束郡の熊野のこと、クスビは奇し霊(くしひ)、神秘的な霊威のこと。熊野那智大社の祭神、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)ないし熊野大社の元々の祭神のことか。
系譜
135天照大御神が右手につけていた玉を137建速須佐之男命が噛み砕いて成るS03C02
詳細
熊野久須毘命
天菩比命
あめのほひのみこと
出自
143天之菩卑能命の別称
147
建比良鳥命
たけひらとりのみこと
意味
語義不詳
系譜
143天之菩卑能命の子S03C02

上巻 (3-3)天の岩屋戸

故於是天照大御神見畏。(かれここにおいてあまてらすおほみかみみかしこみて)

No. 名称 備考
148
思金神
おもひかねのかみ
意味
カネは兼ねの意。多くの思慮を兼ね持つ神のこと。人間の智力を神格化した神。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すための策を考えた。
系譜
002髙御產巢日神の子S03C03
別称
常世思金神
とこよのおもひかねのかみ
S06C03
詳細
思金神
149
伊斯許理度賣命
いしこりどめのみこと
意味
イシは石、コリは凝り、ドメは姥(とめ)の意。石の鋳型で鋳造する老女の神。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すために鏡を作った。
系譜
五伴緒神1
詳細
思金神
150
玉祖命
たまのおやのみこと
意味
玉造りの祖先の神。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すために勾玉を作った。
系譜
五伴緒神2
151
天兒屋命
あめのこやねのみこと
意味
祝詞と言葉を司る神。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すために祝詞を唱えた。
系譜
五伴緒神3
詳細
天之児屋命
152
布刀玉命
ふとだまのみこと
意味
玉をつけ祭祀に携わる神。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すために幣を捧げもった。連れ出したあとに天石屋戸に縄を張ってふさいだ。
系譜
五伴緒神4
詳細
布刀玉命
153
天手力男神
あめのたぢからをのかみ
意味
手の力の強い男神の意。腕力
別称
手力男神
たぢからをのかみ
S06C03
詳細
天手力男神
154
天宇受賣命
あめのうずめのみこと
意味
ウズはかんざしのこと。神を祀る巫女の神格化。135天照大御神を天石屋戸から連れ出すために踊りを踊った。
系譜
五伴緒神5
別称
天宇受賣
あめのうずめ
S03C03
天宇受賣神
あめのうずめのかみ
S06C02
詳細
天宇受売命
天宇受賣
あめのうずめ
出自
154天宇受賣命の別称

上巻 (3-4)大氣津比賣神

於是八百萬神共議而。(ここにおいてやほよろづのかみともにはかりて)

No. 名称 備考
大氣津比賣神
おほげつひめのかみ
出自
072大宣都比賣神の別称
大氣都比賣
おほげつひめ
出自
072大宣都比賣神の別称
大宣津比賣神
おほげつひめのかみ
出自
072大宣都比賣神の別称

上巻 (3-5)八俣の大蛇

故所避追而。(かれやをはえて)

No. 名称 備考
須佐之男命
すさのをのみこと
出自
137建速須佐之男命の別称
155
足名椎
あしなづち
意味
足撫で手撫で慈しむの意か。
系譜
061大山津見神の子S03C05
156手名椎とともに157櫛名田比賣の親S03C05
別称
稻田宮主須賀之八耳神
いなだみやぬしすがのやつみみのかみ
S03C05
詳細
足名椎
156
手名椎
てなづち
意味
足撫で手撫で慈しむの意か。出自不詳。
系譜
155足名椎とともに157櫛名田比賣の親S03C05
詳細
手名椎
157
櫛名田比賣
くしなだひめ
意味
櫛は巫女の暗示。神田を祀る巫女の神。
系譜
155足名椎156手名椎の子S03C05
137建速須佐之男命とともに159八嶋士奴美神の親S03C06
詳細
櫛名田比売
158
八俣遠呂智
やまたのをろち
意味
八頭八尾の巨大な蛇
詳細
八岐大蛇
稻田宮主須賀之八耳神
いなだみやぬしすがのやつみみのかみ
意味
イナダ、スガは地名、八は聖数(この節では八が多用されている)、ミミは美称か。137建速須佐之男命が与えた名。
出自
155足名椎の別称

上巻 (3-6)須佐之男命の神裔

故其櫛名田比賣以。(かれそのくしなだひめをもち)

No. 名称 備考
159
八嶋士奴美神
やしまじぬみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
137建速須佐之男命157櫛名田比賣の子S03C06
163木花知流比賣とともに164布波能母遲久奴須奴神の親S03C06
160
神大市比賣
かむおほいちひめ
意味
語義不詳。市場を司る神か。
系譜
061大山津見神の子S03C06
137建速須佐之男命とともに161大年神162宇迦之御魂神の親S03C06
詳細
神大市比売
161
大年神
おほとしのかみ
意味
大は若と対なので234若年神との対。トシは年穀の意。穀物と年の実りを司る神。
系譜
137建速須佐之男命160神大市比賣の子S03C06
213伊怒比賣とともに214大國御魂神215韓神216曾富理神217白日神218聖神の親S04C07
219香用比賣とともに220大香山戶臣神・221の親S04C07
222天知迦流美豆比賣とともに223奧津日子神224奧津比賣命225大山咋神226庭津日神227阿須波神228波比岐神229香山戶臣神230羽山戶神231庭高津日神232大土神・の親S04C07
詳細
大年神
162
宇迦之御魂神
うかのみたまのかみ
意味
ウカは食物。穀物や稲の神霊たる神。
系譜
137建速須佐之男命160神大市比賣の子S03C06
詳細
宇迦之御魂神
163
木花知流比賣
このはなのちるひめ
意味
チルは散るの意。木花之佐久夜毘売(258神阿多都比賣)と対の名。
系譜
061大山津見神の子S03C06
159八嶋士奴美神とともに164布波能母遲久奴須奴神の親S03C06
詳細
木花知流比売
164
布波能母遲久奴須奴神
ふはのもぢくぬすぬのかみ
意味
名義不詳。
系譜
159八嶋士奴美神163木花知流比賣の子S03C06
166日河比賣とともに167深淵之水夜禮花神の親S03C06
165
淤迦美神
おかみのかみ
意味
谷間の水を司る神
系譜
166日河比賣の親S03C06
198比那良志毘賣の親S04C05
別称
淤加美神
おかみのかみ
S04C05
166
日河比賣
ひかはひめ
意味
ヒカワは氷川か。水の神と思われる
系譜
165淤迦美神の子S03C06
164布波能母遲久奴須奴神とともに167深淵之水夜禮花神の親S03C06
167
深淵之水夜禮花神
ふかぶちのみづやれはなのかみ
意味
淵の水の神と思われるがミヅヤレは不詳
系譜
164布波能母遲久奴須奴神166日河比賣の子S03C06
168天之都度閇知泥神とともに169淤美豆奴神の親S03C06
168
天之都度閇知泥神
あめのつどへちねのかみ
意味
語義不詳
系譜
167深淵之水夜禮花神とともに169淤美豆奴神の親S03C06
169
淤美豆奴神
おみづぬのかみ
意味
語義不詳
系譜
167深淵之水夜禮花神168天之都度閇知泥神の子S03C06
170布怒豆怒神とともに172天之冬衣神の親S03C06
170
布怒豆怒神
ふのづののかみ
意味
語義不詳
系譜
171布帝耳神の親S03C06
171
布帝耳神
ふてみみのかみ
意味
語義不詳
系譜
170布怒豆怒神の子S03C06
169淤美豆奴神とともに172天之冬衣神の親S03C06
172
天之冬衣神
あめのふゆきぬのかみ
意味
語義不詳
系譜
169淤美豆奴神170布怒豆怒神の子S03C06
174刺國若比賣とともに175大國主神の親S03C06
173
刺國大神
さしくにおほのかみ
意味
語義不詳
系譜
174刺國若比賣の親S03C06
174
刺國若比賣
さしくにわかひめ
意味
語義不詳
系譜
173刺國大神の子S03C06
172天之冬衣神とともに175大國主神の親S03C06
175
大國主神
おほくにぬしのかみ
意味
国を支配する神の意
系譜
172天之冬衣神174刺國若比賣の子S03C06
177八上比賣とともに182木俣神の親S04C03
139多紀理毘売命とともに184阿遲鉏髙日子根神185髙比賣命の親S04C05
186神屋楯比賣命とともに187事代主神の親S04C05
189鳥耳神とともに190鳥鳴海神の親S04C05
248建御名方神の親S05C04
別称
大穴牟遲神
おほなむぢのかみ
S03C06
葦原色許男神
あしはらしこをのかみ
S03C06
八千矛神
やちほこのかみ
S03C06
宇都志國玉神
うつしくにたまのかみ
S03C06
葦原色許男
あしはらしこを
S04C03
大穴牟遲
おほなむぢ
S04C06
詳細
大国主神
大穴牟遲神
おほなむぢのかみ
意味
ナは古語で土地の意、ムチは尊称。大地の主の神の意。
出自
175大國主神の別称
葦原色許男神
あしはらしこをのかみ
意味
葦原は日本国土(葦原中津国)。シコヲは強く逞しい男の意。
出自
175大國主神の別称
八千矛神
やちほこのかみ
意味
ヤチは数の多いこと。多くの矛を持った神の意。
出自
175大國主神の別称
宇都志國玉神
うつしくにたまのかみ
意味
ウツシは現(うつ)しの意。現実の国土(現し国)の神霊たる神の意。
出自
175大國主神の別称

上巻 (4-1)因幡の白兎

故此大國主神之兄弟。(かれこのおほくにぬしのかみあにおと)

No. 名称 備考
176
八十神
やそがみ
意味
大勢の神々の意。175大國主神の数多くいる兄弟をまとめた名称。
177
八上比賣
やがみひめ
意味
八上は因幡にあった地名。
系譜
175大國主神とともに182木俣神の親S04C03
神產巢日之命
かみむすひのみこと
出自
003神產巢日神の別称
178
稻羽之素菟
いなばのしろうさぎ
意味
素を本当にシロと読んだかは不明。
別称
菟神
うさぎがみ
S04C01
菟神
うさぎがみ
出自
178稻羽之素菟の別称

上巻 (4-2)八十神の迫害

故爾八十神怒。(ここにやそがみいかりて)

No. 名称 備考
179
𧏛貝比賣
きさがいひめ
意味
キサガイは赤貝の古名。
180
蛤貝比賣
うむぎひめ
意味
ウムギは蛤の古名。

上巻 (4-3)根之国訪問

御祖命告子云(みおやのみことみこにのりたまはく)

No. 名称 備考
181
須勢理毘賣
すせりびめ
意味
語義不詳
系譜
137建速須佐之男命の子S04C03
別称
須世理毘賣
すせりびめ
S04C03
須勢理毘賣命
すせりびめのみこと
S04C04
葦原色許男
あしはらしこを
出自
175大國主神の別称
須世理毘賣
すせりびめ
出自
181須勢理毘賣の別称
182
木俣神
きのまたのかみ
意味
木の又に差し挟んで八上比賣が因幡に帰ってしまったことから。
系譜
175大國主神177八上比賣の子S04C03
別称
御井神
みゐのかみ
S04C03
御井神
みゐのかみ
意味
井戸を司る神。
出自
182木俣神の別称

上巻 (4-4)八千矛神の妻問い

故其八上比賣者。雖率來。(かれこのおほくにぬしのかみあにおと)

No. 名称 備考
183
沼河比賣
ぬなかはひめ
意味
ヌナカハは越後にあった地名か
須勢理毘賣命
すせりびめのみこと
出自
181須勢理毘賣の別称

上巻 (4-5)大國主神の神裔

()

No. 名称 備考
184
阿遲鉏髙日子根神
あぢすきたかひこねのかみ
意味
アヂは美称、スキは耜の意。耜を神体とする農耕と雷を司る神。
系譜
175大國主神139多紀理毘売命の子S04C05
別称
迦毛大御神
かものおほかみ
S04C05
阿遲志貴髙日子根神
あぢしきたかひこねのかみ
S05C02
阿治志貴髙日子根神
あぢしきたかひこねのかみ
S05C02
詳細
阿遅鉏高日子根神
185
髙比賣命
たかひめのみこと
意味
タカヒメは兄のタカヒコと対。
系譜
175大國主神139多紀理毘売命の子S04C05
別称
下光比賣命
したてるひめのみこと
S04C05
下光比賣命
したてるひめのみこと
意味
シタテルは下照るの意、花びらを透かした光が美しく照りはえること、或いは赤く照ること。
出自
185髙比賣命の別称
迦毛大御神
かものおほかみ
意味
現在の名として記載されている。
出自
184阿遲鉏髙日子根神の別称
186
神屋楯比賣命
かむやたてひめのみこと
意味
語義不詳。
系譜
175大國主神とともに187事代主神の親S04C05
187
事代主神
ことしろぬしのかみ
意味
事代は神の託宣を伝えること。託宣を司る神。
系譜
175大國主神186神屋楯比賣命の子S04C05
別称
八重事代主神
やえことしろぬしのかみ
S05C03
詳細
事代主神
188
八嶋牟遲能神
やしろむぢのかみ
意味
語義不詳。
系譜
189鳥耳神の親S04C05
189
鳥耳神
とりみみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
188八嶋牟遲能神の子S04C05
175大國主神とともに190鳥鳴海神の親S04C05
190
鳥鳴海神
とりなるみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
175大國主神189鳥耳神の子S04C05
191日名照額田毘道男伊許知邇神とともに192國忍󠄁富神の親S04C05
191
日名照額田毘道男伊許知邇神
ひなてりぬかたびちをいこちにのかみ
意味
語義不詳。
系譜
190鳥鳴海神とともに192國忍󠄁富神の親S04C05
192
國忍󠄁富神
くにのおしとみのかみ
意味
国多し富の意か。
系譜
190鳥鳴海神191日名照額田毘道男伊許知邇神の子S04C05
193葦那陀迦神とともに194速甕之多氣佐波夜遲奴美神の親S04C05
193
葦那陀迦神
あしなだかのかみ
意味
語義不詳。
系譜
192國忍󠄁富神ともに194速甕之多氣佐波夜遲奴美神の親S04C05
別称
八河江比賣
やがはえひめ
S04C05
八河江比賣
やがはえひめ
意味
語義不詳
出自
193葦那陀迦神の別称
194
速甕之多氣佐波夜遲奴美神
はやみかのたけさはやぢぬみのかみ
意味
甕に関連する神か。詳しくは不明。
系譜
192國忍󠄁富神193葦那陀迦神の子S04C05
196前玉比賣とともに197甕主日子神の親S04C05
195
天之甕主神
あめのみかぬしのかみ
意味
天の甕を支配する神、つまり雨を司る神か。
系譜
196前玉比賣の親S04C05
196
前玉比賣
さきたまひめ
意味
サキタマは幸魂(人に幸せにする霊威)のことか。
系譜
195天之甕主神の子S04C05
194速甕之多氣佐波夜遲奴美神とともに197甕主日子神の親S04C05
197
甕主日子神
みかぬしひこのかみ
意味
甕に関係する神か。
系譜
194速甕之多氣佐波夜遲奴美神とともに196前玉比賣の子S04C05
198比那良志毘賣とともに199多比理岐志摩󠄁流美神の親S04C05
淤加美神
おかみのかみ
出自
165淤迦美神の別称
198
比那良志毘賣
ひならしびめ
意味
語義不詳。
系譜
165淤迦美神の子S04C05
197甕主日子神とともに199多比理岐志摩󠄁流美神の親S04C05
199
多比理岐志摩󠄁流美神
たひりきしまるみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
197甕主日子神198比那良志毘賣の子S04C05
201活玉前玉比賣神とともに202美呂浪神の親S04C05
200
比比羅木之其花摩󠄁豆美神
ひひらぎのそのはなまづみのかみ
意味
ヒヒラギは柊(ひいらぎ)のことか。
系譜
201活玉前玉比賣神の親S04C05
201
活玉前玉比賣神
いくたまさきたまひめのかみ
意味
イクタマは生魂(生み出す霊威)、サキタマは幸魂のことか。
系譜
200比比羅木之其花摩󠄁豆美神の子S04C05
199多比理岐志摩󠄁流美神とともに202美呂浪神の親S04C05
202
美呂浪神
みろなみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
199多比理岐志摩󠄁流美神201活玉前玉比賣神の子S04C05
204靑沼馬沼押比賣とともに205布忍󠄁富鳥鳴海神の親S04C05
203
敷山主神
しきやまぬしのかみ
意味
シキは不詳だが山を司る神であろう。
系譜
204靑沼馬沼押比賣の親S04C05
204
靑沼馬沼押比賣
あをぬまうまぬまおしひめ
意味
語義不詳。
系譜
203敷山主神の子S04C05
202美呂浪神とともに205布忍󠄁富鳥鳴海神の親S04C05
205
布忍󠄁富鳥鳴海神
ぬのおしとみとりなるみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
202美呂浪神204靑沼馬沼押比賣の子S04C05
206若盡女神とともに207天日腹大科度美神の親S04C05
206
若盡女神
わかつくしめのかみ
意味
語義不詳。
系譜
205布忍󠄁富鳥鳴海神とともに207天日腹大科度美神の親S04C05
207
天日腹大科度美神
あめのひばらおほしなどみのかみ
意味
シナドは科戸(しなと=風の起こる所)のことか。
系譜
205布忍󠄁富鳥鳴海神206若盡女神の子S04C05
208遠津待根神とともに209遠津山岬多良斯神の親S04C05
天狹霧神
あめのさぎりのかみ
出自
065天之狹霧神の別称
208
遠津待根神
とほつまちねのかみ
意味
語義不詳。
系譜
065天之狹霧神の子S04C05
207天日腹大科度美神とともに209遠津山岬多良斯神の親S04C05
209
遠津山岬多良斯神
とほつやまさきたらしのかみ
意味
語義不詳。
系譜
207天日腹大科度美神とともに208遠津待根神の子S04C05

上巻 (4-6)少名毘古那神と国作り

()

No. 名称 備考
210
久延毘古
くえびこ
意味
クエビコとは崩え彦(壊れた男の意)でカカシを意味する。
別称
曾富騰
そほど
S04C06
211
少名毘古那神
すくなびこなのかみ
意味
常世国からの来訪神。小人神で農耕神とされる。大穴牟遲のオオナに対するスクナか。
系譜
003神產巢日神の子S04C06
別称
少名毘古那
すくなびこな
S04C06
詳細
少名毘古那神
神產巢日御祖命
かみむすひのみおやのみこと
出自
003神產巢日神の別称
大穴牟遲
おほなむぢ
出自
175大國主神の別称
少名毘古那
すくなびこな
出自
211少名毘古那神の別称
曾富騰
そほど
意味
「(濡れ)そぼつ人」の意。
出自
210久延毘古の別称

上巻 (4-7)大年神の神裔

()

No. 名称 備考
212
神活巢毘神
かみいくすびのかみ
意味
イクスビを産霊(ムスヒ)と同義とすれば、003神產巢日神と同神か。
系譜
213伊怒比賣の親S04C07
213
伊怒比賣
いのひめ
意味
伊怒は出雲の地名か。
系譜
212神活巢毘神の子S04C07
161大年神とともに214大國御魂神215韓神216曾富理神217白日神218聖神の親S04C07
214
大國御魂神
おほくにみたまのかみ
意味
国土の神霊たる神の意。
系譜
161大年神とともに213伊怒比賣の子S04C07
215
韓神
からのかみ
意味
文字通り韓(朝鮮)の神の意か。
系譜
161大年神とともに213伊怒比賣の子S04C07
216
曾富理神
そほりのかみ
意味
ソホリは古朝鮮語で王都のことか。
系譜
161大年神とともに213伊怒比賣の子S04C07
217
白日神
しらひのかみ
意味
白く輝く太陽の意か。
系譜
161大年神とともに213伊怒比賣の子S04C07
218
聖神
ひじりのかみ
意味
ヒジリを日知りとすれば暦に関係する神か。またやはり百済系渡来人が信仰した神か。
系譜
161大年神とともに213伊怒比賣の子S04C07
219
香用比賣
かよひめ
意味
語義不詳。
系譜
161大年神とともに220大香山戶臣神・221の親S04C07
220
大香山戶臣神
おほかがやまとおみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
161大年神とともに219香用比賣の子S04C07
220
御年神
みとしのかみ
意味
年穀を司る神。
系譜
161大年神とともに219香用比賣の子S04C07
222
天知迦流美豆比賣
あめちかるみづひめ
意味
語義不詳。
系譜
161大年神とともに223奧津日子神224奧津比賣命225大山咋神226庭津日神227阿須波神228波比岐神229香山戶臣神230羽山戶神231庭高津日神232大土神の親S04C07
223
奧津日子神
おきつひこのかみ
意味
沖の男神の意か。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
224
奧津比賣命
おきつひめのみこと
意味
沖の女神の意か。「竈(かまど)の神である」と記されている。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
別称
大戶比賣神
おほべひめのかみ
S04C07
大戶比賣神
おほべひめのかみ
意味
オホベは大竈のことでへっつい(かまど)を司る神。
出自
224奧津比賣命の別称
225
大山咋神
おほやまくひのかみ
意味
クヒは依代となる杭のことか。日吉神社に祀られる山の神。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
別称
山末之大主神
やますえのおほぬしのかみ
S04C07
詳細
大山咋神
山末之大主神
やますえのおほぬしのかみ
意味
山の頂を支配する神の意。
出自
225大山咋神の別称
226
庭津日神
にはつひのかみ
意味
屋敷を照らす日神の意か。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
227
阿須波神
あすはのかみ
意味
アスハは足場の意か。屋敷神とみられるが、民俗信仰では旅の神とされる。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
228
波比岐神
はひきのかみ
意味
語義不詳だが屋敷神とされる。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
229
香山戶臣神
かがやまとおみのかみ
意味
語義不詳。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
230
羽山戶神
はやまとのかみ
意味
語義不詳だが山の神であろう。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
072大宣都比賣神とともに233若山咋神234若年神235若沙那賣神236彌豆摩󠄁岐神237夏高津日神238夏之賣神239秋毘賣神240久久年神241久久紀若室葛根神の親S04C07
231
庭高津日神
にはたかつひのかみ
意味
屋敷を高く照らす日神の意か。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
232
大土神
おほつちのかみ
意味
大地と土の神。
系譜
161大年神222天知迦流美豆比賣の子S04C07
別称
土之御祖神
つちのみおやのかみ
S04C07
土之御祖神
つちのみおやのかみ
意味
大地の祖神の意。
出自
232大土神の別称
233
若山咋神
わかやまくいのかみ
意味
若は大との対比、つまり225大山咋神と対となる。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
234
若年神
わかとしのかみ
意味
若は大との対比、つまり161大年神と対となる。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
235
若沙那賣神
わかさなめのかみ
意味
田植えをする早乙女の意か。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
236
彌豆摩󠄁岐神
みづまきのかみ
意味
ミヅマキは水引き、つまり灌漑の神。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
237
夏高津日神
なつたかつひのかみ
意味
夏の高い日の神の意。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
238
夏之賣神
なつのめのかみ
意味
夏を司る女神の意か。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
239
秋毘賣神
あきびめのかみ
意味
秋を司る女神の意か。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
240
久久年神
くくとしのかみ
意味
ククトシは茎年。生い立った年穀に基づく神。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07
241
久久紀若室葛根神
くくきわかむろつなねのかみ
意味
ククキは茎木の意、若室は新築の家屋、ツナネは柱と横木を結び固めるための綱のこと。
系譜
072大宣都比賣神230羽山戶神の子S04C07

上巻 (5-1)天菩比神と天若日子

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No. 名称 備考
天忍󠄁穂耳神
あめのおしほみみのかみ
出自
142正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命の別称
天照大神
あまてらすおほかみ
出自
135天照大御神の別称
天菩比神
あめのほひのかみ
出自
143天之菩卑能命の別称
242
天津國玉神
あまつくにたまのかみ
意味
高天原の国魂の神の意。175大國主神の別称である宇都志國玉神と対か。
系譜
243天若日子の親S05C01
243
天若日子
あめのわかひこ
意味
天上の若い男子の意。
系譜
242天津國玉神の子S05C01
244
鳴女
なきめ
意味
雉の神。伝達の神。
245
天探女
あめのさぐめ
意味
サグメは探る女の意か。
髙木神
たかぎのかみ
出自
002髙御產巢日神の別称

上巻 (5-2)阿遲鉏髙日子根神

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No. 名称 備考
阿遲志貴髙日子根神
あぢしきたかひこねのかみ
出自
184阿遲鉏髙日子根神の別称
阿治志貴髙日子根神
あぢしきたかひこねのかみ
出自
184阿遲鉏髙日子根神の別称

上巻 (5-3)建御雷之男神と事代主神

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No. 名称 備考
246
伊都尾羽張神
いつのおはばりのかみ
意味
刀を神格化したもの。イツは稜威(勢いの激しいこと)、オハバリは尾刃張(切っ先が張り出していること)。
系譜
この刀で073火之夜藝速男神016伊邪那岐神が斬った時、刀の先からとんだ血から082石拆神083根拆神084石筒之男神が、唾から飛んだ血から085甕速日神086樋速日神087建御雷之男神が成るS02C04
別称
天尾羽張神
あめのおはばりのかみ
S05C03
建御雷神
たけみかづちのかみ
意味
246伊都尾羽張神の子とされるのは、刀(伊都尾羽張)の鍔から岩に飛び散った血から成った神のため。
出自
087建御雷之男神の別称
天尾羽張神
あめのおはばりのかみ
出自
246伊都尾羽張神の別称
247
天迦久神
あめのかくのかみ
意味
カクは鹿児の意。鹿を司る神か。鍛冶に使うふいごには鹿皮を用いる。あるいはカグ(輝くの語幹)の転訛で火を司る神か。どちらにしても刀や刀鍛冶に関係する神と考えられる。
天鳥神
あめのとりふねのかみ
出自
071鳥之石楠船神の別称
八重事代主神
やえことしろぬしのかみ
出自
187事代主神の別称

上巻 (5-4)建御名方神

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No. 名称 備考
248
建御名方神
たけみなかたのかみ
意味
諏訪湖の水神で武神。ミナカタは宗像(むなかた)と同語か。大國主神の神裔の段には名が見えないことから、元々は大國主神とは縁のない地方神か。
系譜
175大國主神の子S05C04

上巻 (5-5)大國主神の国譲り

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No. 名称 備考
249
水戶神
みなとのかみ
意味
水戸(河口)を司る神。S02C03049速秋津日子神050速秋津比賣神を注して水戶神と書かれているため、固有神ではないかもしれない。
系譜
250櫛八玉神の曽祖S05C05
250
櫛八玉神
くしやたまのかみ
意味
クシは奇し(霊妙な)の意。玉の神格化か。
系譜
249水戶神の孫S05C05

上巻 (6-1)邇邇藝命の生誕

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No. 名称 備考
251
天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命
あめにきしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと
意味
アメニキシクニニキシは天地が豊かに賑わう意、アマツヒコは天津神であることを示し、日子は彦(男性)の意、ホノニニギは穂が豊かに実る様を示す。穀物、特に稲を司る神。
系譜
142正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命253天火明命の子S06C01
258神阿多都比賣とともに260火照命261火須勢理命262火遠理命の親S06C05
別称
日子番能邇邇藝命
ひこほのににぎのみこと
S06C01
252
萬幡豐秋津師比賣命
よろずはたとよあきづしひめのみこと
意味
ハタは機、つまり織物の意。織物と穀物を司る女神。
系譜
142正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命とともに251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命253天火明命の親S06C01
002髙御產巢日神の子S06C01
253
天火明命
あめのほあかりのみこと
意味
ホアカリは穂が熟して赤らむ様。稲の神。
系譜
142正勝吾勝勝速日天之忍󠄁穂耳命252萬幡豐秋津師比賣命の子S06C01
日子番能邇邇藝命
ひこほのににぎのみこと
出自
251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命の別称

上巻 (6-2)猨田毘古神

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No. 名称 備考
天宇受賣神
あめのうずめのかみ
出自
154天宇受賣命の別称
254
猨田毘古神
さるだびこのかみ
意味
サルダは琉球語のサダルの転じた語か。先導する神、御先の神。

上巻 (6-3)天孫降臨

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No. 名称 備考
常世思金神
とこよのおもひかねのかみ
出自
148思金神の別称
手力男神
たぢからをのかみ
出自
153天手力男神の別称
255
天石門別神
あめのいはとわけのかみ
意味
門を守る岩石の神。
別称
櫛石窻神
くしいはまどのかみ
S06C03
豐石窻神
とよいはまどのかみ
S06C03
登由宇氣神
とゆうけのかみ
出自
080豐宇氣毘賣神の別称
櫛石窻神
くしいはまどのかみ
意味
クシは奇し(霊妙な)、イワマドは岩真門の意。
出自
255天石門別神の別称
豐石窻神
とよいはまどのかみ
意味
豐は美称、イワマドは岩真門の意。
出自
255天石門別神の別称
256
天忍󠄁日命
あめのおしひのみこと
意味
オシヒは多(大)し霊(ヒ)の意か。
257
天津久米命
あまつくめのみこと
意味
語義不詳
詳細
天津久米神

上巻 (6-4)猨田毘古神と天宇受賣命

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No. 名称 備考

上巻 (6-5)木花之佐久夜毘賣

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No. 名称 備考
258
神阿多都比賣
かむあたつひめ
意味
カムは美称、阿多は薩摩国の地名。
系譜
061大山津見神の子S06C05
251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命とともに260火照命261火須勢理命262火遠理命の親S06C05
別称
木花之佐久夜毘賣
このはなのさくやびめ
S06C05
木花之佐久夜毘賣
このはなのさくやびめ
意味
サクヤは咲く+や(感動の助詞)の意。木の花と女性の美を司る女神。
出自
258神阿多都比賣の別称
259
石長比賣
いはながひめ
意味
石とその長久な頑丈さを神格化した名。
系譜
061大山津見神の子S06C05
260
火照命
ほでりのみこと
意味
火が燃え始める様を名前にしたもの。ホは穂とも関連している。後述で海佐知毘古(漁師)であると説明されている。
系譜
251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命258神阿多都比賣の子S06C05
261
火須勢理命
ほすせりのみこと
意味
火が燃え進む様を名前にしたもの。スセリは進むの意、ホは穂とも関連している。
系譜
251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命258神阿多都比賣の子S06C05
262
火遠理命
ほをりのみこと
意味
火が燃え終わる様を名前にしたもの。ホオリは火折り、穂折りの意。後述で山佐知毘古(狩人)であると説明されている。
系譜
251天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命258神阿多都比賣の子S06C05
264豐玉毘賣とともに266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命の親S07C04
別称
天津日高日子穂穂手見命
あまつひこひこほほでみのみこと
S06C05
天津日高日子穂穂手見命
あまつひこひこほほでみのみこと
意味
ホホデミは多くの稲穂が出るを見る、の意か。
出自
262火遠理命の別称

上巻 (7-1)海幸彦と山幸彦

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No. 名称 備考

上巻 (7-2)海神宮訪問

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No. 名称 備考
263
鹽椎神
しほつちのかみ
意味
シオツチは潮の霊の意。潮流を司る神。
綿津見神
わたつみのかみ
出自
048大綿津見神の別称
264
豐玉毘賣
とよたまびめ
意味
豐は美称、玉は魂(神霊)。天津神の神霊が依る姫の意。
系譜
048大綿津見神の子S07C02
262火遠理命とともに266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命の親S07C04
別称
豐玉毘賣命
とよたまびめのみこと
S07C02
豐玉毘賣命
とよたまびめのみこと
出自
264豐玉毘賣の別称
綿津見大神
わたつみのおほかみ
出自
048大綿津見神の別称

上巻 (7-3)火照命の服従

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No. 名称 備考
265
一尋和邇
ひとひろわに
意味
尋は単位、ワニとは鮫のこと。
別称
佐比持神
さひもちのかみ
S07C03
佐比持神
さひもちのかみ
意味
サヒとは刀剣の意、つまり刀を持つ神の意。一尋和邇が約束通り一日で262:火遠理命を地上に届けた礼に刀を授けられたことから。
出自
265一尋和邇の別称

上巻 (7-4)鵜葺草葺不合命の生誕

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No. 名称 備考
266
天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命
あまつひこひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと
意味
ナギサは渚、建は勇ましい男、ウガヤフキアエズは鵜の羽で葺き終えない、の意。
系譜
262火遠理命264豐玉毘賣の子S07C04
267玉依毘賣命とともに268五瀬命269稻氷命270御毛泥命271若御毛泥命の親S07C04
267
玉依毘賣命
たまよりびめのみこと
意味
玉(神霊)の依りつく姫の意。つまり巫女の神格化。
系譜
048大綿津見神の子S07C04
266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命とともに268五瀬命269稻氷命270御毛泥命271若御毛泥命の親S07C04
268
五瀬命
いつせのみこと
意味
イツセは厳稲(いつしね)の意か。
系譜
266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命267玉依毘賣命の子S07C04
269
稻氷命
いなひのみこと
意味
イナヒは稲飯(いなひ)の意か。
系譜
266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命267玉依毘賣命の子S07C04
270
御毛泥命
みけぬのみこと
意味
ミケは御食(みけ)の意か。
系譜
266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命267玉依毘賣命の子S07C04
271
若御毛泥命
わかみけぬのみこと
意味
ミケは御食(みけ)の意か。
系譜
266天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命267玉依毘賣命の子S07C04
別称
豐御毛泥命
とよみけぬのみこと
S07C04
神倭伊波禮毘古命
かむやまといわれびこのみこと
S07C04
豐御毛泥命
とよみけぬのみこと
意味
豐は美称。
出自
271若御毛泥命の別称
神倭伊波禮毘古命
かむやまといわれびこのみこと
意味
神は尊称、倭は大和、伊波禮は奈良にあった古い地名。
出自
271若御毛泥命の別称
  • This Page Last Updated: 2021/01/27