不動明王

不動明王ふどうみょうおう

Acalanātha

インド神話のシヴァの別名「アチャラナータ(Acalanātha)」が単身仏教に取り入れられたもの。「アチャラナータ」は「動かざる者」ないし「動かざる者の守護者」という意味を持つため、中国や日本では「不動明王」という名前に訳された。他に「不動尊(ふどうそん)」、「無動尊(むどうそん)」、「不動使者(ふどうししゃ)」などの名前でも呼ばれる。また音による訳から「阿遮羅嚢他(しゃらのうた)」とも称する。大日如来の教令輪身(教化のために姿を変えること)であり、全ての魔や煩悩を降伏させる大日如来の化身とされる。一般的に忿怒相で青黒く、羂索と降魔の剣を持った姿で表される。眷属である八大童子を従えるとされるが、このうちの二童子矜羯羅童子制吒迦童子が特に脇侍として不動明王の左右に配されることが多い。胎蔵界曼荼羅の持明院に列し、五大明王や八大明王の一尊であり、明王の中でも最高の力を持つ者とされる。
真言は「南麼三曼多伐折囉?悍(なうまくさまんだばざらだんかん)」(不動尊真言・T0848)、「曩莫薩嚩怛他蘖帝毘藥薩嚩目契毘藥薩嚩他怛囉吒賛拏摩賀路灑拏欠佉呬佉呬薩嚩尾覲喃吽怛囉吒憾?」(不動尊真言・T0852)

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  • This Page Last Updated: 2022-02-16