アサ

アサ

Æsir

北欧神話において主要な神々が属する神族。総じて戦闘的な種族だとされる。本来は北欧の人々だけではなく、他のゲルマン民族からも崇拝されていた存在だと考えられている。「アサ」は複数形で、単数形では「アース(Áss)」。世界の秩序が神格化された存在であり、多様な特質をもつ神々によって構成される。ヨツン(巨人)族の祖であるユミルとともに最初の生き物として生まれた牡牛アウズフムラが、餌として舐めていた石から誕生したブーリという男を祖としている。ブーリの息子ボルを父とするオーディンを王とし、ヨツン族と常に敵対関係にあるが、この世が終わる時までは正面から戦うことはなく警戒的平和の中にある。人間はアサ神族によって創造されたといわれており、これによって古代北欧ではアサ神族は人間の保護者として崇拝されていた。またもう一つの神族である、ニョルズ率いるヴァナ神族とも対立関係にあり、両神族の間には激しい戦闘は繰り広げられたこともあったが、結局人質を交換して和解した。

《代表的なアサ神族》
イズン
Iðunn
ヴァーリ
Váli
ヴィーダル
Víðarr
エイル
Eir
オーディン
Ōðinn
シフ
Sif
スカジ
Skaði
ティル
Týr
トール
Þórr
ニョルズ
Njörðr
バルドル
Baldr
フォルセティ
Forseti
フッラ
Fulla
ブラギ
Bragi
フリッグ
Frigg
ヘイムダル
Heimdallr
ヘズ
Hǫðr
ヘルモズ
Hermóðr
地域・カテゴリ
キーワード
文献
  • This Page Last Updated: 2022-04-07