二十五菩薩

二十五菩薩

にじゅうごぼさつ

日本仏教において「阿弥陀如来(あみだにょらい)」に従い、往生を願う者を守護し極楽浄土に導くとされる二十五尊の菩薩の総称。中国の偽経である「十往生阿弥陀仏国経(十往生経)」やその異本「山海慧菩薩経」(T2891)や、これを引いた「往生要集」(T2682)に拠れば、阿弥陀仏を念じる修行者に対して二十五菩薩を遣わし、擁護するとされる。病気や苦悩を遠ざけ悪鬼の害を妨げ安寧に過ごすことができるようにするという。

時代が下り、臨終に際し阿弥陀如来が極楽浄土へ導くために迎えに来てくれる、という「阿弥陀来迎」の信仰が高まると、この来迎の様子を表す「来迎図」が描かれるようになり、二十五菩薩も阿弥陀如来に付き従い、道中で祝福と守護をするために楽器をかき鳴らしたり舞を舞うという。「二十五菩薩和讃」に具体的な名称とその持物が記されているが、実際の作例はこれと異なっている場合も多い。奈良の当麻寺の曼荼羅を織ったとされる中将姫は、一晩のうちに曼荼羅を織り上げ、阿弥陀如来と二十五菩薩に迎え入れられて生身往生(肉体を保ったまま極楽浄土へ向かうこと)したとされる。

《二十五菩薩》
No.名称備考

01

観世音菩薩
かんぜおんぼさつ

蓮台を持つ。(→観音菩薩

02

大勢至菩薩
だいせいしぼさつ

合掌している。(→勢至菩薩

03

薬王菩薩
やくおうぼさつ

幢幡(どうばん=旗のような仏具)を持つ。

04

薬上菩薩
やくじょうぼさつ

玉幡(ぎょくばん=玉を鎖などで飾ったもの)を持つ。

05

普賢菩薩
ふげんぼさつ

幡蓋(ばんがい=幢幡と天蓋のこと)を持つ。

06

法自在王菩薩
ほうじざいおうぼさつ

華鬘(けまん=団扇状の装身具)を持つ。(→文殊菩薩

07

獅子吼菩薩
ししくぼさつ

鼓を持つ。

08

陀羅尼菩薩
だらにぼさつ

袖を持ちながら舞う。

09

虚空蔵菩薩
こくうぞうぼさつ

腰鼓を持つ。

10

徳蔵菩薩
とくぞうぼさつ

笙(しょう)を持つ。

11

宝蔵菩薩
ほうぞうぼさつ

笛を持つ。

12

金剛蔵菩薩
こんごうぞうぼさつ

琴を持つ。

13

金蔵菩薩
こんぞうぼさつ

筝(そう)を持つ。

14

光明王菩薩
こうみょうおうぼさつ

琵琶を持つ。

15

山海恵菩薩
さんかいえぼさつ

箜篌(くご=琴に似た楽器)を持つ。

16

華厳王菩薩
けごんおうぼさつ

磬(けい=銅鑼のような打楽器)を持つ。

17

衆宝王菩薩
しゅほうおうぼさつ

鐃(にょう=銅鑼のような打楽器)を持つ。

18

月光王菩薩
がっこうおうぼさつ

振鼓を持つ。(→月光菩薩

19

日照王菩薩
にっしょうおうぼさつ

羯鼓(かっこ)を持つ。(→日光菩薩

20

三昧王菩薩
さんまいおうぼさつ

天華(てんげ)を持つ。

21

定自在王菩薩
じょうじざいおうぼさつ

太鼓を持つ。

22

大自在王菩薩
だいじざいおうぼさつ

華幢(けどう=華で装飾した幡)を持つ。

23

白象王菩薩
びやくぞうおうぼさつ

宝幢(ほうどう=宝珠で装飾した幡)を持つ。

24

大威徳王菩薩
だいいとくおうぼさつ

曼珠(まんしゅ)を持つ。

25

無辺身菩薩
むへんしんぼさつ

焼香を持つ。(→地蔵菩薩

※「二十五菩薩和讃」に拠る。

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  • This Page Last Updated: 2026-07-05