吉祥天きっしょうてん
Śrī, Mahāśrī
「きちじょうてん」とも読む。元々はインド神話に登場する女神「マハシュリー(Mahāśrī)」ないし「シュリー(Śrī)」が仏教に取り入れられたもの。この名前を意味から訳して「吉祥天」とする。またマハーシュリーの音を漢字にした「摩訶室利(まかしり)」、あるいは「功徳天(くどくてん)」、「吉祥天女(きちじょうてんにょ)」、「吉祥功徳天(きちじょうくどくてん)」などの名でも呼ばれることがある。吉祥天の元になったシュリーという女神はヴィシュヌの妻であるラクシュミの別名とされるが、仏教上の吉祥天は徳叉迦龍王(タクシャカ)と鬼子母神(ハーリーティー)の間に生まれた女神で、毘沙門天(ヴァイシュラヴァナ)の妻、ないし妹とされている。
顔かたちが美しく、衆生に福徳を与えるという女神だが、容貌が醜く人の功徳を打ち消してしまうというまったく逆の神格を持つ黒闇天という妹がおり、吉祥天を祈願する場合必ずこの黒闇天も供養せねばならないとされる。日本では金光明最勝王経会や吉祥悔過会の主尊としてまつられた例が多く、像容は一般的に宝冠と天衣ないし中国風の衣服を身につけ、右手で施無畏印か与願印を結び左手に如意宝珠を載せた姿で表される。
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吉祥天(きちじやうてん)
「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v04p015
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain七福神の一尊として
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大辨功德天(だいべんくとくでん)
「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v04p005
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain觀音廾八部衆(→二十八部衆)の一尊として
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吉祥天(きちじやうてん)
「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v03p023
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain
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吉祥天女
「諸尊図像鈔(写)(しょそんずぞうしょう)」(不明)より
ページ:v11p027
著者不明
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain陀羅尼集経にとかれる功徳天像。
身は赤白色の二臂で、纓絡、環釧、耳璫、天衣宝冠を身に着け、左手に如意珠を持ち、右手は施無畏印を結び宣台に坐す。
また左に宝鏡をもった梵摩天(→梵天)を、右に天女を散華供養する帝釈天を配す。また背後には七宝山を、上に五色雲を描き、雲の上には馬腦瓶を絞る六牙の白象を配し馬腦瓶からは宝物があふれ功徳天に注ぐ
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吉祥天
国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain
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吉祥天
国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain