七母女天

七母女天しちもにょてん

Sapta-mātṝkā

インド神話のサプタ・マートリカーが仏教に取り込まれたもの。「七母天(しちもてん)」、「焔摩七母(えんましちも)」とも呼ばれる。仏教では閻魔ないし大黒天の眷属とされ、「大黒天神法」に見える。また「大楽経顕義抄」や「大毘盧遮那成仏経疏」には「七摩怛里(しちまたり)」の名で紹介されている(摩怛里はマトーリカーを音より漢訳したもの)。サプタ・マートリカーを元としているものの、諸尊の内訳はサプタ・マートリカーとは若干異なっている。真言は「南麼三曼多勃馱喃(なうまくさまんだぼだなん)忙怛𭌆弊(まいたりびゃく)莎訶(そわか)」(七母等眞言・T0848)。

《七母女天》
No.漢名梵名備考
01
左問拏
さもんだ
チャームンダー
Cāmuṇḍā

ヤマの配偶神。

02
嬌吠哩
きょうはいり
カウベリー
Kauberī

クベーラの配偶神。

03
吠瑟拏微
はいしちなみ
ヴァイシュナヴィー
Vaiṣṇavī

ヴィシュヌの配偶神。

04
嬌麼哩
きょうまり
カウマーリー
Kaumārī

クマーラ(=スカンダ)の配偶神。

05
印捺里
いんだり
インドラーニー
Indrānī

インドラの配偶神。

06
勞捺里
ろうだり
ラウドリー
Raudrī

ルドラの配偶神。

07
末羅呬弭
まらしみ
ヴァーラーヒー
Vārāhī

ヴァラーハの配偶神。

※「大黒天神法」(T1287)に拠る。

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  • This Page Last Updated: 2022-04-07