ケツァルコアトル

ケツァルコアトル

Quetzalcoatl

古代メソアメリカ、アステカの神。白のテスカトリポカ。「ケツァル」とはエメラルドグリーンの羽を持つキヌバネドリの一種、コアトルとは「ヘビ」の意味を持つ。名前の通り、ケツァルの羽毛で覆われたヘビの姿をしており、場合によっては翼も持っている。また人間形でも描かれ、その場合、円錐形の帽子と貝の装身具を着けた姿であらわされることが多い。至高神オメテオトルから生まれた創造神の一柱で、テスカトリポカ、シペ・トテックウィツィロポチトリらの兄弟にあたる。

アステカの神話の中で今まで4回繰り返されてきた太陽と世界の創造(現在の世界は第五の太陽の世界とされる)において、ケツァルコアトルは第二の太陽の世界を支配した神である。農耕、暦、火といった重要なものを人間にもたらし、また冥界におもむいて死神ミクトランテクートリから人間の元となる「骨」を取り戻し現在の人類を創造した。アスカトルから人類の糧のなる食料を獲得したのもケツァルコアトルである。

トナルポワリ(260日暦)において「1のアカトル」の日はケツァルコアトルの生誕の日とされ、「2のアカトル」の日は命日とされる。また昼を司る13神トナルテウクティンの9番目である。エヘカトルやトラウィスカルパンテクートリと同一視されるほか、マヤではククルカン、キチェ・マヤ族においてはグクマッツとして知られていた。

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  • This Page Last Updated: 2016-04-18