高御産巣日神

たかみむすひのかみ

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説明

日本記紀神話において、天地の初めに天之御中主神神産巣日神とともに高天原に現れた神で造化の三神および別天神の一柱。「高皇産霊尊(たかみむすひのみこと)」、「高木神(たかぎのかみ)」、「高天彦神(たかまひこのかみ)」などの別称がある。独神でありながらも単独で{x23465}幡千千姫思金神などを生んだとされる。高御産巣日神を男性的な神格、神産巣日神を母性的な神格とする対の男女の産霊の神とされる。本来農耕、生産に深く関係している神で、また「天地を鎔造した」ことから金属に関わる文化も司る。天孫降臨、国譲り、神武東征などの場面にしばしば登場し、政略的な力を発揮する、天照大御神とともに高天原の司令官として祭事、政治、軍事を司る。このため天照大御神とともに「皇天二祖」と称され、交渉を成功させる、人間関係を発展させるなどの神徳もあると考えられている。

奈良県奈良市にある式内社「宇奈多理坐高御魂神社(うなたりますたかみむすびじんじゃ)」や福島県本宮市本宮にある「安達太良神社(あだたらじんじゃ)」、また各地にある「高皇産霊神社(たかみむすびじんじゃ)」、「高木神社(たかぎじんじゃ)」などで祀られる。また中世までは宮中八神殿の第二殿で祀られ、現在は宮中三殿のうちの神殿に合祀されている。

関連項目

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参考文献

  • 15Books Esoterica エソテリカ事典シリーズ
    日本の神々の事典 神道祭祀と八百万の神々
    • 編集:増田秀光
    • 発行者:中村雅夫
    • 発行所:株式会社学習研究社
  • 18日本の神様読み解き事典
    • 著者:川口謙二
    • 編集:川口謙二
    • 発行者:芳賀啓
    • 発行所:柏書房株式会社
  • 20
    古事記 祝詞 日本古典文学大系1
    • 発行者:岩波雄二郎
    • 発行所:株式会社岩波書店
  • 21
    古事記(上)-全三巻-
    • 発行者:野間佐和子
    • 発行所:株式会社講談社
  • 22
    日本書紀(一)〔全5冊〕
    • 発行者:山口昭男
    • 発行所:株式会社岩波書店
  • 59神道大辞典
    • 監修:下中弥三郎
    • 発行者:下中弥三郎
    • 発行所:平凡社

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