テフヌト

テフヌト

Tefnut

エジプト神話における女神。「アトゥム(Atum)」もしくは「レー(Re)」の唾ないし精液から、夫である「シュー(Shu)」とともに生まれた。エジプト神話において性別を持った初めての女神であり、シューが空気を司るのに対して霧や湿気のような水気の含んだ空気を司るとされた。シューは空気として自分達の子供である「ゲブ(Geb)」(大地)の上で「ヌート(Nut)」(天)を支えているが、テフヌトもこれを手助けしているとされる。

テフヌトをレーの娘とする神話においては、テフヌトはレーの娘であるとともに彼の取り外し可能な眼球「レーの眼」であるとされている。レーの眼はつまり太陽そのものだが、ある日テフヌトはこの役目を放棄して逃げ出してしまったため、こまったレーは「トト(Totho)」、「オヌリス(onurisu)」、シューの三人に捜索に向かわせた。テフヌトは魔法によってトトの虜にされ無事戻ったという(そのためテフヌトはトトの妻とされることもある)。しかし、テフヌトを捜索していたはずのレーは既に新しい眼を作ってしまったいたのだ。自分の戻るべき場所がないと知ったテフヌトはいかり狂い、炎を吐くコブラに変身して暴れまわった。そこで、レーはしょうがなくそのコブラを自分の額につけたのである。これは「ウラエウス(Uraeus)」と呼ばれ、レーや太陽に関わるその他の神の頭飾りとなっている。またファラオたちもこのウラエウスの飾りをつける。その後テフヌトはトトによってナイル川の水で清められて「ハトホル(Hathor)」ないし「バステト(Basted)」に生まれ変わったという。

テフヌトは雌ライオンの頭を持った女性の姿、あるいは単に雌ライオンの姿で表される。また頭部にはウラエウス蛇ないし太陽円盤を戴く。

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  • This Page Last Updated: 2026-01-20