日本における化け狸の大将の一人。香川の屋島を根城とする化け狸で、「屋島の禿げ狸」としてよく知られる。300の眷族を従えるとされ、毎年大寒には各地から眷属の狸たちが屋島に集まったという。太三郎狸はそうして集まった狸たちにかつて自分が見た屋島の源平合戦の様子を幻術を使って見せたという。太三郎狸は長旅から帰ってきたところを猟師に打たれて死んでしまったが(一説には芝右衛門狸との化かし合いの最中に死んだとも)、死後もその強い霊魂と霊力は消えず、霊のまま阿波に移り住んだという。金長狸と六右衛門狸の二代目たちが合戦を起こそうとした時は間に入って仲裁したといわれる。