天石門別神
あめのいわとわけのかみ
日本神話における門神。日本書紀には名前が見られず、古事記にのみ登場する。別称を「天石戸別神(同訓)」、「櫛石窓神(くしいわまどのかみ)」、「豊石窓神(とよいわまどのかみ)」などという、布刀玉命の子神。天石門(あまのいわと)とは、「天上界(高天原)に入り口にある堅固な門」と解される。天孫、邇邇藝命が地上に降臨する時に、天照大御神の指名によって思金神や天手力男神などとともに、随伴した神の一人。神名にもあるように、石あるいは磐と深い関係がああると言われていて、この神を祭神とする神社の中には、巨石、巨岩を御神体とする神社もある。
名前のとおり、門を司る神であり、ひいては、生(現世)と死(他界)、村の内と外、家の内と外、といった境界を司る神でもある。外界から災厄が侵入することを防ぎ、人間の平穏な生活を守護する霊力を発揮すると考えられている。 神徳として災厄・疫病防除、家内安全、無病息災などがある。