持国天(じこくてん)

Dhṛtarāṣṭra

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説明

仏教において四方を守護する四天王の一尊で東方の守護神として知られる。サンスクリット名では「ドゥリタラーシュトラ(Dhṛtarāṣṭra)」と呼ばれ、「持続する王国を持つ者」と訳せるところから持国天、「持国天王(じこくてんのう)」と称する。また東方を守護することから「東方天(とうほうてん)」と呼んだり、音写により「提頭頼吒(だいずらた)」、「提頭頼吒天(だいずらたてん)」とも称する。名前の通り国家安泰の功徳があるとされる。須弥山の東方中腹に住む。一般的に忿怒形に赤い体に鎧をまとい、右手に宝珠、左手に刀を持った姿で表される。帝釈天の眷属であり、自身は八部鬼衆の「乾闥婆(けんだつば)」と「毘舍闍(びしゃじゃ)」を従える。また十六善神にも名前が連ねられる。東方の守護神として、胎蔵界曼荼羅でも外金剛部院の東方(上)中央に配置される。

画像一覧

持国天

国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain

持国天

国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain

東持国

「諸尊図像鈔(写)(しょそんずぞうしょう)」(不明)より
ページ:v09p030
著者不明
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

持國天王(ぢこくてんわう)

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v03p022
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

提頭賴吒善神(たうづらたぜんしん)

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v04p004
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

大般若守護十六善神の一尊として

東方天(とうばうてん)

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v04p005
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

觀音廾八部衆(→二十八部衆)の一尊として

関連項目

キーワード

参考文献

  • 02
    東洋神名辞典 DICTIONARY OF DETIES AND DEVINES
    • 監修:山北篤
    • 著者:桂令夫、草野巧、久保田悠羅、他
    • 発行者:高松謙二
    • 発行所:株式会社新紀元社
  • 47密教辞典
    • 編集:佐和隆研
    • 発行者:西村七兵衛
    • 発行所:株式会社法藏館

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