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説明
バビロニアの神。古都ニップールの守護神で風の神。「エンリル」とは「風の主」という意味。荒れ狂う暴風雨の神で、同時にまた雨をもたらし、砂漠と高地に緑を蘇らせる春の新生の湿った風の神でもある。アヌの息子で、アヌとともにニップールのウプシュキンナ宮に会する神々の集団の首長を務め、「全土の王」として、王権と首長権とを授与する。エンリルの言葉、つまり「風」は神々の集会の執行機関であって、その決定を実行する。もし神々がある都市の滅亡を決定すると、その破壊の嵐を送るのはエンリルの「言葉」であったという。
関連項目
キーワード
参考文献
- 07ヴィジュアル版世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
- 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
- 著者:レイチェル・ストーム
- 翻訳:山本史郎、山本泰子
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房