シチマジムン

シチマジムン

奄美群島の喜界島において、南山で死んだ女性がマジムンになったもののことをいう。「ヒチマジムン」とも呼ばれる。夜に天を地を繋ぐ黒煙の大円柱の姿で現れる。また沖縄の国東地方では形の見えない雲か風のような姿だとされ、板戸の節穴から出入りし、人間を連れ出して迷わすという。出会った人間に対して白飯は赤飯を振舞うが、実のところ白飯は波飛沫、赤飯は赤土である。シチマジムンに会った時はオトコは褌、女はメーチャ(下袴)を頭にかぶるとわざわいを受けなくて済むとされる。沖縄の中城村においてはシチマジムンは黒い棹のような背の高い妖怪であるとされる。これに出会って見上げていると、見越入道のようにどんどん高くなり、最後にはいきなり倒れてきて見上げていた人のシー(性)を奪うとされる。このシチマジムンは豚に化けたりもするとされる。「シチチリ、シチチリ」と唱えて根元を刈る真似をすると追い払えるとされる。さらに沖縄東風平町では龕が悪霊と化した大きな黒い魔物で、与那城では天まで届いたり、地面一杯に広がったりするとても恐ろしマジムンだとされている。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-14