穣麌梨童女

穣麌梨童女じょうくりどうにょ

Jāṅgulī

仏教において観音菩薩の化身とされる仏尊の一人。サンスクリット名を「ジャーングリー(Jāṅgulī)」といい、「蛇使い」を意味する。これを音写して穣麌梨童女、「襄麌利毒女(じょうくりどくにょ)」、「常瞿梨童女(じょうくりどうにょ)」、「常求利(じょうぐり)」、「襄麌利(じょうくり)」などと呼ばれる。雪山(ヒマラヤ)の北にある香酔山に住んでおり、鹿皮を着け種々の毒蛇を瓔珞としてまとわせているという。また毒蛇や毒虫などの様々な毒性の生物を引連れており、毒水を飲み毒性の果物を食べるという。人々が毒にあたることを防ぎ、また三毒(人心を毒する貪欲、瞋恚、愚痴の三つの煩悩)を除滅する仏尊とされる。その像容は緑色の身色の童女形の七面四臂で、右手第一手に三叉戟、第二手に三本の孔雀の尾を持ち、左手第一手は黒蛇を持ち第二手は施無畏印を結ぶ。

種字は「हूं(hūṃ)」、「ॐ(oṃ)」、「बुः(buḥ)」、「भुः(bhuḥ)」、印相は両手の小指を合わせ残りの指を広げて少し曲げるもの、真言は「唵阿枲爾賀吠戍攞爾賀吠嚩曰羅迦曳仡囉娑入嚩羅入嚩羅摩賀迦里摩賀喩祇湿嚩里曳唵頗隷普吒羅奚娑嚩賀吽発吒莎呵」、「樸娑嚩賀(ぼくそわか)」、三昧耶形は黒蛇。

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  • This Page Last Updated: 2021-04-15