摩利支天

摩利支天まりしてん

Marīcī

仏教において天部(→)に属する神の一尊。元々はインドで信仰されていた神「マーリーチー(Mārīcī)」が仏教に取り入れられたもの。「マリー <チ(Marīci)」は陽炎を意味するため、「陽炎(ようえん)」、「威光(いこう)」とも訳される。また音写では他に「摩利支(まりし)」、「摩利子天(まりしてん)」とも称する。日天子(→日天)とともに帝釈天の眷属とされる。「陽炎(かげろう)」という目に捉え難いものを象徴する神であり、目に見えないままに太陽に先行し障難を除く、隠形自在の護国護身の神とされた。したがって中世においては武士に、近世においては相撲力士に必勝祈願の神として信仰された。その姿は、左手に卍が書かれた天扇を持つ天女形や猪の背に描かれた三日月の上に乗った三面八臂などで表される。

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  • This Page Last Updated: 2021-07-20