麒麟きりん
Qí-lín
中国の聖獣の一種。四霊獣の一。中国に古代から伝わる五行思想では,麒麟は東西南北の中央の位置を占め、360種類いる毛のある獣の長であり、また五行(木、火、土、金、水の五つの元素)の根元だともされる。鹿と牛が交わって出来たもので、身体は鹿、尾は牛、頭に一本の角があり、背丈は5mほど。体は聖なる五色(青、黄、赤、白、黒)によって彩られており、時代によっては身体に龍の鱗があり、龍の頭を持つものもいる。仁徳の高い生き物で、歩く時に生きた虫を殺すことも無ければ草を踏む事も無い。鳴き声は音楽の音階に一致し。歩いた後は正確な円になり、曲がる時は直角に曲がるという。
善良で平らかな治世の前兆として現われる瑞獣であり、今まででは黄帝の時代と孔子の誕生の際に出現したと伝えられている。
- 画像
-
- 画像を開く
-
麒麟(きりん)
「訓蒙圖彙(きんもうずい)」(1666)より
ページ:v10p004
中村惕斎著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain牝曰麒牡曰麟
-
- 画像を開く
麒麟
寺島良安「倭漢三才図会」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain
- 地域・カテゴリ
-
- キーワード
-
- 文献