伊邪那美命

伊邪那美命

いざなみのみこと

日本記紀神話において、伊邪那岐命と共に国産みを行った女神。神世七代の最後の神。「伊弉冉尊」とも書く。神名は「誘(いざな)う女の神」といった意味。火之迦具土神を産んだとき陰部を火傷して死に、根の国(=死の国)の住人となる。伊邪那岐命が追ってきたものの、「黄泉戸契(よもつへぐり=死者の食べ物)」を食べてしまった為この世に戻れなくなり、根の国の女王となる。伊邪那岐命とともに創造神、万物を生み出す力の象徴であり、また人間の寿命を司る。根の国まで伊邪那美命を追ってきた伊邪那岐命は、ただれ様変わりした妻の様子に仰天して根の国を逃げ出し、根の国と現世との境である「黄泉津平坂(よもつひらさか)」で相対し、伊邪那岐命に向かって「地上の人間を一日に千人殺す」と言い放つ。それに答えて伊邪那岐命は「一日に千五百人の産屋を立てる」を言い放ち二人は縁を切り、それぞれ、あの世とこの世の支配者となったという。以上の説話から「黄泉津大神(よもつおおかみ)」、「道敷大神(ちしきのおおかみ)」という異称を持っている。

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  • This Page Last Updated: 2016-04-18