イクチ
茨城県の海に棲んでいたとされる長さ数kmの巨大な海蛇の一種。「イクジ」とも呼ばれる。津村淙庵の「譚海」に記述がある。それによるとイクチはあやかしと同種のものらしく、船を見つけると近づいてきて、船を乗り越えていくのだという。それだけで船を破壊したりはしないのだが、イクチの身体からは大量の油が染み出して船の中に溜まるので、くみ出さなければ船が沈んでしまうという。あやかしより小さいもののその身体は巨大で、数時間かけて船を越えるという。
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