弁財天

弁財天べんざいてん

Sarasvatī

仏教における知識と技芸の女神。同訓で「辯才天」、「弁才天」、「辨財天」とも書く。また「弁天(べんてん)」、「弁天様(べんてんさま)」、「妙音天(みょうおんてん)」、「妙音楽天(みょうおんがくてん)」、「美音天(びおんてん)」とも呼ばれる。またサンスクリト名の音写から「薩羅婆縛底(さらさばくてい)」、「薩羅薩伐底(さらさばってい)」、「薩羅酸底(さらさんてい)」などと記される。

インドの女神である「サラスバティー(Sarasvatī)」を元とするが、弁舌や音楽の神である「ヴァーチ(Vāci)」と習合して信仰されたため「弁舌の才能を司る天=弁才天」と訳された。「才」を「財」に変えて記すようになったのは室町時代以降に財福神として信仰されるようになったからである。舌・財・福・智慧・延寿などを与え、災厄を除き、戦勝を得させるという。像は、八臂(弓、箭、刀、斈、斧、杵、輪、羂索を持つ)、または、二臂(琵琶を持つ)。また蛇頭人身の像なども存在する。

日本では後世に吉祥天、あるいは穀物の神である宇賀神とも同一視されて、多く「弁(辨)財天」と書き、福徳や財宝を与える七福神の一神とされた。また市寸島比売命などと習合し、「~弁天」と呼ばれることも多い(例:江ノ島弁天、竹島弁天など)。

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  • This Page Last Updated: 2021-08-11