煙煙羅
えんえんら
煙に宿るといわれる日本の妖怪の一種。「煙羅煙羅(えんらえんら)」とも呼ばれる。鳥山石燕の「今昔百鬼拾遺」に紹介されているもので、煙はその時々に色々な形になるが、それが不気味で怪しい形になると煙煙羅になるのだという。羅は「うすもの」とも読み、羅(目の粗い布の織物)が風にたなびくのに似ているのでこのような名前になったと説明されている。今昔百鬼拾遺以前に記録がなく、石燕による創作妖怪である可能性が高い。
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煙々羅(えんえんら)
「百鬼夜行拾遺(ひゃっきやぎょうしゅうい)」(1805)より
ページ:v01p014
鳥山石燕著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domainしづが家のいぶせき蚊遣の煙むすぼゝれてあやしきかたちをなせり/まことに羅の風にやぶれやすきがごとくなるすがたなれば/烟々羅とは名づけたらん