あやかし
日本における妖怪、怪異の一種。「あやかり」とも言う。長崎県では海上に現われる怪火を、山口県や佐賀県では船幽霊のことをいう。おそらく海における怪現象一般を指す言葉だと思われる。鳥山石燕は「今昔百鬼拾遺」に海蛇のようなあやかしを描いており、現在はこの姿があやかしとして広く認知されているが、これはイクチを元にしたと考えられている。
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あやかし
「百鬼夜行拾遺(ひゃっきやぎょうしゅうい)」(1805)より
ページ:v02p004
鳥山石燕著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain西国の海上に船のかゝり居る時/ながきもの船をこえて二三日もやまざる事あり/油の出る事おびたゞし/船人力をきはめて此油をくみほせば害なし/しからざれば船沈む/是あやかしのつきたる也