猰窳あつゆ
Yà-yǔ
中国神話における怪物の一種。「窫窳」とも書く。もとは天神だったが、天神である弐負(じふ)とその臣下の危(き)に殺され、怪物と化したとされる。地理書「山海経」の北山経によれば、少咸山という山にいる牛のような姿の獣で、赤い体で人面・馬足、赤ん坊のような声で鳴き人を食べるという。また海内南経では弱水という川にすむ龍の頭をもつ獣だとし、海内西経では蛇身人面だとする。他にも人面竜身だとか、狸に似た獣だとか、竜頭虎身で馬の尾を持つ巨大な怪物だとか、文献によってその姿には様々な説があるが、人を食うという点は共通している。怪物と化した猰窳は五帝の一人である堯の統治していた時代に猛威を振るったが、弓の名手であった弓の名手であった羿によって殺されたという。
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窫窳
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v03p034
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain窫窳者 蛇身人面 貳負臣所殺也
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窫窳
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v03p029
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain窫窳龍首 居弱水中
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窫窳
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v02p010
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain