シュメール神話における天の化身であり、エンリルの父神。バビロニア神話ではアヌと呼ばれた。次々と王座につく神が世襲制で代わっていくシュメール神話において最初の神々の王を務めたアヌであるが、マルドゥークやアッシュルといった活動的で強力な神が登場するに至って、その勢力は大幅に衰退する。創造神であり、星を象徴する天の神であり、王権を保証するという重要な神であるにも関わらず、神々の権力競争に負け、エンリルに王座を譲ったという経歴があるためか、あまり積極的に信仰されたという記録は残されていない。
- 関連項目
- キ
- セベツ