天之菩卑能命

天之菩卑能命

あめのほひのみこと

日本記紀神話に登場する神の一人。天之菩卑能命は「古事記」での表記で、「古事記」には他に「天菩比命(同訓)」の名で書かれる。また「日本書紀」には「天穂日命(同訓)」、出雲国造神賀詞には「天穂比命(同訓)」、「出雲国風土記」には「天乃夫比命(あめのふひのみこと)」の名が見える。神名の「ほ」は稲穂、「ひ」は霊力や霊威のことで、稲穂に宿る霊力を司る神といえる。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)」と「須佐之男命(すさのおのみこと)」が誓約の儀式をした際に、生まれた天照大御神の子の五柱のうち二番目の神。「古事記」によれば「建比良鳥命(たけひらとりのみこと)」、「日本書紀」によれば「大背飯三熊之大人(おおそびのみくまのうし)」又の名を「武三熊之大人(たけみくまのうし)」という子神がいる。

天之菩卑能命は地上平定のために高天原から派遣されたが、国津神「大国主神(おおくにぬしのかみ)」に易く懐柔し、三年も高天原に連絡をとらなかった。このため、代わりに「天若日子(あめのわかひこ)」が地上に遣わされることになった。この説話には異伝もあり、「出雲国造神寿詞」によれば天之菩卑能命は大国主神に懐柔することなく高天原への連絡も絶やさず、息子である「天夷鳥命(あめのひなどりのみこと)」と剛神「経津主神(ふつぬしのかみ)」を地上に呼んで地上の平定を成し遂げたという。

地域・カテゴリ
キーワード
文献
  • This Page Last Updated: 2026-02-01