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説明
ベンガル(現在のインド北東部(ベンガル州)、バングラデシュ共和国周辺)における疱瘡(天然痘)の女神。病気をもたらす力と治す力をあわせ持ち、また日照りをもたらしたり、雨をもたらしたりする力を持つ。天然痘やはしかなどの吹き出物は、彼女が信者の身を「真珠で飾った」ものだから、ことさらに恐れる必要は無く、大抵はすぐに直ってしまう。村人が集まって祭りをすれば、女神は怒りを鎮め、疱瘡の粒々を引っ込めて恵みの雨粒を降らせてくれる。シータラー女神は土地ごとに姿が異なり、カーリーとそっくりだったり、ロバにまたがったホウキとざるを持った黒い肌の老女だったりする。「不可触民(アウトカースト=賎民)の女の身体とバラモン(カーストの最上位)の女の首」を持っていることもある。他に「シータラデーヴィー」、「マーリヤンマン」、「セリヤンマン」、「ジエシュター」、「シエーッタイ」などと呼ばれる疫病と治癒、旱魃と慈雨をもたらす女神が各所に土地神として祀られている。
キーワード
参考文献
- 02東洋神名辞典 DICTIONARY OF DETIES AND DEVINES
- 監修:山北篤
- 著者:桂令夫、草野巧、久保田悠羅、他
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社