プター

Ptah

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説明

エジプトの、メンフィスの神話における世界創造の神。「プタハ」とも。彼の信仰が盛んだったメンフィスでは獅子の女神セクメトを妻とし、ネフェルテムを息子としていた。メンフィスの神話では、彼は原初の時ヌンとして存在していた。そして言葉によって(或いはこねた泥によって)、世界を創造したことになっている。

またその際に創造した神がプターの体内にとどまり、ホルスが心臓に、トトが舌となり、そのに中の神が合体してアトゥムとなったとも伝えられている。他のエジプトの神々と異なり多分に観念的な神であり、そのためか他の神への信仰が盛んになるにつれて急激に影響力を失った。ただし元々は技巧と芸術を司る神であり、世界を創造する神話もそういった神格から生まれたと考えられる。剃髪しているか職人の帽子を被っており生命力、産出力の象徴であるアンク(護符)を持つ男性、あるいはミイラ姿の男性の姿で描かれる。ギリシア人は同様に産出力を持った鍛冶の神ヘパイトスと関連付けている。

関連項目

参考文献

  • 01
    西洋神名辞典 DICTIONARY OF GODDESSES AND GODS
    • 監修:山北篤
    • 著者:稲葉義明、桂令夫、他
    • 発行者:高松謙二
    • 発行所:株式会社新紀元社
  • 07ヴィジュアル版
    世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
    • 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
    • 著者:レイチェル・ストーム
    • 翻訳:山本史郎、山本泰子
    • 発行者:成瀬雅人
    • 発行所:株式会社原書房
  • 30Truth In Fantasy 64
    エジプトの神々
    • 著者:池上正太
    • 発行者:高松譲二
    • 発行所:株式会社新紀元社

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