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説明
カナアンやフェニキアに伝えられる古代セム族の豊饒と生殖の女神。バビロニアの神であるイシュタルやイナンナに由来する神と考えられている。或いはフェニキアにおける万能の母神「アストローチェ(Astroache)」を起源とするという説もある。神名は「子宮」あるいは「子宮から生まれる者」といった意味だと考えられている。バールの配偶神で頭に三日月型の角をつけた姿や、牡牛の頭をした女性の姿で表される。
アスタルテはエジプトの神話体系にも取り込まれ、ファラオとファラオの乗る戦車を守護する神とされる。セトの妻でありセクメトと同一視される。エジプト神話の中でアスタルテは潮の流れに巻き込まれて溺れそうになっているところをエジプトの神々に助けられ、プターの養女として迎えられたとされている。また一方でハトホルとも同一視されるためレーの娘ともされる。
関連項目
キーワード
参考文献
- 01西洋神名辞典 DICTIONARY OF GODDESSES AND GODS
- 監修:山北篤
- 著者:稲葉義明、桂令夫、他
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社
- 07ヴィジュアル版世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
- 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
- 著者:レイチェル・ストーム
- 翻訳:山本史郎、山本泰子
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房