日天(にってん)

Āditya, Sūrya

地域・カテゴリ

説明

仏教においてに属する一尊。「にちてん」とも訓む。インド神話の太陽神である「アーディティヤ(Āditya)」ないし「スーリヤ(Sūrya)」が仏教に取り込まれたもの。アーディティヤは音訳で「阿儞地耶(あにちや)」、「阿儞底野(あにていや)」、スーリヤは「蘇梨耶(そりや)」、「蘇哩也(そりや)」とし、意味訳では「日天」のほか「日天子(にってんし/にちてんし)」、「日光天子(にっこうてんし)」、「日神(にっしん)」などと称する。十二天の一人として太陽を象徴する。胎蔵界曼荼羅では外金剛部院(最外院)の東方(上辺)に従者と妃を従えた姿で配され、金剛界曼荼羅では南方(左辺)に置かれる。胎蔵界曼荼羅での尊容は五頭または七頭の馬車に乗り、両手に開敷蓮を持つ。また左右に二天后(誓耶微誓耶)あるいは日天衆を侍す。金剛界曼荼羅では五頭の馬に乗り右手に日輪を乗せ胸に起き、左手を拳に握り腰に当てる。
種字は「अ(a)」、真言は「南麼三曼多勃馱喃阿儞怛夜耶娑訶」。

画像一覧

日天

国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain

日天

国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain

日天

「諸尊図像鈔(写)(しょそんずぞうしょう)」(不明)より
ページ:v09p057
著者不明
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

日天(につてん)

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v03p022
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

十二天の一尊として

関連項目

キーワード

参考文献

  • 43
    マンダラの基礎知識 密教宇宙の構造と儀礼
    • 著者:越智淳仁
    • 発行者:石原大道
    • 発行所:有限会社大法輪閣
  • 44図解 曼荼羅の見方
    • 著者:小峰彌彦
    • 発行者:石原大道
    • 発行所:有限会社大法輪閣

この項目のリッチレイアウト

日天(にってん)

ソーシャルリンク