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説明
中国の成立道教(教義的道教)において、全ての始まりとされる純粋に哲学的な最高神。天地のできる以前、つまり「太元」よりも先に生まれた存在で、万物の始めであり根本とされる(ただし「雲笈七籤」は先に無形象天尊が現われ、その後に元始天尊が現われたとする)。道教の世界観では天地は幾度となく壊れ、また形成されるという循環を繰り返しているが、元始天尊はこれと無関係に生き続ける不滅の存在とされる。ある道教経典では、盤古真人を元始天尊だと説く。道教は、初期は太上老君を最高神としていたが、南朝梁の陶弘景の時代になるとそれを下げて、元始天尊を第一位に据えるようになった。諸々の神仙の主宰者であり、道教の教義は、元始天尊によって諸神仙に開示され、さらに諸神仙によって現世の人間に示されると考えられた。三十六天の頂点とされる大羅天、玄都の玉京に住むといわれる。
関連項目
参考文献
- 37道教の神々
- 著者:窪徳忠
- 発行者:堤たち
- 発行所:平河出版社