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説明
中国神話における英雄神。本来羲和の生んだ10個の太陽は一日に一つずつ、順番に空に登っていたが、顒の時代になるとそれら10個の太陽が一度に空に昇るようになってしまった。これにより地上の灼熱と化し、人々は大いに苦しんだ。これを見た天帝の帝俊(=帝嚳)は弓の名手であった羿を地上へと派遣した。羿は太陽に棲んでいた烏を次々と矢で射落として太陽の数を1個まで減らしたという。
羿はほかにも地上で猛威を振るっていた猰窳、鑿歯(さくし)、九嬰、大風、修蛇(しゅうだ)、封豨(ほうき)といった怪物を退治したとされる。その後羿は帝俊によって神から人間にされ、不老不死でなくなってしまった。これは10個の太陽が帝嚳の息子たちでもあったためである。羿は妻である嫦娥とともに西王母に不死の薬を貰ったものの、嫦娥に独り占めされてしまった。ほかに、河伯を倒し雒嬪を妻にしたという話も残っている。
関連項目
参考文献
- 02東洋神名辞典 DICTIONARY OF DETIES AND DEVINES
- 監修:山北篤
- 著者:桂令夫、草野巧、久保田悠羅、他
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社