ドゥルガー

Durga, Durgā

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説明

インド神話において、シヴァの妻であるパールヴァティーが取る様々な姿のうちの一つ。「マヒシャースラマルディニー(Mahiṣāsuramardinī="マヒシャ(水牛の怪物)を殺した者")」、「ニシュムバスーダニー(Niśumbhasūdanī="ニシュムバを殺す女神")」、「カートヤーヤニー(Kātyāyanī)」などの別称を持つ。山神ヴィンドゥヤの娘であり、名前は「近づき難き者」といった意味と考えられる。パールヴァティーの、或いはシヴァの猛々しい一面が表われた神格の一つで、虎ないし獅子にまたがり、10の腕に10の武器を持ち、悪魔を調伏する女神とされる。10の武器の中でもシヴァから借り受けた三叉矛は最も強力で、水牛の悪魔マヒシャや人間の姿の悪魔ニシュムパをこの三叉矛で突き刺している姿が好んで絵に描かれる。ドゥルガーは他の「シヴァの妻」に比べるとかなり後期までその中に入っていなかったことが分かっている。中世にはドゥルガーに対して人間が生贄にされたことがあったが、今でもベンガル地方で行われる「ドゥルガー・プージャー」と呼ばれるドゥルガーを祭る秋祭りには動物の生贄が捧げられる。

関連項目

参考文献

  • 07ヴィジュアル版
    世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
    • 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
    • 著者:レイチェル・ストーム
    • 翻訳:山本史郎、山本泰子
    • 発行者:成瀬雅人
    • 発行所:株式会社原書房
  • 39ヒンドゥーの神々
    • 著者:立川武蔵、石黒淳、菱田邦男、島岩
    • 発行者:佐伯治
    • 発行所:株式会社せりか書房

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