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説明
古代エジプトで、カーと一緒に人間を構成する要素(霊魂)の一種として考えられていたもの。人間の頭を持つ鷲、ないしコウノトリの姿をしている。霊魂ならば人間の死後に出現するのが自然だが、バーはそうではなく人間が死ぬときになると何処からともなくやってきて、人の魂を引き受けて空高く舞い上がるとされた。また、バーの安息の場所は常に人間の肉体であって、ときどきは休息のために現世にある肉体(死体)に戻ると考えられた。このためにも人間の死体は伝統的な葬儀によってミイラ化される必要があった。バーの概念は神にも適用される(例えばオシリスのバーはアピスである)。カー・バーの思想は中国や日本にも伝えられて魂魄とになったとされる。
関連項目
キーワード
参考文献
- 03幻想動物辞典 DICTIONARY OF THE MONSTER
- 著者:草野巧
- 編集:株式会社新紀元社編集部
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社
- 07ヴィジュアル版世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
- 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
- 著者:レイチェル・ストーム
- 翻訳:山本史郎、山本泰子
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房
- 30Truth In Fantasy 64エジプトの神々
- 著者:池上正太
- 発行者:高松譲二
- 発行所:株式会社新紀元社