スットゥング

スットゥング

Suttung, Suttungr

北欧神話に登場する魔法酒「クヴァシル(Kvasir)」の持ち主で巨人(→ヨツン)族の一人。クヴァシルは元々、「フィアラル(Fjalar)」と「ガラール(Galar)」という名の二人の邪悪な「ドワーフ(Dwarf, Dwaeff)」が、同じく「クヴァシル」という名の賢い男を殺して、その血を集めて造ったミード(蜜酒)だった。この魔法の酒は美酒であるだけでなく、飲んだ者に詩の才や知恵、雄弁をもたらした。ドワーフ達に招かれた巨人「ギリング(Gilling)」とその妻はこの邪悪な製法に唯一気付いたものの二人のドワーフによって殺された。ギリングの息子であったスットゥングは戻らないギリング達を探し、フィアラルとガラールの家にたどり着いた。クヴァシルを飲んで直ちに不幸な二人の運命とクヴァシルの製法に気付いたスットゥングはフィアラルとガラールを殺した。

その後クヴァシルはスットゥングとその娘である「グンロズ(Gunnlod ,Gunnlöð)」によって管理されていたが、これを欲しがった「オーディン(Ōðinn, Odin)」はスットゥングの弟である「バウギ(Baugi)」に取り入ることで隠し場所を聞き出し、番をしていたグンロズを誘惑することでクヴァシルを手に入れた。オーディンが鷲に姿を変えて逃げたので、スットゥングも同じく鷲に変身してオーディンを追ったが、スットゥングの変身は途中で溶けてしまい墜落して命を落とすこととなった。

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  • This Page Last Updated: 2026-02-01