生念処菩薩しょうねんじょぼさつ
Smṛtisajātya
仏教において菩薩の一尊。「生念處菩薩」とも書く。また「生念処」は「しょうねんしょ」とも訓む。サンスクリット名を「スムリティサジャーティヤ(Smṛtisajātya)」といい、「スムリティ」は「念」、「サジャーティヤ」は「同じ種族の」といった意味がある。胎蔵界曼荼羅の虚空蔵院の北方(左側)下段第二位(中央虚空蔵菩薩から数えて右に2番目)に配される。「大日経」ではこの位置は「清浄慧菩薩(しょうじょうえぼさつ)」であるため同体とする説がある。その尊容は「秘蔵記」によれば、身は肉色で、羯磨杵が乗った蓮華を片手に持つとされる。密号は「憶持金剛(おくじこんごう)」(胎藏金剛教法名號)、種字は「गं(gaṃ)」(両部曼荼羅私抄)。三昧耶形は蓮華上羯磨杵。