シールト
シベリアで信じられている、病などを起こす悪魔。村の新参者の家に入り込んで、夜になると音を立てたり、病気を振りまいたりして人々を困らせるという。人々は、このようなシールトが起こす災いから逃れるために、その家の周囲に柱を立てる。そうするとシールトは悪戯を止めておとなしくなるという。しかし、何か災いがあると、村人は魔女の婆さんに相談してシールトの柱にロウソクを捧げるようになった。そうして、柱に明かりがついているのを見つけると、他に人が新しく柱を建てるようになった。もちろん、シールトが住んでいた家の住人は、シールトが戻ってくるのを恐れて柱を壊そうとはしない。やがて村人は、ロウソクを捧げるだけではなく、森の中で生贄を捧げるまでになった。このようなことをするのは男よりも女が多かったという。
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