如来悲菩薩にょらいひぼさつ
Tathāgatakaruṇā
密教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「タターガタカルナー(Tathāgatakaruṇā)」といい、「タターガタ」は「如来」、「カルナー」は「悲しみ」や「嘆き」を意味する。「如来悲菩薩」、「如来悲(にょらいひ)」と意味訳されるほか、「怛他孽多迦樓多(たたぎゃたかるた)」などと音写する。四無量心(限りない衆生に対し救済を行おうとする、限りない利他によって発せられる四つの心)の一つである「悲無量心」を仏尊として神格化したもの。胎蔵界曼荼羅の釈迦院において下段北方(左側)より第三位に配する。その像容は虚心合掌して鬘を戴き荷葉に座す姿で表される。
種字は「क(ka)」、密号は「慈化金剛(じけこんごう)」、三昧耶形は合掌、如意珠。
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如來悲
国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 地之巻」より
国立国会図書館蔵
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