ムルング

ムルング

Mulungu, Murungu, Mlungu

南部、中部、東部アフリカを通して、多くの部族に信仰されている創造神。「アサ(Asa)」、「ムワトゥアンギ(Mwatuangi)」、「ムンビ(Mumbi)」などの名でも知られる。アフリカの他の創造神と同様に天空に住み、人間と遠く離れているという典型に倣う。ムルングのもとには多くの下位精霊がおり、人間の訴えを聞くのはそうした力に劣る諸神の役目になっている。ムルングは偉大であり、個々の人間の崇拝といった些細なことには動かされないという。しかし無慈悲というわけではなく、大災害が発生し、その解決が遅れた場合などはムルングが直々に介入する。ヤオ族の伝承によれば、傲慢になった太陽が人間を全て焼き尽くしてしまおうと旱魃を起こし、人間達を次々と殺していったとき、死んだ者達の霊がムルングのところにいき助けを願ったところ、ムルングは天の瓶を傾けて大雨を降らせ、人々を救ってくれたという。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-29