モリガン
Morrigan
島のケルトの戦いの女神。「モリグ(Morrig)」、「モリージン(Morrígin)」とも呼ばれる。戦いには必ず戦場に(モリガン本来の)女性の姿か、様々な動物の姿で現れるがとくにカラスの姿を好むという。女性の姿のときは二本の槍を携え、二頭の赤い馬に引かれた馬車にのり、真っ赤なドレスをまとい赤い瞳をもった女性としてあらわされる。モリガンはマッハ、ネヴィン、バーヴという三人の侍女を従えており、彼女達と協力して戦場を霧で満たし炎の雨を降らせ血の河を生み出す。三人の侍女とモリガン自身が同一視されることも多い。また彼女は叫びは魔法を帯びており、戦士達を戦いの狂気へといざなうとされる。神話上で、モリガンはこの能力で常に戦いの成り行きを制してきた。あるときはトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)に味方し、「第一次マ・トゥーラの戦い」においてフィル・ヴォルグ続を滅ぼした。彼女はまたアーサー王伝説やクー・フーリンの物語など数多くの英雄伝説でも、英雄を誘惑する魔女として活躍している。