文殊八大童子

文殊八大童子

もんじゅはちだいどうじ

仏教において文殊菩薩の眷属とされる八人の童子。「八智尊(はっちそん)」とも呼ばれ胎蔵界曼荼羅では菩薩として描かれる。「唵=ॐ(oṃ)」、「阿・噁=आः(āh)」、「味・尾=वी(vī)」、「羅=र(ra)」、「吽=हूं(hūṃ)」、「欠・怯=ख(kha)」、「者・左=च(ca)」、「落・洛=रः(raḥ)」の八字を真言とする文殊菩薩である、「八字文殊菩薩(はちじもんじゅぼさつ)」の八種の功徳をそれぞれ司るとされる。これらの童子は八字のうちの一字を種字とする。八字文殊軌(T1848)に拠るもの(下表)が良く知られているが、大日経秘密品所説では異なり、不思議慧童子が抜け「宝冠童子(ほうかんどうじ)→宝冠菩薩」が入る。

《文殊八大童子》
No.漢名梵名方位種字

01

請召童子
しょうじょうどうじ
アーカルシャニー
Ākarṣaṇī

唵 / ॐ(oṃ)

02

計設尼童子
けいしにどうじ
ケーシーニー
Keśīnī

東北

阿・噁 / आः(āh)

03

質多羅童子
しったらどうじ
チトラー
Citrā

味・尾 / वी(vī)

04

烏波計設尼童子
うぱけいしにどうじ
ウパケーシーニー
Upakeśīnī

東南

羅 / र(ra)

05

光網童子
こうもうどうじ
ジャーリニープラバ
Jālinīprabha

吽 / हूं(hūṃ)

06

地慧童子
じえどうじ
ヴァスマティー
Vasumatī

西南

欠・怯 / ख(kha)

07

無垢光童子
むくこうどうじ
ヴィマラプラバ
Vimalaprabha

西

者・左 / च(ca)

08

不思議慧童子
ふしぎえどうじ
アチンティヤマティ
Acintyamati

西北

落・洛 / रः(raḥ)

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  • This Page Last Updated: 2022-04-06