黙示録の獣

黙示録の獣

The Beast of the Apocalypse

「新約聖書」のヨハネの黙示録において言及される、「獣」に対する通称。黙示録中で語られる「獣」に類するものは複数あるが、特に第13章で語られる二匹の獣(「海からやってきた獣」と「地からやってきた獣」)のことをいう。これらは固有名称を持っていないがために混同され描写されてきた。

第12章で語られる獣は「太陽を着て足の下に月を踏む女」と関連付けられている。この獣は7つの頭と10の角を持ち、7の冠をかぶっている。またこの獣は「赤きドラゴン」であり、「巨大なドラゴン」であり、「サタン」であり、「世界を惑わす巨大な蛇」であるという。この獣は以降は「ドラゴン」として記されている。第13章で語られる最初の獣は海からやってきて10の角と7つの頭を持ち10の冠をかぶっている(つまり角ごとに冠がついていると解釈される)。また豹に似ているが、脚は熊のようで、口はライオンのようで、頭には神を汚す名が刻まれているという。この獣は「ドラゴン」により42か月の間活動する権威と大言や涜言を吐く口を与えられ、神やその御名を冒涜した。第13章で次にあらわれた獣は地からやってきて仔羊のような角が二つあり、ドラゴンのようにものを言った。この獣は人々の右手あるいは額に刻印を押させ、刻印がない者が物を売買できないようにした。この刻印は獣の数字(666)であったという。さらに第17章でも7つの頭と10の角を持ち、神を汚す名で体が覆われた獣が登場する。この獣にはバビロンの大淫婦が乗っており、「赤い獣」として描写されている。

画像
黙示録の獣の画像[1]サムネイル
黙示録の獣の画像[2]サムネイル
黙示録の獣の画像[3]サムネイル
地域・カテゴリ
キーワード
文献
  • This Page Last Updated: 2016-04-18