妙音菩薩みょうおんぼさつ
Mañjughoṣa
仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「マンジュゴーシャ(Mañjughoṣa)」といい、「マンジュ」は「愛すべき」、「美しい」、「ゴーシャ」は「鳴声」や「響」といった意味があるため「妙音菩薩」、「妙音声菩薩(みょうおんしょうぼさつ)」と称する。「法華経」の妙音菩薩品によれば、過去に十万種の伎楽と八万四千の宝鉢で雲雷音王仏に供養したことにより今は浄華宿王智仏の国に生まれ、世界に三十八種の身で現れ衆生に説法するという。十方世界に妙音をもって妙方を説きひろめる菩薩とされる。胎蔵界曼荼羅の文殊院において北側(左側)の中央より第五位に配する。その像容は黄色の身色の三髻、童子形で、右手に細葉の青蓮華を持ち、左手は梵篋を持ち赤蓮華に座す姿で表される。「五髻文殊(ごけいもんじゅ)」(→文殊菩薩)と同体ともされる。
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妙音菩薩
「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v02p013
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
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