鳩槃荼くはんだ
kumbhāṇḍa
「くばんだ」とも発音する。仏教における悪鬼の一種。インド神話に登場する「クンバーンダ(kumbhāṇḍa)」が仏教に取り込まれたもの。「クンバーンダ」とは「甕の形の睾丸」という意味を持ち、その名の通り甕の如く大きな睾丸を持つ種族とされる。このため、「甕形鬼(おうぎょうき)」、「冬瓜鬼(とうがんき)」などとも呼ばれる。また「鳩槃荼」の他に「拘辨荼(くべんだ)」、「弓槃荼(きゅうばんだ)」と音写したり、「鳩槃荼鬼(くはんだき)」、「鳩槃荼夜叉神(くはんだやしゃじん)」と呼ばれることもある。八部鬼衆の一尊で「薛茘多(へいれいた)」(→餓鬼)とともに増長天の眷属とされる。胎蔵界曼荼羅では「鳩槃荼女(くはんだにょ)」とともに外金剛部院(最外院)の南(右)方に配される。
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鳩槃荼
国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
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