キジムナー
日本の沖縄に住む木の精霊。「キジムン」、「ブナガヤ」ともいう。また奄美地方ではケンムンと呼ばれる。河童のようだとか、全身が赤い色をした子供で髪の毛をたらしているとも言われる。古びたガジュマルの木やアコゥの木に棲み、海辺や川辺によく出現する。家に棲み付いた場合は、家のものを漁に連れて行き、大量の魚をとらせる。しかもキジムナー自身は魚の片目しか食べないので、その家はどんどん豊かになるという。しかし、怒らせたりすると家を出て行き、その家は破産したり貧乏になるという。伊江島では馬を飼うために家の周りに茅を立てめぐらせたら、キジムナーが家に入れなくなり、その家は零落した、という話がある。キジムナーの住むとされるガジュマルの木を伐るときは、祟りを避けるため木の股に釘が打ち込まれる。キーヌシのように睡眠中の人を上から抑え付けたりする時もある。