狐火
きつねび
日本における怪火(あやしび)の一種で、夜、道の通ってない山腹の獣道などに、火が点々と見えたり消えたりする現象を言う。まるで行列のように一列に並んで火が移動する場合これは「狐の嫁入り」とも呼ばれる。東北地方では「狐松明(きつねたいまつ)」と呼ぶところもある。炎は点滅しており、赤またはオレンジ色で、数十個、数百個と数を増やしたかと思うと突然消え、再び数を増やしたりする。一説に狐が口から吐き出す息がポッと燃え上がる現象だとも言われる。江戸では王子稲荷が狐火の名所とされた。秋田県平鹿郡では良いことの前兆とされた。
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狐火(きつねび)
1805
鳥山石燕著
「畫圖 百鬼夜行(前篇陰)」より
国立国会図書館蔵
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